資料①には、「ガンマ線バースト(GRB : Gamma-Ray Burst)」とよばれる現象は、宇宙の遠方から数10秒間という短時間だけ大量のガンマ線が降り注ぐ突発天体現象である。実に10^45(10の45乗)ジュールを超えるエネルギーを一瞬にしてガンマ線放射として解放するので、宇宙でもっとも明るい爆発現象として位置づけられている。通常の超新星が1万年以上かけてジワジワと放射する総エネルギーを、数10秒で一気に解放するのだ。尋常ならぬほどの巨大な爆発ではあるが、実は1日に1発程度の頻度で検出されるような“ありふれた存在”である。」とあり、「その後も続々とGRBまでの赤方偏移が測定され、100億年も遠くの宇宙で発生していることが揺るぎない事実となった。」とある。資料②では、「ガンマ線バーストはいつどこで発生するかまったく予想できない。しかも、短期間しか輝かない現象であり、かつ、ガンマ線は方向を決定することが困難な電磁放射である。そのため他波長観測で対応する天体を同定することが非常に困難で、天文学的な研究が遅れた。継続時間にとどまらず、きわめて多様な光度曲線を見せることが知られており、激しい時間変動を示すバーストも多い。一般に高いエネルギーで鋭いスパイクをみせる。注意すべきことは、ガンマ線バーストの光度曲線には典型的なパターンがないことである。」とある。