市内図書館所蔵の主な資料について、次のとおり、現物を確認した。完訳、全訳の確認が取れたものは、つぎの3点。
○完訳・全訳
1『アルプスのハイジ 上下』 各務三郎/訳 ブッキング 2004年
まえがきに「本書は、英語版『ハイジ』の全訳ですが、英語版では、人名や地名が英語名前になっていますので、そこだけは、もとのドイツ名前にもどしました」との記載があった。読売新聞社 1981年刊の再刊。
2 『アルプスの少女ハイジ 第一部、第二部(偕成社文庫)』国松孝二/訳 鈴木武樹/訳 偕成社 1977年
カバー袖に「世界中で読みつがれている名作を完訳でおくります」とあり、本の背にも「完訳版」と記載されている。
また、偕成社文庫は「海外の古典・名作は完訳を基本」とするシリーズ。
3 『ハイジ(福音館古典童話シリーズ)』 矢川澄子/訳 福音館書店 1974年
福音館古典童話シリーズは、「できるかぎり原作そのままの完訳」とするシリーズ。上下本の福音館文庫版(2003年)もあり。
○その他、確認済みの資料
1 『アルプスの少女ハイジ(角川文庫)』 関泰祐/訳 阿部賀隆/訳 2006年
解説に「この翻訳に当ってはアンドレアス・ペルテス書店刊行版をテキストとし、エブリマンズ・ライブラリーの英訳本を参考として適宜抄訳しました」との記載あり。
2 『アルプスの少女(フォア文庫)』 関楠生/訳 童心社 1988年
解説に「この訳書は、Heidi.Boje-Verlag 6.Aufl.1963を原本とする学研版『少年少女世界文学全集』第七巻をもとに、全体にわたって少しずつ省略と改訳の手をくわえた」との記載あり。
3 『アルプスの山の娘(ハイヂ)(岩波文庫)』 野上弥生子/訳 岩波書店 1934年
あとがきに「「婦人之友」は昨年いっぱいその紙面をわたしの希望のために割いてくれた。今度文庫版として世に送るにつき、雑誌では省いたところもすべてとり入れた」との記載があったが、完訳かどうかは不明。
4 『ハイジ 上下(岩波少年文庫)』 上田真而子/訳 岩波書店 2003年
訳者あとがきを確認したが、全訳かどうかは不明。
5 『ハイジ 上下(岩波少年文庫)』 竹山道雄/訳 岩波書店 1986年
訳者あとがきを確認したが、全訳かどうかは不明。
6 『アルプスの少女ハイジ(講談社青い鳥文庫)』 池田香代子/訳 講談社 2005年
解説を確認したが、全訳かどうかは不明。