レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年01月05日
- 登録日時
- 2012/07/27 19:17
- 更新日時
- 2012/09/26 16:05
- 管理番号
- 埼浦-2012-022
- 質問
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解決
松江町(川越市)の名前の由来を知りたい。
- 回答
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地名の由来について記述があった下記の資料を紹介した。
『埼玉県の地名 日本歴史地名大系 11』
p377「上松江町」
由来については記述はないが、「17世紀の後半ごろの川越城図には松江とみえ、(中略)元禄15年(1702)の川越御領分明細記では上松郷町とみえ、」とあり。
p380「松郷」
現在の松江町はこの中に含まれる。
松郷の由来について「中国の松江に擬せられたことに由来する説(風土記稿)と付近の伊佐沼から松江の名産である鱸がとれたためとの説(武蔵志)がある。」とあり。
また、「松郷・松江と混用されるのは、郷の字の草体が江に似ているためと思われる。」とあり。
『新編武蔵風土記稿 [4期]8巻 大日本地誌体系 14』
p239「上松江町」
付近の沼でとれた鱸が大変おいしく、中国の松江のものにも劣らないとして、松江と名付けたとの説を紹介しているが、「かく號すといひ傳ふれども、いかゞはあらん」との記述がある。
『新編埼玉県史 資料編 10(近世1) 地誌』
「武蔵志」
p220 「松郷マツコウ 往古は伊佐沼ニ続キ 伊佐沼ヨリ魲魚(スズキ)出タル故ニ号ト云 今松郷□文字□松江町ト書 中松郷下松郷ヲ郷ノ寺ヲ用ユ(後略)」 とあり。
『武蔵国郡村誌 4』
p229-234「松郷」
p229「(略)相伝ふ往古此辺より仙波の辺をかけて大なる沼ありこの沼に生る鱗魚其味殊に美にして唐土松江の巨口細鱗にも劣らすとて松江と名つけか(以下略)」とあり。
『川越素麺』
p42「上松郷」
「(略)或時里人網を引くに大なる松江(シヤウカウ)の鱸(スヽキ)を引上げたり。依て松郷といふとぞ。今上下二に分かれて当所甚古き所なり」とあり。
- 回答プロセス
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その他調査済み資料は以下のとおり
『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』(角川書店 1980)
p793、1011「松江町」
『川越大事典』(川越大事典編纂会編纂 国書刊行会 1988)
- 事前調査事項
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「川越の地名調査報告書 1」「川越の地名調査報告書 2」
- NDC
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- 日本 (291 9版)
- 貴重書.郷土資料.その他の特別コレクション (090 9版)
- 参考資料
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『埼玉県の地名 日本歴史地名大系 11』(平凡社 1993)
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『新編武蔵風土記稿 [4期]8 大日本地誌体系 14』(蘆田伊人編集校訂 雄山閣 1996)
- 『新編埼玉県史 資料編 10(近世1) 地誌』(埼玉県 1979)
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『武蔵国郡村誌 4』(埼玉県編 埼玉県立図書館 1954 )
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『川越素麺』(板倉良矩著 安部立郎校注 〔埼玉県立浦和図書館(製作)〕 〔1988〕 埼玉県立浦和図書館昭和26年刊の複製)
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『埼玉県の地名 日本歴史地名大系 11』(平凡社 1993)
- キーワード
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- 松江町
- 地名-川越市
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000109401