レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2010/12/18 02:01
- 更新日時
- 2010/12/20 09:40
- 管理番号
- 2010-049
- 質問
-
孫文と布引丸事件との関係を示す史料はありますか。
- 回答
-
布引丸事件とは、フィリピン独立運動を援助するための武器弾薬などを載せた日本船布引丸(ぬのびきまる)が遭難沈没した事件です。独立運動の指導者アギナルド(Emilio Aguinaldo)が日本に遣わした使者ポンセ(Miliano Ponce)は、日本で武器の調達と布引丸の購入を行い、1899年(明治32年)7月19日、フィリピンに向けて長崎港を出港しました。しかし同月21日、布引丸は暴風のため東シナ海の寧波(ニンポー)沖で沈没しました。
外務省記録「各国内政関係雑纂 支那ノ部 革命党関係(亡命者ヲ含ム)」には、ポンセと日本に亡命中の孫逸仙(孫文)が宮崎寅蔵(宮崎滔天)らを介して中村弥六(林政学者、当時衆議院議員)・犬養毅らと知り合い、中村の名義で布引丸を購入し、弾薬を輸送したことに関する文書などが含まれています。
なお、布引丸事件については、外務省記録「困難船及漂民救助雑件 帝国之部」にも関連文書が含まれているほか、『日本外交文書』(明治32年)には、同事件に関する米国からの照会とそれに対する日本政府の回答などの文書が採録されています。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
- キーワード
-
- 明治期
- 1890年代(明治23年~32年頃)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000075631