レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015/03/29
- 登録日時
- 2015/03/30 00:30
- 更新日時
- 2015/04/14 17:03
- 管理番号
- 6000021381
- 質問
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解決
江戸時代の伊丹の酒造業について詳しくわかる本はあるか。
特に各蔵の屋号と位置、どの程度の規模だったかなどがわかるものを探している。
- 回答
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『伊丹市史 第2巻 近世』(伊丹市)第1章「幕藩体制の確立と伊丹」第4節「近世酒造業の展開と伊丹酒」、
第2章「幕藩体制の推移と伊丹」第1節「摂泉十二郷の成立と伊丹酒造業」第4節「文化・文政期の発展と摂泉十二郷内部の対立」第6節「伊丹酒造業の生産構造」第7節「下り酒の流通機構」、
第3章「幕藩体制の崩壊と伊丹」第1節「天保改革と伊丹酒造業の動揺」に、
江戸時代の伊丹市域の酒造業について詳しい記載がある。
p122に正徳5年(1715)、p159に享保5年(1720)、p165に寛延3年(1750)、p272に天保3年(1832)の酒造株高表があり、それぞれ同年の酒造人の名(屋号含む)と株高・株数も載っている。
また『伊丹市史 第4巻 史料編1』(伊丹市)には、近世伊丹酒造業に関する歴史的文書等の内容がまとまって掲載されている。
このほか、『伊丹酒造家資料 伊丹資料叢書』上下(伊丹市役所)は、伊丹市の小西酒造に伝わる文書を活字に起こしたもので、下巻末には解題もあり、近世の伊丹酒造業に関する一次資料として扱ってよいものであると思われる。これらをご覧いただいた。
このほか、当館の所蔵資料で、近世伊丹酒造業について記載のあった資料は下記のとおり。
『地域研究いたみ 第17号 昭和63年3月』(伊丹市役所)「史料紹介 酒名と似寄伊丹酒」の記事あり
『地域研究いたみ 第18号 平成元年3月』(伊丹市役所)「近世伊丹酒造業の展開と小西家 酒造家資料調査によせて」の記事あり
『地域研究いたみ 第29号 平成12年3月』(伊丹市役所)「17・18世紀交代期における伊丹の酒(1) 酒造書と『酒永代覚帳』を中心に」の記事あり
『地域研究いたみ 第30号 平成13年3月』(伊丹市役所)「17・18世紀交代期における伊丹の酒(2) 酒造書と『酒永代覚帳』を中心に」の記事あり
『地域研究いたみ 第32号 平成15年3月』(伊丹市役所)「伊丹銘酒『泉川』醸造元大塚家と頼山陽 原老柳あて頼山陽所書簡を中心に」の記事あり
『新・伊丹史話』(伊丹市立博物館)第3章「近世の伊丹」第1節「伊丹酒」が、『伊丹市史』の内容とほぼ重なるが、平易な文章で分量も少なく読みやすい。
『伊丹 城と酒と俳諧と』(檸檬社)「江戸積酒業の展開と桶・樽の役割」「摂州伊丹酒史考」「"豪商"鴻池家と小西家」「伊丹の酒と文人墨客」の論考がある。
なお、『聞き書き 伊丹のくらし 明治・大正・昭和』(伊丹市立博物館)p198-199には、近世ではないが、大正期の伊丹に存在した酒蔵名が紹介されている。また伊丹酒造業史の概略については、『いたみ学 伊丹新書』(神戸新聞総合出版センター)p66-71「ものづくり400年の伝統 清酒発祥の地・伊丹」にわかりやすい記載がある。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (210 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 伊丹市(イタミシ)
- 兵庫県(ヒョウゴケン)
- 酒造業(シュゾウギョウ)
- 歴史(レキシ)
- 江戸時代(エドジダイ)
- 酒蔵(サカグラ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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大阪府立図書館から下記の資料を借用して内容を確認したが、各蔵の屋号や位置について詳しい記載は発見できず。なお、『酒造家 小西新右衛門家 くらし・まじわり・たしなみ』(伊丹市立博物館)p3に、小西家はもともと「薬屋」という屋号だったが、享保期に「小西屋」を称するようになり、一時は「薬屋」「筒井」「小西屋」の3つの屋号を併用した、との記載があるが、各蔵の屋号の変遷についてまとめられてはいなかった。
『酒都伊丹につどう 詩人・俳人・画人たち』(柿衞文庫)
『酒の町伊丹 旧岡田家住宅・酒蔵築330年記念事業』(伊丹市立博物館)
『酒造家 小西新右衛門家 くらし・まじわり・たしなみ』(伊丹市立博物館)
『有岡城から伊丹郷町へ 落城・復興・繁栄への道のり』(伊丹市立博物館)
- 調査種別
- 文献紹介 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000170074