レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019/10/10
- 登録日時
- 2020/03/25 00:30
- 更新日時
- 2024/03/30 00:40
- 管理番号
- M19101016208079
- 質問
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「ほたるこい」の歌詞に「ほう ほう ほたるこい あっちの水は苦いぞ こっちの水は甘いぞ」とあるが、ホタルは本当に甘い水を好むのか解説している、子ども向けの本が見たい。
- 回答
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以下のとおり、①では、ホタルは甘い水を好むとは言えないが、②と③では、ホタルは甘い水を好む、もしくはホタルの寿命に影響していることが分かる。④と⑤には、甘い水についての記載がない。
①では、捕まえたホタルのうち一つの箱には砂糖水を、もう一つの箱には谷の水を霧吹きでかける実験を行い、「さとう水をやったホタルは、二日から五日ぐらいのあいだで、みんな死んでしまいました。谷の水をやったほうは、まだ元気に生きています。」と記載されている。
②では、ホタルについて「成虫になると、水しか口にしない。」「ウリのしるなどのあまいものが大すきだ。」とあり、写真も掲載されている。
③は筑波大学「科学の芽」賞中学生部門の受賞作品であり、実験の結果、自然環境では1週間程度で死んでしまうホタルを4週間程飼育することに成功している。その要因を「スイカやメロンの汁を飲み、スイカやメロンの汁に含まれていた糖分がエネルギーとなって長生きできたのだろう」と考察している。
④では、ホタルは「大あごはあってもほとんど機能しません。毒液や消化液を分泌することもできません。ただし、ホタルは乾燥に耐える力が弱いので、水分だけは吸う必要があります。このために、口には「はけ」のような器官があり、それを夜露などに浸して、筆に墨汁をたっぷり含ませるようにして水分を吸っています。成虫になると水を吸う以外は、幼虫時代に蓄えた栄養だけで生きなければなりません。」とある。頭部、水を飲む写真も掲載されている。
⑤では、ホタルは「幼虫時代にたくわえた栄養が十分に体にあるので、成虫になってからはえさをとりません。水だけ飲んで過ごします。」と記載されている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 昆虫類 (486 9版)
- 参考資料
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①原田一美『ホタルの歌』 未知谷,2008,178p. 参照はp.30-31.
②おくやまひさし『しぜんかんさつずかん 夏』 ポプラ社,2016,192p. 参照はp.169.
③大場信義『ホタル』 農山漁村文化協会,2010,56p. 参照はp.20.
④伊藤年一『ずかんむしの顔』 技術評論社,2013,127p. 参照はp.42.
⑤「ヘイケボタルの成虫を長期飼育することは可能か?」http://www.tsukuba.ac.jp/community/kagakunome/pdf/11jushou/jrhigh/2905.pdf
(2019年10月10日閲覧)
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①原田一美『ホタルの歌』 未知谷,2008,178p. 参照はp.30-31.
- キーワード
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- ホタル
- ほたる
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- M2019101016223708079
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 中学生, 小学生(高学年), 小学生(低学年以下)
- 登録番号
- 1000276552