レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012/09/21
- 登録日時
- 2013/01/27 15:55
- 更新日時
- 2013/04/10 13:25
- 管理番号
- 埼浦-2012-088
- 質問
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解決
日本の司書教諭制度の成立までの経緯が書かれた資料が見たい。
また、上記にかかわる組合等による労働運動の状況についての記述があるものも見たい。
- 回答
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下記の資料を紹介した。
図書
1『学校図書館五〇年史』(全国学校図書館協議会 2004)戦後から1997年法改正までまとめられている。
p72-73 「学校図書館法改正運動」1972年に提出された法改正案と、教職員組合などとの共闘(1974-1979頃)についての記載あり。
p82-85 「学校図書館法改正運動の動向」1980年代の改正運動について(SLA、組合、国会議員など)の記載あり。
p111-117「学校図書館法の改正」あり。
2『占領下日本の学校図書館改革』(中村百合子著 慶応大学出版会 2009)
p215-219〈「司書教諭」の誕生〉の項あり。その他に、学校図書館法に関わる基準の制定におけるアメリカの学校図書館に関する思想の影響について詳しい説明あり。
3『司書教諭という仕事』(渡辺重夫 青弓社 1999)p134-136「司書教諭の創設とその養成」の項あり。
4『学校図書館を知るために 1-3』(神奈川県学校図書館研究会 1980-1990)法改正の運動について詳細あり。
5『近代日本図書館の歩み 本篇』(日本図書館協会 1993)
p351-396学校図書館の歴史的経緯として学校図書館法の成立や司書教諭配置に関わる記載あり。
雑誌
6大越朝子著「専門職としての司書教諭を」(『図書館雑誌 62(4)』p142-144 1968.4)学校図書館法制定にあたり、1952年12月末に92500余名の署名が集まった等の経緯あり。
7柿沼隆志著「学校図書館専門職の系譜」(『図書館雑誌 62(4)』p145-148 1968.4)
8菅井光男著「東京都・高等学校の選任司書教諭について」(『図書館雑誌 62(10)』p428-429 1968.10)
9椎名正之著「司書教諭の語義についてのノート」(『図書館雑誌 67(3)』p91-95 1973.3)
10加藤宗厚著「学校図書館の基本問題」(『図書館雑誌 47(1)』p6-8 1953.1)p7学校図書館専任司書の問題についての記載あり。
11三輪計雄著「司書教諭の現状と養成問題」(『図書館界 16(5)』p126-131 1965.3)法改正運動、司書教諭養成問題を論じている。
12「『学校図書館法』施行7年の歩み」(『学校図書館 No.111』p8-25 1960.1)「司書職制度の沿革とその問題点」等の章あり。
- 回答プロセス
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以下を調査し、該当記述のあった資料を紹介する。
【自館目録を〈司書教諭 〉で検索する。】
『司書教諭ガイドブック』(埼玉県学校図書館協議会 2004)
『司書教諭および学校司書問題に関する教育学的考察』(草野正名 1990)「四者合意」に関する東京都教職員組合による質問書等の記載あり。
『社会論集 第16号』(関東学院大学人文学会社会学部会 2010)「学校司書及び学校図書館司書教諭の専門性に関する研究」鯨岡真一著あり。
『図書館ハンドブック』(日本図書館協会 1990)
『図書館用語辞典』(図書館問題研究会 角川書店 1982)
以上の資料に、日本の司書教諭制度の成立までの経緯についてまとまった記述はなし。【NDC分類〈010、017〉の資料の調査】
『図書館ハンドブック 第6版補訂版』(日本図書館協会 2010)
〈司書教諭〉の項に、1997年学校図書館法改正以降の現状・課題が中心。
『学校図書館50年史年表』(全国学校図書館協議会 2001)
『司書教諭の任務と職務』(全国学校図書館協議会 1997)平成9年頃の司書教諭の現状と課題をまとめている。
『学校図書館職員論:司書教諭と学校司書の協同による新たな学びの創造』(塩見昇著 教育史料出版会 2000)
p42-71 学校図書館の制度化と職員について歴史的経緯をまとめている。
『これからの学校図書館と司書教諭の役割:改正学校図書館法マニュアル』(全国学校図書館協議会 2000)
主な内容は法改正の解説。
『これからの学校図書館と学校司書の役割:配置促進と法制化に向けて』(全国学校図書館協議会 2005)
学校司書の内容と学校司書法制化に向けた運動について記述あり。司書教諭との職務分担例あり。
『学校図書館はどうつくられ発展してきたか:岡山を中心に』(教育史料出版会 2001)
p105-114「学校図書館法制定の状況と残された課題」の節あり。
第3章「学校図書館法の成立から岡山大会へ」より)司書教諭養成の様子が記されている。
