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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000127093
提供館
(Library)
近畿大学中央図書館 (3310037)管理番号
(Control number)
20130123-1
事例作成日
(Creation date)
2013年01月23日登録日時
(Registration date)
2013年01月23日 14時40分更新日時
(Last update)
2013年12月24日 11時02分
質問
(Question)
会津の学者の中野義都(惜我)が著した、『三浦左馬助平盛胤傳』の複製物を現在入手することは可能か?
回答
(Answer)
 中野義都は江戸時代中期の会津藩の藤樹学者で号を惜我と称した。彼の編述による『三浦左馬助平盛胤傳』の書名目録が「會津藩著述目録」などに見られるが、今日この典籍を所蔵している機関は判明しない。戊辰戦争以後の動乱の中で逸失したものと見られ、わずかに資料6の復刻版:会津日新館志(オリジナルは福島大図書館所蔵)に略解題が見つかるのみである。
回答プロセス
(Answering process)
◆ 資料1の日本古典籍総合目録データベースで検索した。
 著作ID 1732736
 統一書名 三浦左馬助平盛胤伝 ( みうらさまのすけたいらもりたねでん ), K, 1
 巻冊 一巻
 分類 伝記
 著者 中野/惜我
 著作注記 〈般〉近世漢学者著述目録大成による。
 著作種別 和古書

◆ また質問者がもたらした情報源としての『近世漢学者著述目録大成』が、資料2の中に採録されている。
 オリジナルは1941年に関書院を発行所として刊行され、著者表示は関義一郎・関義直共編となっている。同書のp.422-423、オリジナル本の項数三六三-三六四に、中野惜我の以下の項目とそれに続く著述目録がある。『三浦左馬助平盛胤傳 一巻』の記述はその目録中に見つかる。

 【中野惜我】 名は義都(よしくに)、利八郎と稱し、惜我は其號なり。會津の人。(會津藩著述目録)とある。

 ・また同書の凡例には以下のような断り書きが記されている。
 「一.本書は元和五年以来昭和一二年まで三百十九年間の故人となりし専修兼修の漢學者、約二千九百の著述・編纂・校點に係われる書目を著者別に列記したる者にして、各人に略伝を附し、書目中既刊書には刊字を注せり。但し未完書中には未完成の者、散佚せる者、存否不明の者等少なからずと雖も、是等の考査は他日に譲り、姑く一括りにして書名を列挙せり。」


◆ 上記の『會津藩著述目録』は資料3の近代デジタルライブラリーに収録されている。
 オリジナルは、菊池研介著.会津藩著述目録.居水書屋.大正14年刊とある。
 同資料の16ページの左端に、【三浦左馬助平盛胤傳 一巻】と記録されている。


◆ 資料4に【中野義都】の以下の項目が見つけられる。
 江戸時代中期の陸奥会津藩士、藤樹学者。
  会津大事典(生年 亨保13年(1728)年 - 没年 寛政10(1798)年)
  福島大百科事典(生年 亨保13年(1728)年 - 没年 寛政10(1798)年)


◆ 資料5の喜多方市のホームページに中野義都の略伝が記載されている。
 ( http://www.city.kitakata.fukushima.jp/shimin/gyosei/14902/14981/18569/18648/18674/008612.html  last_access:2013-01-06)

◆ NDL-Search および福島県立図書館のOPACで、著者名:中野義都で検索したが、《会津藩資料叢書:会津干城伝》が出てくるのみ。


◆ 国立国会図書館にその所蔵情報についてレファレンス調査依頼。 → 同書を現在所蔵する機関は判明しないとの回答を得た。
 加えて、資料6の日新館志 巻之二十 雑著類の(p.357-358)に以下の解題が見つかるとの指摘を得られた。

 【三浦左馬助平盛胤傳一巻】
 「中野義都撰 平盛胤 其父弾正盛国 其先出自佐原義連 所謂忠臣孝子天下模範者也 其事間出會津四家合考及盛衰記 義都閲其諸書抄 作此傳 以授藤孝値平義民云 末書安永八年冬十一月 」

・同書の解題にふれて、小林清治氏(福島大教授)はp.15-16にこう述べている。
 「以上、巻之十八-二十の書目略解に載せられた書籍は総じて会津の人士の編述にかかるものであるが、戊辰以後の激動の過程で、それらの現物の過半は失われている。さしあたり、『国書総目録』(一九六三-七二、岩波書店)を参照すれば、その事実は明瞭である。吉村寛泰が慮った諸書の「災厄湮滅」が事実として結果した現在、この「書目略解」の価値と意義はまことに重大である。わたくしたちは、会津において編述された書籍の目録のほぼ全容とそれぞれの内容の大概を、また日新館志編纂の当時におけるそれらの伝存状況とを、本書によって知ることができるのである。」

