レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2006/11/29
- 登録日時
- 2007/06/13 02:10
- 更新日時
- 2007/06/13 02:10
- 管理番号
- D2006F1035
- 質問
-
解決
アル・ハリーリー(al-hariri,abu Muhammad al-Qasim 1054-1122)というアラビアの文学者が書いた
『マカーマート』という作品を日本語に訳したものを探しています。参考になる文献がございましたら、
ご教示下さい。
典拠:楽譜『シューマン:東洋の絵「6つの即興曲」[連弾]』角野裕子・角野怜子/校訂・解説 全音楽譜出版 の解説ページに「シューマンは、アラビアの詩人アリ・ハリリ(11世紀)の『マカーメン(50編)のマカーメン)』からインスピレーションを得て、「東洋の絵」を作曲。マカーメンはいたずら者のアブ・ザイドが主人公である。」という記述があった、とのことでした。
- 回答
-
ご照会の作品について、当館雑誌記事索引および下記のような資料を「ハリーリー(hariri)」「マカーマート(マカーメン)」などのキーワードで検索したところ、まとまった翻訳は見当たりませんでしたが、一部を日本語訳した論文が確認できました。書誌事項は次のとおりです。(< >内は当館請求記号)
『月刊シルクロード』 シルクロード <Z8-1361>
*訳者はいずれも堀内勝です。詩の1篇ごとの日本語訳と解説の連載です。
4(6) 1978.7 pp.25-29
迷いラクダを求めて--アラブの説話「マカーマ」集より
*本文によると、27番目の詩にあたるとのことです。
4(10) 1978.12 pp.29-33
辻説教師のうらおもて--アル・ハリーリーの『マカーマート集』の第1話「サンアーのマカーマ」より
5(1) 1979.1 pp.20-28
文学サロンの席で--アル・ハリーリーの『マカーマート集』の第2話「フルワーンのマカーマ」より
5(3) 1979.4 pp.41-47
金銭の美醜--アル・ハリーリー作『マカーマート集』の第3話「ディナール金貨のマカーマ」より
5(5) 1979.6 pp.42-49
処世訓と逃げの術--アル・ハリーリー作『マカーマート集』の第4話「ダミエッタのマカーマ」より
5(6) 1979.7 pp.48-58
父子(おやこ)の哀れな巡り合い--アル・ハリーリー作『マカーマート集』の第5話「クーファのマカーマ」より
5(8) 1979.10 pp.63-70
太守からの難題--アル・ハリーリー作『マカーマート集』の第6話「マラーガのマカーマ」より
5(9) 1979.11 pp.5-12
寺院での出きごと--アル・ハリーリー作『マカマート集』の第7話「バルカイードのマカーマ」より
5(10) 1979.12 pp.26-33
コホル筆と針を喩えれば--アル・ハリーリー作『マカーマート集』の第8話「マアッラのマカーマ」より
6(1) 1980.1 pp.33-43
頸飾りを編むとは--アル・ハリーリー作『マカーマート集』の第9話「アレキサンドリアのマカーマ」より
6(3) 1980.4 pp.15-25
墓地での垂訓--アル・ハリーリー作『マカーマート集』の第11話「サーワのマカーマ」より
6(4) 1980.5 pp.34-41
男色に溺れると--アル・ハリーリー作『マカーマート集』の第10話「ラフバのマカーマ」より
6(6) 1980.7 pp.20-31
旅を護衛る呪文--アル・ハリーリー作『マカーマート集』の第12話「ダマスカスのマカーマ」より
6(7) 1980.8 pp.61-69
老婆に身をやつして--アル・ハリーリー作『マカーマート集』の第13話「バグダードのマカーマ」より
6(8) 1980.10 pp.28-35
巡礼行に駱駝も斃れて--アル・ハリーリー作『マカーマート集』の第14話「メッカのマカーマ」より
6(10) 1980.12 pp.38-47
遺産相続の怪--アル・ハリーリー作『マカーマート集』の第15話「ファラディッヤのマカーマ」より
『貿易風』(1) 2006.3 pp.300-327 <Z71-R432>
堀内勝:アラビア語回文芸術の世界-中世アラブ文学 アル・ハリーリ作『マカーマート』の二作品を通して
*第16話「マグリブのマカーマ」、第17話「カフカリーヤのマカーマ」の日本語訳が掲載されています。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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『外国人物レファレンス事典』(古代-19世紀)日外アソシエーツ 1999年 p.385 ;『岩波西洋人名辞典 増補版』岩波書店 1981年 p.1067;『ブリタニカ国際大百科事典 第2版 改訂』ティービーエス・ブリタニカ 1994年 p.623;『世界文学事典』集英社 2002年 p.1237;『世界大百科事典』平凡社 1988年 23巻 p.102;『世界大百科事典』平凡社 1988年 26巻 p.579
いずれの資料も「アリ・ハリリ」=「アル・ハリーリー」、『マカーメン』=『マカーマート』と同一の言葉だという事の裏づけにはなりましたが、それ以上の情報は得られませんでした。
- NDC
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- その他の東洋文学 (929 9版)
- 参考資料
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- GeNii(国立情報学研究所学術コンテンツ・ポータル) http://ge.nii.ac.jp/(*CiNii(論文情報ナビゲータ)のほか、「日本における中東・イスラーム研究文献目録」などを含むNII-DBR(学術研究データベース・リポジトリ)などの横断検索ができます。)
- 日本における中東研究文献データベースhttp://wwwsoc.nii.ac.jp/james/database.html
- 『CD・翻訳図書目録』45/92 芸術・文学編 日外アソシエーツ 1997 <YH231-662> CD-ROM
- 『CD・翻訳図書目録』1992-2000 日外アソシエーツ 2001 <YH231-1092> CD-ROM
- 『世界文学全集綜覧 : 完全収録版』 日外アソシエーツ 2005 <YH231-H7368> CD-ROM
- 『明治・大正・昭和翻訳文学目録』 国立国会図書館 風間書房 1984.2 <KE111-22>
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『全集・合集収載翻訳図書目録』45/75、76/92 日外アソシエーツ 1995-96 <UP63-E2>
- キーワード
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- アラビア文学
- マカーマート
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000035433