原題は“A Modest Enquiry into the Nature and Necessity of a Paper Currency”のよう。
・白井厚「アメリカ経済思想史 Ⅰ.南北戦争まで」『経済学史学会年報』(19) 1981年 p.2~8
p.4「…福留久大訳「愚考 紙幣の本質と必要」, 九大「経済学研究」44巻2・3号(1978).これは“A Modest Enquiry into the Nature andNecessity of Paper-Currency”の訳で, マルクスのフランクリン論, ペティ, スミスとの関連などについて解説が付いている」と記述あり。
福留久大「愚考 紙幣の本質と必要」の実際の内容については確認できなかった。
“A Modest Enquiry into the Nature and Necessity of a Paper Currency”の内容については以下の資料に記述があった。
〈図書〉
・『アメリカ文学作家シリーズ 第4巻』ミネソタ大学 編 北星堂書店 1965年
p.207~272 ベンジャミン・フランクリン セオドア・ホーンバーガー 西崎一郎訳
p.229~232に、A Modest Enquiry into the Nature and Necessity of a Paper Currency(1729)の内容について解説した文あり。国立国会図書館デジタル化資料図書館送信資料。
〈論文〉
・馬場宏二「ペティ経済学の継承 マーチン、マカロック、マルクス (3)」『経済研究研究報告 18』2005年 p.37~62
p.47 「Ⅲ.間奏曲-フランクリンとスミス」の章に、「A Modest Enquiry into the Nature and Necessity of a Paper Currency」からの引用を日本語に訳した文が掲載されている。CiNiiPDF‐オープンアクセスで閲覧可。
なお、 “A Modest Enquiry into the Nature and Necessity of a Paper Currency”の題は、以下のように複数の訳があるようだった。
・『アメリカ文学作家シリーズ 第4巻』(上記図書)
p.229 「…『紙幣の特質及び必要性に関する小論』A Modest Enquiry into the Nature and Necessity of a Paper Currency(1729)であり、…」
・『フランクリン自伝』ベンジャミン・フランクリン 著 岩波書店 1957年
p.106 「議論しているうちに私はこの問題にすっかり熱中し、『紙幣の性質と必要』(一七二九年四月発表)と題する匿名のパンフレットを書いて印刷した。」
巻末p.1 フランクリン著作年表「1729 A Modest Inquiry into the Nature and Necessity of a Paper Currency」(ここでは「Inquiry」の表記となっていた。)
・渡辺恵一「スミス労働価値論の再読 商品価値の認識と実在」『大阪経大論集』第61巻第1号 2010年 p.47~62
p.57 「スミスの支配労働=価値尺度論の学史的起源に関しては、…(略)…ベンジャミン・フランクリンの小冊子『紙幣の性質と必要に関する小研究』(A Modest Enquiry into the Nature and Necessity of a Paper Currency,1729)に言及されてきたが…」