雑誌記事を検索するデータベースCiNiiで「樹木崇拝」で検索すると、下記論文がヒットしました。
1.「日本文化とヨーロッパ文化における樹木崇拝の比較について」Kaminska Krystyna/著
『比較民俗研究 : for Asian folklore studies 3』, p.202-213, 1991
こちらはインターネット上で閲覧可能です。
p.202「ポーランド文化にみられる樹木信仰の要素を紹介し、また日本文化における同様の民族現象との比較によって、その相違を明らかにしたい。」とあります。
注もたくさんついており、参考になるかと思います。
2.『世界大百科事典 13』平凡社 2007.9
p.265-266「樹木崇拝」の項目に「樹霊に対して多産を祈る日本の<成木責めなりきぜめ>の民間習俗は、ブルガリア農民がクリスマス・イブに実をつけない果樹に斧を振っておどす習俗と対応している。」(p.266)とあります。
3.『日本大百科全書 11』小学館 1986.9
p.715「樹木崇拝」の項目でヨーロッパ、日本、インドの樹木崇拝の事例を紹介しています。
4.『樹木の伝説:Truth In Fantasy』 秦寛博/編著 新紀元社 2011.8
「樹木の伝説」「幻想の聖木」が収録されています。
「参考文献」に多数関連本が紹介されているので、ご参照ください。
5.『世界樹木神話』 ジャック・ブロス/著 八坂書房 1995.10
樹木の神話伝承について言及してます。(神話伝承の対象はギリシア、ローマ、北欧、ケルト、メソポタミア、インド、中国、南アメリカ、エジプト)
6.『巨樹の民俗学』 牧野和春/著 恒文社 1986.3
「巨樹伝説」「巨樹と日本人の心的活力」など収録。
7.『樹木と文化、そして宗教』 伊達興治/著 日本図書刊行会 2003.4
「森林の生み出す多神教の世界」(p.185-187)に「日本古来の、精霊信仰と祖霊信仰(中略)は、湿潤にして実り豊かな森林の中から、狩猟採集をこととする人々によって生み出されたものといってよい。(中略)キリスト教、イスラム教などの一神教の系列とは異なり、森林にて生み出された多神教の立場に立つ宗教なのである。」とあります。
8.『クスノキと日本人:知られざる古代巨樹信仰』 佐藤洋一郎/著 八坂書房 2004.10
「巨樹信仰の東西」(p.169-170)に「キリスト教的世界観では、神は天にいるのであって、地上のしかも個々の樹木などにいるものではない。(中略)一方の東洋では、キリスト教のような一神教が絶対的な力を持たなかったこともあって、こうした考えは育たなかった。(p。170)とあります。
2,3は貸出できない資料ですので、ご入り用であれば複写をお申込み下さい。