レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007/05/31
- 登録日時
- 2007/09/21 02:11
- 更新日時
- 2007/10/03 15:59
- 管理番号
- 埼熊-2007-033
- 質問
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解決
箸墓古墳は誰の墓かについて書かれた資料が知りたい。百科事典レベルの記述で良い。
- 回答
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『日本古代遺跡事典』(吉川弘文館)p555「箸墓古墳」の項に「箸墓古墳は倭迹迹日百襲姫命の大市墓に比定されて宮内庁が管理」と記述あり。
『日本史大事典 6』(平凡社)p872「倭迹迹日百襲姫命」の項によれば「日本書紀」に孝霊天皇の女(むすめ)であると言う説あり。類似の名に「日本書紀」にある孝元天皇皇女の倭迹迹姫命という説あり。関連して、「大市墓」として考古学関係図書で、卑弥呼の墓に擬する説あり、との記述が見られる。
『国史大辞典 14』(吉川弘文館)p185「やまとととひももそひめのみこと」の項に「『三国志』魏志東夷伝倭人条にみえる卑弥呼を・・・百襲姫に比定する説」また、同頁「大市墓」の項に、奈良県桜井市大字箸中・・・、「箸墓古墳」といい、卑弥呼の墓に擬する説」という記述がある。
『最初の巨大古墳 箸墓古墳』(清水真一 新泉社)第5章に昭和初期「笠井進也が卑弥呼を倭迹迹日百襲姫命に比定しこの説」が広まるとあり。著者の説として3世紀後半期に確立した大和政権の初代大王の墓と記述あり。
- 回答プロセス
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日本史事典で〈箸墓古墳〉を確認。自館目録を〈箸墓〉で検索。該当書架を確認する。
《NDL-OPAC(雑索)》を〈箸墓古墳〉で検索。県立所蔵雑誌の該当号を紹介する。
また、以下の資料記述を紹介する。
『大和の古墳を語る』(泉森皎 臨川書店)
『考古学と古代日本』(森浩一 中央公論社)
森浩一「記紀の考古学 箸墓古墳と纏向遺跡」(『論座 1999年4月号』 朝日新聞社)
大和岩雄「箸墓古墳の被葬者をめぐって-文献資料と考古資料の扱い方について」(『東アジアの古代文化 103号』 大和書房)
大和岩雄「箸墓古墳の最新の調査報告について」(『東アジアの古代文化 105号』 大和書房)
大和岩雄「箸墓古墳の築造時期と被葬者―奈良県文化財調査報告書「箸墓古墳周辺の調査」を読んで」(『東アジアの古代文化 115号』 大和書房)
追記:当時貸出中で確認できなかった資料『箸墓は卑弥呼の墓か』(大和岩雄 大和書房)は参考文献に雑誌論文等を収載している。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (210 9版)
- 歴史補助学 (202 9版)
- 参考資料
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- 『日本古代遺跡事典』(吉川弘文館)
- 『日本史大事典6』(平凡社)
- 『国史大辞典14』(吉川弘文館)
- 『最初の『巨大古墳 箸墓古墳』(新泉社)
- 『大和の古墳を語る』(臨川書店)
- 『考古学と古代日本』(中央公論社)
- 『論座 1999年4月号』(朝日新聞社)
- 『東アジアの古代文化 103号』(大和書房)
- 『東アジアの古代文化 105号』(大和書房)
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『東アジアの古代文化 115号』(大和書房)
- キーワード
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- 日本-歴史-古代
- 古墳-奈良県-桜井市
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000037644