レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/04/10
- 登録日時
- 2017/08/01 00:30
- 更新日時
- 2017/08/13 17:15
- 管理番号
- 6000033061
- 質問
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解決
柳条湖事件の吉林出兵について、なぜ起こったのか、事件の背景がわかるようなものが読みたい。また、それによって国際社会からどう見られたのか知りたい。当時の状況がわかる写真資料も見たい。
- 回答
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以下の資料を提供した。
- 回答プロセス
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【吉林出兵の背景や経緯について】
▽満州事変について記載のある日本史(210.7)の資料をさがす。
●『昭和陸軍全史 1』川田 稔/著 講談社 2014(396.2)
→第2章「満州事変の展開」の2節「関東軍の軍事行動と陸軍中央の内訌―宇垣派首脳部と一夕会」に吉林出兵の経緯と企図、朝鮮軍の独断越境との比較など記載されている。(PP.113~133)
●『国際環境の変容と政軍関係』北岡 伸一/編 中央公論新社 2013(312.2)
→柳条湖事件以前の吉林出兵の計画に関する記載あり。1923年の対中国作戦計画の時点で咸鏡道地方から吉林への作戦計画は腹案程度のものであり、それは1931年対中国作戦計画の時点でも変わりなかったと推測されるとある。(第三章「満州事変における朝鮮軍の独断越境過程の再検討」(朴廷鎬)の第三節「構造的次元からの接近」第二項「年度作成計画」PP.106~107)
→朝鮮軍情報主任参謀の神田正種が関東軍に吉林方面への戦局拡大を進言した経緯と、その後の朝鮮軍の独断専行による越境との関連について解説あり。(同第四節「独断越境の経緯」第一項「朝鮮軍の独断出動と越境」PP.120~123、P152)
●『現代史資料 7』みすず書房 1965(210.7)
→21「朝鮮軍司令官の独断出兵と中央部の之に対して執れる処置に就いて」の中で、吉林出兵を求める電報のやりとりが掲載されている。
●『その時歴史が動いた 15』NHK取材班/編 KTC中央出版 2002(210.0)
→「満州事変 関東軍独走す」(PP.160~205)吉林出兵は、朝鮮軍を越境させるという既成事実を追認させることにより政府を巻き込む狙いのもとに行われたという解説あり。(PP.183~184)
【吉林出兵の国際社会の受け止め】
▽吉林出兵について、ではないが柳条湖事件発生時のイギリス、アメリカの反応について記載あり。
●『満州事変とは何だったのか 上巻』 クリストファー・ソーン/著 草思社 1994(222)
→吉林出兵を含む柳条湖事件に対する西欧諸国の受け止めについて解説あり。(第二部「事変の展開」第五章「衝突」第二節「西側の反応」PP.179~187)
【吉林出兵の写真資料】
●『昭和史 6』毎日新聞社 1984(210.7)
→吉林での占領の様子の写真3枚あり。(PP.20~21)
●『『1億人の昭和史 1』毎日新聞社 1975 (210.7)
→吉林での占領の様子の写真あり。(PP.42~47) (※2017.8.13追記)
なお以下資料には吉林出兵に関する解説は掲載なし。
・『日本の選択 7』NHK取材班/編 角川書店 1995
・『石原莞爾と満洲帝国』『歴史読本』編集部/編 新人物往来社 2010
・『昭和史講義 2』筒井 清忠/編 筑摩書房 2016
・『満州事変から日中全面戦争へ』伊香 俊哉/著 吉川弘文館 2007
・『再考・満州事変』軍事史学会/編集 錦正社 2001
・『満州事変とは何だったのか 下巻』クリストファー・ソーン/著 草思社 1994
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (210)
- 行政 (317)
- 参考資料
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- 『昭和陸軍全史1』川田 稔/著 講談社
- 『国際環境の変容と政軍関係』北岡 伸一/編 中央公論新社
- 『現代史資料7』 みすず書房
- 『日本の選択8』NHK取材班/編 角川書店
- 『昭和史6』 毎日新聞社
- 『1億人の昭和史 1』毎日新聞社
- 『その時歴史が動いた 15』NHK取材班/編 KTC中央出版
- キーワード
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- 満州事変(マンシュウジヘン)
- 柳条湖事件(リュウジョウコジケン)
- 吉林出兵(キツリンシュッペイ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000219616