レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2004/9/12
- 登録日時
- 2011/02/21 02:00
- 更新日時
- 2013/12/26 11:20
- 管理番号
- 愛知県図-01065
- 質問
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「天木綿筒命」と「保食神」の読み方を知りたい。
- 回答
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「天木綿筒命」は伊勢大神楽の縁起譚に登場する神で、読み方は「あめのゆうづつのみこと」。
「保食神」は『日本書紀』巻第一に登場する五穀の神で、読み方は「うけもちのかみ」。
- 回答プロセス
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インターネットで検索すると、「天木綿筒命」は伊勢大神楽に関係しているようだ。
所蔵資料1(七章 伊勢大神楽の縁起と信仰)に天木綿筒命と伊勢大神楽の関連について詳細な記述あり。要約すると、壬申の乱で劣勢にあった大海人皇子が、増田庄霞ヶ岡に登り、伊勢神宮を遥拝して朝敵退治・宝祚万歳を祈願した。その後、仮殿でまどろんでいるところに、天照大神から遣わされた天木綿筒(あめのゆうづつ)が現れ助力を約束した。この霊夢に力を得た大海人は敵を破り、即位して天武天皇となった。天皇は霞ヶ岡に増田神社を作らせ、天照大神はじめ四神を合祀した。また、ある一族に命じて天木綿筒飛行像等を作らせ、古風神楽や戯曲を演じさせて神慮を慰めた。これが伊勢大神楽の起源であるというもの。神楽に使用する獅子は、天木綿筒命をかたどったものと説明されている。縁起譚は寛文元年(1661)3月日付の「伊勢太神楽由来ノ抜キ書」に由来し、伊勢大神楽を伝承する山本源太夫家に遺されているとのこと。資料2(第4編近世封建時代 第28章学術及び芸能 第2節芸能 (3)楽舞)には伊勢大神楽の縁起の記述があり、神名は「天の夕筒」とある。
なお各種民俗辞典には「伊勢大神楽」の項目はあっても、神名まで載っているものは見つけられなかった。
「保食神」も同様にネット検索。『日本書紀』に登場する神で、「うけもちのかみ」と読むらしい。資料3は字画索引があり読みが分からないときも漢字から引ける。他の神名辞典類にも「保食神」の項目あり。今回は日本書紀というキーワードがあったので、資料4、5も提供。保食神は『日本書紀』巻第一に登場する五穀の神であり、里神楽にもよく登場する。なお上記の縁起譚では、増田神社に併せ祀られた中の一神に「保食」命の名が見える。
- 事前調査事項
- NDC
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- 神衹・神道史 (172 9版)
- 年中行事.祭礼 (386 9版)
- 日本史 (210 9版)
- 参考資料
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資料1:北川央 著 , 北川央, 出水伯明 写真. 神と旅する太夫さん : 国指定重要無形民俗文化財「伊勢大神楽」. 岩田書院, 2008.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000010008888-00 , ISBN 9784872945430 (1109627639) -
資料2:近藤杢 編 , 平岡潤 校訂. 桑名市史 本編. 桑名市教育委員会, 1987.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I004061062-00 (1100342567) -
資料3:山川, 鵜市 , 山川鵜市 著. 神祇辞典 3版. 平凡社, 1932.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I001718470-00 (1101403596) -
資料4:武光誠, 菊池克美 編. キーワードで引く古事記・日本書紀事典. 東京堂出版, 2006.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000008336404-00 , ISBN 4490106998 (1109022086) -
資料5:坂本太郎 [ほか]校注. 日本書紀 1. 岩波書店, 1994. (岩波文庫)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002354932-00 , ISBN 4003000412 (1106606804)
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資料1:北川央 著 , 北川央, 出水伯明 写真. 神と旅する太夫さん : 国指定重要無形民俗文化財「伊勢大神楽」. 岩田書院, 2008.
- キーワード
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- 読み方
- 神楽
- 神名
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000078614