レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年10月9日
- 登録日時
- 2016/12/18 14:39
- 更新日時
- 2018/08/16 14:17
- 管理番号
- 相大-H28-040
- 質問
-
解決
芭蕉の門下生“ちょうしゅう”について知りたい。
“秋”の字がつくのは定かだが他は分からない。
- 回答
-
芭蕉の門下生で“ちょうしゅう”は見当たらず。
芭蕉・其角に従った「淡々」の門下の「竿秋(かんしゅう)」のことだと思われる。
以下の資料を提供した。
『俳諧人名辞典』
『享保俳諧集』
『俳句辞典 近世』
『俳諧大辞典』
- 回答プロセス
-
自館OPACでキーワード“ちょうしゅう”で検索、該当なし。
Googleでキーワード“芭蕉 門下 ちょうしゅう”で検索、該当なし。
俳諧関連の辞典の人名索引で「〇〇秋」を探す。
『俳諧人名辞典』 高木 蒼梧/著 巌南堂書店 1987 【s07358534 R911.3】
p319 竿秋(かんしゅう)の項あり。
「京都富小路四条下に住み、淡々門で稲光庵と号した。淡々から店印・家譜などを譲られ、その継嗣となって松木氏を称した。」の記述あり。
p320 竿秋の著書『衣更着田(きさらぎだ)』は相模原市内の図書館、神奈川県内の図書館、国立国会図書館所蔵なし。
p320 〔参考〕より『淡々文集』に「竿秋を送る言葉」の記述あり。
自館OPACでキーワード“淡々文集”で検索する。
『享保俳諧集』 創美社/編 集英社 1972 【s22698146 911.308】
p576「竿秋を送る言葉」の記述あり。
p318 淡々(たんたん)の項あり。
「二十歳の頃(元禄初年)江戸に出て芭蕉から呂国の号を受けた。芭蕉没後不角について因角と改め、のち渭北・半時庵(中略)晩年、店印などを竿秋に譲って大阪に移住」との記述あり。
『俳句辞典 近世』 松尾 靖秋/編 桜楓社 1982 【s06544746 R911.3】
p64 「竿秋」の項あり。
「淡々の継嗣となり松本氏を名乗る。通称、奈良屋市郎兵衛。別号稲光庵。(中略)淡々門。」の記述あり。
p217 「淡々」の項あり。
「不角に師事し号を因角と改め、更に、元禄十四・五年ごろ渭北と称して其角(芭蕉の弟子)に従い、嵐雪・沾徳らとも交友があった。(中略)享保十七年点印などを竿秋に譲り」との記述あり。
『俳諧大辞典』 伊地知 鉄男/(他)編 明治書院 1987 【s05733092 R911.3】
p133 「竿秋」の項あり。
下記は該当の項目なし
『芭蕉事典』 松尾 靖秋/著 春秋社 1978 【s05946025 R911.32】
『芭蕉辞典』 飯野 哲二/編 東京堂出版 1991 【s06544340 R911.32】
『総合芭蕉事典』 尾形 仂/(他)編 雄山閣出版 1982 【s06544316 R911.32】
芭蕉の門下生で“ちょうしゅう”は見当たらず。
上記の資料から、芭蕉・其角に従った「淡々」の門下の「竿秋」のことだと思われる。
注:【 】は自館の資料コードと請求記号
- 事前調査事項
- NDC
-
- 詩歌 (911 9版)
- 参考資料
-
- 『俳諧人名辞典』 高木 蒼梧/著 巌南堂書店 1987
- 『享保俳諧集』 創美社/編 集英社 1972
- 『俳句辞典 近世』 松尾 靖秋/編 桜楓社 1982
- 『俳諧大辞典』 伊地知 鉄男/(他)編 明治書院 1987
- キーワード
-
- 芭蕉
- ちょうしゅう
- 竿秋
- 淡々
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000203526