レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010/09/17
- 登録日時
- 2011/01/08 02:00
- 更新日時
- 2011/01/20 16:10
- 管理番号
- 埼熊-2010-066
- 質問
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解決
春日氏について次のことを知りたい。
『寛政重修諸家譜 17』(続群書類従完成会)
p134 「春日氏」の記述によると「為孝はじめて春日を称す。」と書かれている。系図は行元(ゆきもと)から始まっている。為孝と行元の間の系図が知りたい。
中丸城(埼玉県さいたま市見沼区南中丸・春日氏の居城)についての調査課程での疑問である。
- 回答
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為孝から行元までの系図は見つからなかった。『寛政重修諸家譜』以外で春日氏について記述のある資料はほとんどが同書を 出典にしていると思われる。
関連情報のある資料として次のものを紹介する。
【系図が明らかでないという記述のある資料】
青木義脩著「春日氏一族について」(『埼玉史談 15巻3号』 埼玉県郷土文化会 1968)
p10「為孝は九世紀中頃の人物と思われるので、それから500年間のことはあきらかでない」とある。
『伊奈町史 通史編1』(伊奈町 2003)
p256「春日氏」の中で「鎌倉公方や関東管領の家臣として活躍したともいわれるが具体的な足跡は知られていない」とある。
『大宮市史 2 古代・中世編』(大宮市 1971)
p257「飛騨判官代為孝以降は不明」と記載されている(『寛政重修諸家譜』による)。
【その他春日氏について記述があった資料】
『調査概報 昭和40年度』(大宮市史編さん室 1966)
p131 領主調べに「中丸村 天正18年春日兵庫頭知行」とあり。
『大島家文書目録資料抄録』(大宮市教育委員会 1969)
p1-2 観應3年(1353年)9月18日足利尊氏が下文で、春日八郎行元に軍功の賞として野田・中丸の地を与えたという内容の記述がある。春日氏は足立郡内の土豪で、桶皮郷小針陣屋に居館を構えていたともあり。
『新編埼玉県史 通史編2 中世』(埼玉県 1988)
p286 武蔵野合戦で足利方へ参陣し、勲功のあった将兵に恩賞を与えている。恩賞に浴した武士のうちのひとりとして、春日行元は、文和元年(観應3年)9月18日に足立郡桶皮郷内菅谷村(上尾市菅谷)を宛行われてる、とあり。(資料編5 p299に「足利尊氏袖判下文写」掲載あり。)
『ふるさと伊奈 町制施行20周年記念』(伊奈町 1990)
p43「小針内宿村誌」「春日家譜」(p196 平川家所蔵)を平川大作氏が執筆(明治9年1876年)、と記載があり。
「小針内宿 村誌」、「春日家譜」は埼玉県立文書館で所蔵している(古文書扱い)。
- 回答プロセス
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『寛政重修諸家譜』(続群書類従完成会)、『寛永諸家系図伝』(続群書類従完成会)、『系図纂要』(名著出版)を〈長良〉〈為孝〉〈春日〉 をキーワードに調査するが、質問者以上の情報は得られず。
春日氏の居城があったとされる旧大宮市、伊奈町の自治体史、関連出版物を確認する。
埼玉県史を確認する。
公卿諸家系図を確認する。
- 事前調査事項
- NDC
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- 系譜.家史.皇室 (288 9版)
- 貴重書.郷土資料.その他の特別コレクション (090 9版)
- 参考資料
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- 『埼玉史談 15巻3号』(埼玉県郷土文化会 1968)
- 『伊奈町史 通史編1』(伊奈町 2003)
- 『大宮市史 2 古代・中世編』 (大宮市 1971)
- 『調査概報 昭和40年度』(大宮市史編さん室 1966)
- 『大島家文書目録資料抄録』(大宮市教育委員会 1969)
- 『新編埼玉県史 通史編2 中世』(埼玉県 1988)
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『ふるさと伊奈 町制施行20周年記念』(伊奈町 1990)
- キーワード
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- 春日氏
- さいたま市-歴史
- 伊奈町-歴史
- 埼玉県
- 郷土資料
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000076311