レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017年8月26日
- 登録日時
- 2018/01/19 10:44
- 更新日時
- 2018/12/08 16:48
- 管理番号
- 相大-H29-081
- 質問
-
解決
市ヶ谷牛込絵図の地名に印刷の関係で文字が判然としない部分がある。(■で表示部。利用者が地図を持参)。何と書いてあるのか。
Ⅰ.穴八幡旅■
Ⅱ.■町
Ⅲ.此辺加賀屋敷ト云
Ⅳ.ヤキ■チサカ
Ⅴ.■並ト云
- 回答
-
Ⅰ.穴八幡旅所、Ⅱ.榎町、Ⅲ.此辺加賀屋敷ト云、Ⅳ.ヤキモチサカと書かれている。
Ⅴ.■並ト云を特定できる資料は見つけられなかった。
『難字・異体字典 新装版』
『坂の町・江戸東京を歩く』
『古地図・現代図で歩く明治大正東京散歩』
『江戸・東京の地名』
以上の資料を提供した。
- 回答プロセス
-
Ⅰ.穴八幡旅■
書架を直接確認した。
①『難字・異体字典 新装版』 有賀要延/編 国書刊行会 2011 【s25302084 R821.2】
p115 所の異体字の項目あり。■の文字と一致した。
Googleで“穴八幡旅所”をキーワードに書籍検索し、その書名を自館OPACで検索した。
②『坂の町・江戸東京を歩く』 大石学/著 PHP研究所 2007 【s25806381 S291.361】
p277 穴八幡旅所について記載あり。
Ⅱ.■町
■の文字は、肉眼で木偏が確認できた。
①『難字・異体字典 新装版』 有賀要延/編 国書刊行会 2011 【s25302084 R821.2】
p61 夏の異体字の項目があり、■の旁(つくり)の部分と一致した。
木偏に夏で榎。榎町と書かれているようである。
書架を直接確認した。
③『古地図・現代図で歩く明治大正東京散歩』 梅田厚/著 人文社 2003 【s21901020 291.361】
p69 ⑨-2 新宿区神楽坂駅周辺地図のD-1と照合したところ、「榎町」とある。
Ⅲ.此辺加賀屋敷ト云
書架を直接確認した。
④『江戸・東京の地名』 新人物往来社 2006 【s25225418 291.3601】
p36に由緒ある地名の生まれ方の項目あり。「切絵図に此辺加賀屋敷ト云という記載が見られる」とある。
読みは「このあたりかがやしきという」。
Ⅳ.ヤキ■チサカ
③『古地図・現代図で歩く明治大正東京散歩』 梅田厚/著 人文社 2003 【s21901020 291.361】
p73 ⑨-4 新宿区市ヶ谷駅周辺地図のA-1と照合したところ、「焼餅坂」とある。
ヤキモチサカと書かれているようである。
Ⅴ.■並ト云
■は肉眼で見ると楊の字のように見える。楊並でやなぎなみきと読ませたか。
特定できる資料は見つけられなかった。
以上、①~④の資料を紹介した。
注:【 】は自館の資料コードと請求記号
- 事前調査事項
- NDC
-
- 日本 (291 9版)
- 音声.音韻.文字 (821 9版)
- 参考資料
-
- 『難字・異体字典 新装版』 有賀要延/編 国書刊行会 2011
- 『坂の町・江戸東京を歩く』 大石学/著 PHP研究所 2007
- 『古地図・現代図で歩く明治大正東京散歩』 梅田厚/著 人文社 2003
- 『江戸・東京の地名』 新人物往来社 2006
- キーワード
-
- 市ヶ谷牛込絵図
- 地名
- 穴八幡旅所
- 榎町
- 加賀屋敷
- 焼餅坂
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 市ヶ谷 地名
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000228742