レファレンス事例詳細(Detail of reference example)
[転記用URL] https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000178422提供館 (Library) | 塩尻市立図書館 (2310060) | 管理番号 (Control number) | 塩尻293 | ||||||||||
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事例作成日 (Creation date) | 2015年8月11日 | 登録日時 (Registration date) | 2015年08月15日 14時47分 | 更新日時 (Last update) | 2015年10月30日 13時57分 | ||||||||
質問 (Question) | 水泳が日本に入ってきた歴史について分かる資料はあるか。 いつ、どのような経緯で水泳が行われるようになったか、泳法の移り変わり等が知りたい。 (レポートを書くために必要) | ||||||||||||
回答 (Answer) | 【資料1】 『ビジュアル図鑑調べよう!考えよう!やってみよう!世界と日本の民族スポーツ 日本の民族スポーツは相撲や柔道だけではない』 p.10-11 水術について 立ち泳ぎをしながら鉄砲を撃ったり泳ぎながら戦う技術をみがくもの。日本泳法(古式泳法)とよばれている。 『武道藝術秘傳圖會』より立ち泳ぎをしながら鉄砲を撃つ幕末の武士の絵があり、1932年文部省の指示を受けた大日本水上競技連盟(現日本水泳連盟)が初心者のために「標準泳法」を定めたとあり。明治時代になって西洋から日本に紹介されたクロール、平泳ぎ、背泳ぎの3法に加え、6種類の水術が含まれていたとのこと。 【資料2】『日本大百科全書 しようす-すく 12』小学館 p.740-744 水泳の起源から技術の発展、泳法の種類についてイラストや写真も交えて記載されている。 その中で、「日本における水泳は、実用のため軍事目的として発展したもので、庶民階級にあっては生活のため、武士階級にあっては武芸の一つに数えられ、いわゆる武芸十八般のなかにも加えられていた(中略)一方水泳が競泳の形をとって行われるようになったのは、明治末期から大正初期にかけてのことで、さらに欧米と同じ近代的泳法を採用した競泳は、大正末期から昭和初期に台頭したものである」とあり。 また、「日本には昔から外国にその例をみないほど数多くの泳法がある。たとえば、横泳ぎだけでも10種以上あり、各種泳法について総数では五、六〇種に達する。現在、日本水泳連盟で公認している伝統ある流派としては次のようなものがある。水府流(茨城県水戸)、向井流(東京)、水府流太田派(東京)、観海流(三重県津)、能島流(和歌山県)、岩倉流(和歌山県)、小池流(和歌山県)、水任流(香川県高松)、神伝流(愛媛県松山)、臼杵流(大分県臼杵)、小堀流(熊本県)神統流(鹿児島県)などがある」ともあり。 【資料3】 『日本スポーツ百年』 p.205-230 水泳の歴史 競泳が日本で行われだしたのは近来のことであるが、歴史は古く、主として武技として発達してきた旨記述がある。日本最初の国際競泳は明治38年8月13日に横浜波止場沖外国人水泳場で行われた水府流太田派対横浜外人の競泳とのこと。 学校水泳部の進展、海上十マイル遠泳、極東大会時代、オリンピックに初参加、明治神宮水泳場建設などの項目がある。 【資料4】 『スポーツ大百科』 p.153-162 水泳の歴史 他資料と同様の内容が記載されている。「明治17年に学習院に、明治24年に東京大学に水泳部ができたが、いずれも日本泳法であった」とあり。他、規則やシンクロナイズド・スイミングの記述もあり。 【資料5】 『水泳 (旺文社Jスポーツシリーズ)』 p.10-11 「日本ではおもに武技として発達したもので、江戸時代には武士のあいだでさかんに行われていました。一方、外国では、はじめから競技として発達してきたところに大きなちがいがあります。(中略)このように水泳は古くから行われていましたが、スポーツとして大きく変わり、発達したのは、1900年ごろ、オーストラリアでクロールが発明されてからです。ここ約100年間のことといってもいいでしょう。」 【資料6】 『忍者のすべてがわかる本 (PHP文庫)』 p.82-85忍術「水遁の術」逃げるときに敵の目をくらます際に使う忍術 泳法として、音を立てずに泳ぐため静かに水をかく「抜き手」や、泳ぎながら弓や鉄砲を打つための立ち泳ぎなどがある。 【資料7】 『図説大江戸さむらい百景』 p.194-195 武士に課せられた「武芸十八蕃」のうち水泳術(「遊」また「水練」)があるとのこと。 【資料8】『起源のナゾ』 p.531-532 「水泳の発達と軍事訓練」「・・・日本においては、古来より武芸の一つとして発達した。しかもその泳法は、外国にその例をみないほど数多くの泳ぎ方があり、5,60種にも達する。江戸時代には、水府流、小堀流などの流派まで生まれた。ヨーロッパより近代泳法が伝えられたのは、明治にはいってからである。」 【資料9】「日本近代における泳ぐ「技法」の史的展開 : スポーツにおけるグローバリゼーションとローカリティ」 http://ci.nii.ac.jp/naid/110002535997 (2015.8.15確認) | ||||||||||||
回答プロセス (Answering process) | ①一般書の水泳の棚には該当する資料が見あたらず、質問者が中高生くらいだったとのことで、児童書のスポーツの棚を確認に行き【資料1】に古代の水術と、近代泳法が日本に入ってきた時期等が見開きに載っているのを見つけた。 ②自館の検索システムのキーワードに「水泳 歴史」や「水術」などを入れて検索してみるが、適当な本が見当たらないため、百科事典を確認する。 ③さらに、スポーツの棚や武道、戦国や江戸時代の歴史の本、ものの起源について書かれた本も確認したところ、上記2~7の資料を見つけた。 ④また、レポートを書くとのことだったので、雑誌論文も必要ではないかと考え、Ciniiにて「水泳 歴史」でヒットしたうち【資料9】を参考にご覧頂いた。 | ||||||||||||
事前調査事項 (Preliminary research) | |||||||||||||
NDC |
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参考資料 (Reference materials) |
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キーワード (Keywords) |
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照会先 (Institution or person inquired for advice) | |||||||||||||
寄与者 (Contributor) | 備考 (Notes) | ||||||||||||
調査種別 (Type of search) | 文献紹介 所蔵調査 | 内容種別 (Type of subject) | 言葉 | 質問者区分 (Category of questioner) | 高校生 | ||||||||
登録番号 (Registration number) | 1000178422 | 解決/未解決 (Resolved / Unresolved) | 解決 |