◆ また上記レファレンスの回答で示唆頂いた会津の『猪苗代氏』に関しては、猪苗代盛胤でGoogle検索すると資料7のサイトから以下の記述が見つかる。
 ( http://www2.harimaya.com/sengoku/html/inawasir.html  last_access:2013-01-23)


◆ また国立国会図書館で照会頂いた調査済み資料の中に資料8があり、これの「第三十 古人事歴」のp.485-488には比較的詳しい中野義都の略伝が以下のように記されている。この記述に読みしたがうと、中野義都(惜我)とは猪苗代(葦名)盛胤の末裔であり、『三浦左馬助平盛胤傳』とは自らの祖先についてその評伝を著したものと推察され、評伝の著者と被伝者の繋がりや土津公(保科正之)との接点がとても興味深い。

【中野義都】
 「幼字は半三郎又理八郎後に作左衛門と稱す、(系譜)その先は平義連に出づ、天正中猪苗代の城主葦名盛國、葦名義廣に叛て伊達政宗を納るゝや、盛國の長子盛胤その不義を諫めしが、言容れられざれば去て金曲村に潜居し後内野村に移りて死せり、盛胤一子あり作左衛門諱は盛親といふ、長じて岩城の城主鳥居候忠政に仕て中野村を領す、因て氏となす、候羽州山形に移らるゝや盛親扈従し後土津神君に仕えり、盛親の曾孫瀬左衛門諱は義信といふ、これを義都の父となす、母は土屋氏、(以下略)……。」
事前調査事項
(Preliminary research)
 質問者が和歌山県立文書館に行きそこで国書総目録などから、關義一郎著の『近世漢学者著述目録大成』を調べてもらい、その中で中野惜我の著述リストに含まれていたのを見つけたとのこと。質問者本人はこの三浦氏に連なる家系で、父祖伝来の書き物を所蔵しているそうで、卒業研究で先祖について関連する書籍を調べている途中とのこと。
NDC
日本  (281 9版)
日本思想  (121 9版)
東北地方  (212 9版)
参考資料
(Reference materials)
【資料1】.日本古典籍総合目録データベース 国文学研究資料館
http://base1.nijl.ac.jp/~tkoten/about.html  last_access:2013-02-05
【資料2】.芳賀 登/[ほか]編集. 日本人物情報大系 ,第48巻. 皓星社, 1999.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I001762651-00 , ISBN 4774402664 (本学所蔵 281.03//N71//48)
【資料3】.国立国会図書館 近代デジタルライブラリー:『会津藩著述目録』
http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/925839  last_access:2013-01-07
【資料4】.日外アソシエーツ編集部 編. 人物レファレンス事典 郷土人物編 あ-せ. 日外アソシエーツ, 2008.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000009493714-00 , ISBN 9784816921223 (本学所蔵 281.03//J52//郷土2)
【資料5】.喜多方市ホームページ: 生涯学習課 >郷土の偉人 >中江藤樹の学問を信奉した人々 >「前の三子」以後の時代 >「後の三子」といわれた人たち
http://www.city.kitakata.fukushima.jp/shimin/gyosei/14902/14981/18569/18648/18674/008612.html  last_access:2013-01-06
【資料6】.会津史料大系刊行会/編. 会津史料大系 〔8〕. 歴史春秋社, 1984.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I010455502-00  (本学所蔵 372.105//Y91//3)
【資料7】.武将の家紋:地方別武将の家紋と系譜 >奥州の武将
http://www2.harimaya.com/sengoku/buke.html  last_access:2013-01-23
【資料8】.小川渉 著. 会津藩教育考. 会津藩教育考発行会, 1931.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I001734262-00  (本学所蔵 372.105//O24)
キーワード
(Keywords)
漢学者
会津藩
中江藤樹
近世
中野惜我
中野作左衛門
中野理八郎
後の三子
唯一宗源神道
吉田神道
会津四家
猪苗代氏
佐原義連
陽明学
福島県
猪苗代盛胤
摺上原の戦い
猪苗代盛国
会津藩校 日新館
葦名氏
会津日新館志
照会先
(Institution or person inquired for advice)
国立国会図書館(#NDL_0110_20130108095141)
寄与者
(Contributor)
国立国会図書館
備考
(Notes)
○ 中野惜我が著した『三浦左馬助平盛胤傳』の所蔵機関を知りたい。
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000133810
調査種別
(Type of search)
所蔵調査
内容種別
(Type of subject)
人物
質問者区分
(Category of questioner)
学生
登録番号
(Registration number)
1000127093解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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