レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010/08/12
- 登録日時
- 2015/03/30 00:30
- 更新日時
- 2015/04/14 16:55
- 管理番号
- 6000001563
- 質問
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解決
着物に「たからづくし」という文様があるが、どんな絵柄かわかる本はあるか。
- 回答
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『日本の文様 染めの型紙』などに、「宝尽くし」文様の紹介があった。
- 回答プロセス
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染色(753)、デザイン(757)の書架を探し、下記の本をご覧いただいた。
『日本の意匠事典』(岩崎美術社)p174「宝づくし」に、中国で富や寿福を意味するめでたいものとして金・銀・瑠璃(るり)・波璃(はり)・硨磲(しゃこ)・珊瑚(さんご)・瑪瑙(めのう)を七宝と定めており、室町末ごろからこれを日本風におきかえた吉祥文として宝づくし文がつくられた、と記載がある。金袋・打出の小槌・宝巻・宝鍵・丁子・熨斗・分銅などを集めた文様が江戸時代に好まれたとのこと。白黒の写真が数点あり。
『日本文様図鑑』(東京堂出版)p207「器物文様」には、器物で比較的多く文様とされているのは財宝に関する「宝尽し」といわれる小槌・巾着・鍵・分銅・宝珠・隠れ蓑・隠れ笠であるとの記載あり。p226-230に文様の例がある。
『日本の文様 染めの型紙』(クレオ)p94-96「宝尽くし」には、中国から伝わった吉祥文で、福徳を招く縁起の良い文様として人気があったとの記載がある。宝珠・打出の小槌・筒守(つつもり)・七宝輪違い・隠れ蓑・隠れ笠・分銅・方勝(ほうしょう)・宝巻(ほうかん)・宝鑰(ほうやく)・熨斗・丁子・犀角(さいかく)・金嚢(きんのう)/巾着が紹介されている。
なお後日、『きものの文様 格と季節がひと目でわかる』(世界文化社)にも、宝尽くしについての記載があることを確認した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 染織工芸 (753 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 着物(キモノ)
- 染織(センショク)
- 柄(ガラ)
- 吉祥文(キッショウモン)
- 文様(モンヨウ)
- 宝尽くし(タカラズクシ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000170070