レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019/09/27
- 登録日時
- 2020/08/03 00:30
- 更新日時
- 2020/08/04 17:35
- 管理番号
- 所沢富岡-2020-004
- 質問
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解決
「さいこう」という人物について書かれている資料を探している。「頼山陽」に所縁があるとのこと。曖昧だが「えだ さいこう」という名前だと思われる。
- 回答
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お調べの人物は「江馬細香(えま さいこう)」です。
江戸後期の詩人で、画家としても知られています。頼山陽に師事して詩文を学んだと言われています。
以下の資料に記載があります。
〇『コンサイス日本人名事典』 三省堂編修所/編 三省堂 2009年
〇『朝日日本歴史人物事典』 朝日新聞社/編 朝日新聞社 1994年
〇『新潮日本人名辞典』 新潮社辞典編集部/編集 新潮社 1991年
〇『江馬細香来簡集』 江馬文書研究会/編 思文閣出版 1988年
〇『詩集日本漢詩 第15巻』 富士川英郎/[ほか]編 汲古書院 1989年
〇『天下太平に生きる』 杉浦明平/著 筑摩書房 1984年
〇『誰も知らない江戸の奇才』 河合敦/著 三栄 2019年
〇『江戸後期の詩人たち』 富士川英郎/著 平凡社 2012年
〇『頼山陽とその時代 上』 中村真一郎/著 筑摩書房 2017年
- 回答プロセス
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1.市内所蔵資料の内容を確認する
〇『コンサイス日本人名事典』 三省堂編修所/編 三省堂 2009年
「えだ さいこう」の記載はないが、「えま さいこう 江馬細香」との項目がp.219にあり。
「幕末・維新期の女流画家」
「名 裊(じょう)、多保、別号を湘夢・箕山」
「幼くして詩や書画を学ぶ」
「詩は頼山陽につき」
頼山陽との関わりがあるため、質問内容は「えだ さいこう」ではなく「えま さいこう」だと思われる。
〇『朝日日本歴史人物事典』 朝日新聞社/編 朝日新聞社 1994年
p.264 「江馬 細香 えま・さいこう」の項目があり、以下の記載あり
「江戸後期の画家、詩人」
「名は多保、裊(じょう)、字は細香、号は湘夢」
「文化10(1813)年、27歳の折、頼山陽が美濃に遊歴し、大垣江馬家を訪問。これを機に細香は山陽に入門(以下略)」
〇『新潮日本人名辞典』 新潮社辞典編集部/編集 新潮社 1991年
p.297 「えま さいこう 江馬細香」の項目があり、以下の記載あり
「江戸後期の漢詩人、画家」
「名は多保また裊(たお)、号は湘夢(しょうむ)。細香は字(あざな)」
「文化一〇年(一八一三)遊歴中の頼山陽と出会い、以後師事して詩文を学ぶ」
〇『江馬細香来簡集』 江馬文書研究会/編 思文閣出版 1988年
p.24-86 「(二)山陽と頼家の人々」の項目あり
p.29 注記「(1)頼山陽」の項目あり
「文化十(一八一三)年山陽は美濃大垣に江馬蘭斎を訪ね、以後蘭斎の娘細香を門人とした。山陽は後日彼女に求婚したが父の一存で断られたといわれている。」との記載あり
〇『詩集日本漢詩 第15巻』 富士川英郎/[ほか]編 汲古書院 1989年
p.3-30 「解題」の中に
p.9-12 『湘夢遺稿』の項目あり
「江戸末期の閨秀詩人。名を多保(多越とも)、また梟(じょう)・嫋(じょう)・猗々。字を細香、緑玉といった。はじめ箕山またのちに湘夢(しょうむ)と号した。」等の記載あり
p.143-178 『湘夢遺稿』(江馬細香/著)を収録
〇『天下太平に生きる』 杉浦明平/著 筑摩書房 1984年
p.27-46 「江馬細香」の項目あり
2.追加調査事項
〇『誰も知らない江戸の奇才』 河合敦/著 三栄 2019年
p.212-233 「江馬細香」の項目あり
p.234-235 「主な参考文献」の項目あり
〇『江戸後期の詩人たち』 富士川英郎/著 平凡社 2012年
p.274-276 「江馬細香」についての記載あり
「大垣藩医であった江馬蘭斎の長女として生まれた細香女史(一七八七-一八六一)は名を裊(たお)、字を緑玉といい、頼山陽に詩文を学んだほか、中村竹洞に絵を習い、兼ねて書もよくしたという」等の記載あり
〇『頼山陽とその時代 上』 中村真一郎/著 筑摩書房 2017年
p.116-132 「江馬細香」についての記載あり
△『頼山陽とその時代 下』 中村真一郎/著 筑摩書房 2017年
p.647 「人名索引」の「江馬細香」の項目あり
頼山陽のほか、他の人物についての記載の中で名前が散見されるが、「江馬細香」自身についての詳しい記載は見当たらない
小説であるが、巻末に参考文献があるもの
△『江馬細香』 門玲子/著 卯辰山文庫 1979年
△『細香日記』 南条範夫/[著] 講談社 1986年
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (281 9版)
- 漢詩文.日本漢文学 (919 9版)
- 日本史 (210 9版)
- 参考資料
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- コンサイス日本人名事典 三省堂編修所/編 三省堂 2009.1 281.033 978-4-385-15801-3
- 朝日日本歴史人物事典 朝日新聞社/編 朝日新聞社 1994.11 281.033 4-02-340052-1
- 新潮日本人名辞典 新潮社辞典編集部/編集 新潮社 1991.3 281.033 4-10-730210-5
- 江馬細香来簡集 江馬文書研究会/編 思文閣出版 1988.6 490.21 4-7842-0508-X
- 詩集日本漢詩 第15巻 富士川英郎/[ほか]編 汲古書院 1989.12 919.08
- 天下太平に生きる 杉浦明平/著 筑摩書房 1984.11 210.5
- 誰も知らない江戸の奇才 河合敦/著 三栄 2019.11 281.04 978-4-7796-4043-8
- 江戸後期の詩人たち 富士川英郎/著 平凡社 2012.1 919.5 978-4-582-80816-2
- 頼山陽とその時代 上 中村真一郎/著 筑摩書房 2017.3 919.5 978-4-480-09778-1
- キーワード
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- 江馬細香
- 頼山陽
- 湘夢
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000285255