レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013年02月15日
- 登録日時
- 2013/03/13 09:10
- 更新日時
- 2013/06/13 15:08
- 管理番号
- 埼熊-2012-273
- 質問
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解決
江戸時代中期以降における建築工事に関わる請負制度について知りたい。
- 回答
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江戸時代中期以降における建築工事の請負制度については、以下の資料から横須賀製鉄所関係資料を調査した。
請負制度や、請負業者については以下の資料に詳しい記述があった。
『日記が語る19世紀の横浜 関口日記と堤家文書』(横浜開港資料館、横浜近世史研究会編 山川出版社 1998)
p268-309「幕末維新期の建設請負業者-横須賀製鉄所の建設と蔵田清右衛門」(森田朋子著)あり。
土木工事に関係した請負業が出現・成立した時期(それぞれ寛文年間・享保期)、地域(江戸を始めとする大都市)、業務の内容(鳶頭による鳶人足の供給請負など)についての記述あり。一方、建築工事の請負業については、幕末に事例があるものの、建築職人が請負業に組み込まれていくのは、明治中期以降であるといわれている、との記述がある。
- 回答プロセス
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請負人について調査
『江戸東京学事典』(小木新造〔ほか〕編 三省堂 1987)
p602-603〈請負人〉の項あり。 「建設工事に請負の形式が取り入れられるようになったのは江戸時代である。(中略)わが国の建設工事における請負の発生は江戸時代にみられ、建設工事と土木工事に分化して発展した。土木工事では承応2年(1653)着工の玉川上水工事がはじめとされる。」とあり。
(この項の参考文献「建設業」(菊岡倶也 東洋経済新報社 1980)は未所蔵。)『稲垣栄三著作集 5 日本の近代建築』(稲垣栄三著 伊藤毅編 中央公論美術出版 2009)
p40-47 請負制に関する断片的な記述あり。『清水建設二百年 生産編』(清水建設 2003)
p48-55「請負業の発展への下地」、「個人から組織的請負業へ」等関連記述あり。
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藤尾直史著「定式請負制度の史的様態 巨大都市江戸の建設業者に関する基礎研究11」(「日本建築学会関東支部研究報告集(72)」p609-612 社団法人日本建築学会 2002)
(http://ci.nii.ac.jp/naid/110003884005 国立情報学研究所 2013/1/24最終確認)
江戸の定請負、特に道路、水路、橋などについての記述。藤尾直史著「江戸城工事の建設業者たち」(『歴史読本 2003年8月号』p87-91 新人物往来社 2003)
特集「江戸城の400年」
p88-90に「木工事と棟梁・請負人」「石工事と棟梁・請負人」の項あり。
未所蔵のため未確認
秋本益利著「横須賀製鉄所の建設--堤家文書を中心にして」(「横浜市立大学論叢 社会科学系列 11-4」p49-85 横浜市立大学学術研究会 1960.4) (国会図蔵)。(Z22-509)
- 事前調査事項
- NDC
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- 関東地方 (213 9版)
- 建築学 (520 9版)
- 参考資料
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- 『日記が語る19世紀の横浜 関口日記と堤家文書』(横浜開港資料館、横浜近世史研究会編 山川出版社 1998)
- キーワード
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- 横須賀製鉄所
- 日本-歴史
- 建設業-日本
- 職人-日本
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000128798