レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年05月07日
- 登録日時
- 2021/08/08 13:49
- 更新日時
- 2021/12/26 15:43
- 管理番号
- 千県中参考-2021-03
- 質問
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解決
AMラジオ放送が開始された1925(大正14)年当時に使われた受信機に関する資料を見たい。
- 回答
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1925(大正14)年当時に使われた受信機について、次の資料に記載されていました。
【資料1】『20世紀放送史 資料編』
p161-168「放送開始期の受信機」「受信機の発達と普及」
ラジオ放送開始期は、大半の人は鉱石受信機で放送を聴いたことが記載されています。
1926(大正15)年から1933(昭和8)年の「各年度の新規聴取加入者の種類別受信機数調」、「受信機の変遷」(写真)が記載されています。
【資料2】『日本放送史 上』
p108に次の説明と鉱石式受信機の写真が掲載されています。
「当時の聴取者の受信機は、鉱石式受信機、すなわち鉱石検波器と受話器を組み合わせたものが多かったが(大正14年度、約80%)、一方、鉱石式受信機ではきこえない遠隔の地方や、拡声器で多人数がきくためには、真空管式受信機が使われた。」
p115-116に、鉱石受信機と真空管式受信機等の説明や写真が掲載されています。
p123に大正15年の鉱石式受信機の使用の様子等の記述があります。
【資料3】『ラジオの技術・産業の百年史』
p34-41「型式証明受信機」について、p45-56「放送開始初期のラジオ」として探り式鉱石受信機、固定鉱石式受信機、真空管式受信機、高級受信機(ニュートロダイン、ブローニング・ドレーキ、スーパーヘテロダイン)の記述があります。
【資料4】『放送五十年史 資料編』
p420-424「放送開始期の受信機」
【資料5】『ぼくらの鉱石ラジオ』
p9「鉱石ラジオの盛衰」に「大正14年(1925)年には、全聴取者はまだ国民の1割にも達していなかったのですが、国内の受信機の7割は鉱石ラジオでした」と記述があります。
p16-35「鉱石受信機の実際」では、写真付きで鉱石受信機が紹介されています。
- 回答プロセス
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1 日本十進分類法699「放送事業」の書架を探索し、【資料1】【資料2】【資料4】を確認。
2 「千葉県立図書館ホームページ「図書・雑誌・視聴覚資料検索」」で全項目や件名に「ラジオ」&「受信機」の語を入れて検索。【資料3】【資料5】がヒット。
他に以下の資料を確認したが、該当する内容は見つからず。
・『ラジオの歴史 工作の<文化>と電子工業のあゆみ』(高橋雄造著 法政大学出版局 2011)
・『戦前日本のエレクトロニクス ラジオ産業のダイナミクス』(平本厚著 ミネルヴァ書房 2010)
- 事前調査事項
- NDC
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- 放送事業 (699 9版)
- 通信工学.電気通信 (547 9版)
- 参考資料
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【資料1】『20世紀放送史 資料編』(NHK放送文化研究所編 日本放送出版協会 2003)
(0105739045) - 【資料2】『日本放送史 上』(日本放送協会編 日本放送出版協会 1965)(9103656576)
- 【資料3】『ラジオの技術・産業の百年史』(岡部匡伸著 勉誠出版 2020)(1102588904)
- 【資料4】『放送五十年史 資料編』(日本放送協会編集 日本放送出版協会 1977)(9103656610)
- 【資料5】『ぼくらの鉱石ラジオ』(小林健二著 筑摩書房 1997)(2100159770)
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【資料1】『20世紀放送史 資料編』(NHK放送文化研究所編 日本放送出版協会 2003)
- キーワード
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- ラジオ受信機ー歴史(ラジオジュシンキ レキシ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000302943