レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年6月16日
- 登録日時
- 2012/08/01 12:01
- 更新日時
- 2018/08/31 19:14
- 管理番号
- 県立I2012-36
- 質問
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解決
(電話にて)
テレビで「○○の誤謬」と言っていたのだが、○○の部分が聞き取れなかった。何という言葉が入るのだろうか?
↓
(どのような文脈で使われていたかをお聞きする)
ニュース番組で教授2名が、ギリシャ経済やユーロ、金融のことについて話していた中で使われた。
- 回答
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※ 高知県立図書館・高知市民図書館合築に伴い、資料に関する情報が現在の情報とは異なる場合があります。 ※
「~の誤謬」という言葉は多数あるが、経済・金融の用語に「合成の誤謬」という言葉あり。
『プロフェッショナル用語辞典 経済・金融』p.216に、「個々の経済主体が合理的な行動を取ったとしても、他の多くの経済主体も同様の行動を取ることによって、マクロの世界では不都合な結果が生じること」。ケインズの指摘した“個人でみると合理的な節約や貯蓄が、社会全体でみると所得減少と不況を招く”という事例や、各国が保護貿易やブロック経済に走ることで世界景気がさらに悪化する例などをふまえて説明あり。
→読み上げると、ケインズの例のところで「その話をしていた」とおっしゃり、おそらく「合成の誤謬」だったと考えられる。
- 回答プロセス
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(利用者からの電話をお聞きしながら、Googleにて、キーワード「の誤謬」で検索)
→「合成の誤謬」「前後即因果の誤謬」「虚偽の原因の誤謬」など、「~の誤謬」という言葉が多く出てくる。
→Wikipediaにて、論理学における誤謬についての項目あり。やはり「~の誤謬」という言葉は多数ある。
→Wikipediaにて、「合成の誤謬」の項目をみると、利用者の言う文脈に近い。
(一度電話を切り、経済・金融の用語辞典を調べる)
→『プロフェッショナル用語辞典 経済・金融』p.216に「合成の誤謬」の説明あり。
(電話にて読み上げ確認する)
→同じ事例をテレビでも引いていたとのことで、おそらく「合成の誤謬」ではないかということになる。辞書の書誌事項を紹介。
- 事前調査事項
- NDC
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- 経済 (330 9版)
- 参考資料
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- 『プロフェッショナル用語辞典 経済・金融』(明治安田生命保険相互会社運用企画部運用調査グループ/編著 日経BP社 2011年)(R/330.3 自館ID1106703430)
- キーワード
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- 合成の誤謬
- 金融
- 経済
- ケインズ
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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Wikipedia「誤謬」(倫理学における誤謬)http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%A4%E8%AC%AC
Wikipedia「合成の誤謬」http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%88%E6%88%90%E3%81%AE%E8%AA%A4%E8%AC%AC
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000109580