レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007/02/24
- 登録日時
- 2007/03/15 02:11
- 更新日時
- 2007/10/13 02:10
- 管理番号
- tr117
- 質問
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解決
「こころに太陽を・・・、くちびるに歌を・・・」の詩は山本有三の作だったと思うがその全文が知りたい。
- 回答
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1 『新潮日本文学アルバム 33 山本有三』(永野賢/編 新潮社 1986)
この本の巻末に「心に太陽を」(阪田寛夫/著 p97~103)というエッセイがあり次のようなことが記されています。
「私が自己流に『心を太陽に』と舌足らずに覚えてしまった言葉は、正確には『心に太陽を持て』であって、山本有三の編纂にかかる新潮社刊の「国民小国文庫」に、その源があるのだった。(中略)昭和10年11月に『心に太陽を持て -胸にひびく話20篇 -』が、第1回の配本として出版されていた。(中略)子供だった私の心に鮮やかに残った言葉は、実はドイツ詩の題名だった。」
とあり、ツェーザル・フライシュレンの詩「心に太陽を持て」の全文が掲載されています。
2 大阪府立国際児童文学館のホームページでは、1935年1月刊行の初版本が紹介されており、その解題によれば次のように記されています。
「1935年1月より刊行のはじまった「日本少国民文庫」の1冊。(中略) 表題と同名の詩「心に太陽を持て」は、ドイツの詩人ツェザール・フライシュレンのもの。もとは、叢書の編集に携わった高橋健二が紹介したものを山本有三(1887~1974)自ら訳し直したもので、原詩の第二節「くちびるに歌を持て」が巻頭に使われていることをも考えあわせると、有三が当時いかにこの詩に共感したかがうかがえる。(中略)執筆は、有三だけでなく叢書に関わった編集委員が手分けしたとされるが、話材の選択・吟味や最終的な原稿のチェック等は有三が全責任を持って行ったことで、有三の編著となっている。」
[解題・書誌作成担当] 竹内長武
大阪府立国際児童文学館
http://www.iiclo.or.jp/100books/1868/htm/frame076.htm (07.2.23確認)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 人生訓.教訓 (159 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 山本有三
- 心に太陽を持て
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000033941