レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007年08月22日
- 登録日時
- 2007/08/22 12:22
- 更新日時
- 2007/11/27 20:05
- 管理番号
- 松中央-07-05
- 質問
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”御印津出米”は何と読むのか。
- 回答
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『日本史用語大辞典』によると”つだし【津出】近世、領内から物資を移出入すること。また、村々から年貢を江戸・大坂などに回漕すること(後略)”とある。
”御印”は項目なし。
『国史大辞典・9』(P.764)には”つだし【津出】貨物を津(港)から船で積み出すこと(後略)”とある。
”御印”の項目なし。
『日本国語大辞典・第4巻』(P.387)には、”ぎょいん【御印】[名]「ぎょじ(御璽)」に同じ”とある。
『日本国語大辞典・第5巻』(P.172)には、”ごいん【御印】[名](前略)米商いのことについて、幕府から米商人に出される命令や通告(後略)”とある。
以上の資料を提供した結果、質問者の方から「ゴインツダシマイ」という読みでいいのだろうか?と更に尋ねられたが、その読み方が正しいかどうかについての裏付け資料は見つけられなかったため、最終的な回答はできていない。
後日、レファレンス協同データベース企画協力員・寺尾氏より情報提供有り。(以下引用)
『図説青森県の歴史』 盛田稔, 長谷川成一責任編集 河出書房新社 , 1991
この文献のp.230に下記の記述があり、「ごいんつだしまい」というルビがふられていました。
「青森は寛永二年(一六二五)に開港し、江戸藩邸の台所米が青森から江戸へ移出され、やがて「御印津出米(ごいんつだしまい)」と称した大量の販売米が江戸へ運ばれ、江戸の蔵米市場を驚かせた。」
(引用終り)
- 回答プロセス
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(1)-1 この言葉の前後の文章から日本史用語と推定されたので、項目が漢字で引ける『日本史用語大辞典』で”御印”、”津出米”をひく。(”津出”は「ツダシ」と判明)
(1)-2 読みがわかったものについて、『国史大辞典』でも確認。(”津出”のみ項目あり)
(2) 『日本史用語大辞典』に項目がなかった”御印”については、ギョイン、ゴイン、ミシルシ…等、読み方のあたりをつけて『日本国語大辞典』をひく。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (210 8版)
- 東北地方 (212 8版)
- 参考資料
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- 『日本史用語大辞典(全2巻)』(柏書房・1978)|R210.03/ニ/1・2
- 『国史大辞典・9』(吉川弘文館・1988)|R210.033/コ/9
- 『日本国語大辞典・第4巻、第5巻』(小学館・2001)|R813.1/ニ/4・5
- 『図説青森県の歴史』 盛田稔, 長谷川成一責任編集 河出書房新社 , 1991
- キーワード
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- 御印
- 津出
- 津出米
- 照会先
- 寄与者
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- レファレンス協同データベース企画協力員
- 備考
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質問者の方が読んでいらした文章は、航空会社が出している小冊子?のようなものに掲載されていた。そのページにあったものと同じ文章が下記URLで確認できる。(最終アクセス:2007.8.22)
http://www.jal.co.jp/dom/city_info/japan/aoj/
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000036931