『学校図書館運営の手びき』(文部省編 明治図書出版 1959)p56-62 「司書教諭」の節あり。【《Google》《GeNii》を〈司書教諭制度〉で検索する。】
「司書教諭制度の確立に向けて(特集 学校図書館法制定50年)」(『学校図書館 No627』p38-40 2003.01)
1997年の法改正後に残された課題の2003年現在までの状況あり。
『図書館ハンドブック 第6版補訂版』(日本図書館協会図書館ハンドブック編集委員会/編 日本図書館協会 2010)
〈司書教諭〉の項に、1997年学校図書館法改正以降の現状・課題が中心の内容はあるが、そこに至る経緯についての記載はなし。
p161-163 戦後から2008年(高校2009年)の学習指導要領の改訂までの学校図書館の歴史と政策あり。司書教諭についても1997年の法改正まで、簡単に記述あり。
p442-443 特論「流動化する図書館職員 6学校図書館の場合」1990年代に入ってからの運動の高まりと1997年法改正について、非常に簡単な記述あり。【オンラインデータベースの調査】
《官報情報検索サービス》を〈司書教諭&期間:1950年9月17日~1954年9月17日〉で検索する。
1953年8月8日号外57 法律 学校図書館法公布1954年8月6日 8278号 省令・告示 司書教諭講習規程
《NDLサーチ》を〈司書教諭〉で検索する。
「文部科学省webページ」の告示・通達に「学校図書館司書教諭の発令について」(14初児生第二四号 文部科学省初等中等教育
局児童生徒課長通知)あり。(各都道府県・指定都市教育委員会教職員人事主管課長あて 平成一五年一月二一日)
( http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/t20030121001/t20030121001.html 最終確認 2013/1/29)【図書館学関係雑誌の総索引類を〈司書教諭〉で検索する】
特に1953年の学校図書館法の成立と1997年(平成9年)の改正の頃にしぼって調査する。(1)『図書館雑誌総索引 1946(昭和21)年〈第40年第1号〉-1983(昭和58)年〈第78巻第12号〉』(日本図書館協会 1987)
(2)『図書館界総索引 第1巻第1号(1947)-第40巻第6号(1989)』(日本図書館研究会 1990)
(3)『学校図書館 総索引(創刊号~50号)』(全国学校図書館協議会 1955.7.10 p35-36)
『学校図書館 14号』 (1951.12)、『学校図書館 48号』(1954.11)、『学校図書館 111号』(1960.1)に多数特集あり。学校図書館法改正の頃の雑誌を確認する。
「特集 学校図書移管法改正と今後の職員問題」(『図書館雑誌 91巻11号』1997.11 p905-927)
「特集 小・中学校の図書館に司書を置く運動」(『みんなの図書館 193号』 1993.5 p2-47)
- 事前調査事項
- NDC
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- 学校図書館 (017 9版)
- 教育政策.教育制度.教育行財政 (373 9版)
- 参考資料
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- 『学校図書館五〇年史』(全国学校図書館協議会 2004)
- 『占領下日本の学校図書館改革』(中村百合子著 慶応大学出版会 2009)
- 『司書教諭という仕事』(渡辺重夫 青弓社 1999)
- 『学校図書館を知るために 1-3』(神奈川県学校図書館研究会 1980-1990)
- 『近代日本図書館の歩み 本篇』(日本図書館協会 1993)
- 『学校図書館 No.111』(全国学校図書館協議会 1960.1)
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『図書館雑誌 47(1)』 (日本図書館協会 1953.1)
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『図書館雑誌 62(4)』(日本図書館協会 1968.4)
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『図書館雑誌 62(10)』 (日本図書館協会 1968.10)
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『図書館雑誌 67(3)』 (日本図書館協会 1973.3)
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『図書館界 16(5)』 (日本図書館研究会 1965.3)
- キーワード
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- 司書教諭
- 学校図書館-歴史
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000127598