レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013年08月16日
- 登録日時
- 2015/10/20 14:27
- 更新日時
- 2021/02/06 10:52
- 管理番号
- 0130816001
- 質問
-
志倉西馬の辞世の句は、「西馬発句集 初篇」に載っているのか。
- 回答
-
「西馬発句集 初篇」には西馬の辞世の句は見当たりませんでした。
志倉西馬(しくらさいば:1808~1858)は江戸時代後期の俳人です。
高崎の富所家に生まれるが、幼い頃に両親を亡くし左官を家業とする伯母である志倉家の養子になります。
幼少の頃からその俳才を認められ俳諧を学び、19歳で左官を辞めると、専門的に俳諧に携わるようになります。芭蕉の研究の基礎を築いたといわれており、38歳で江戸に上りました。
また、一茶の「おらが春」(嘉永版)に後書きを書き、全国に名をはせることになります。
安政5年にコレラによって51歳で亡くなっており、その際に残した“明月の方へころばす枕かな”が辞世の句といわれています。
なお、「上野人物志」では“明月”と記載されていますが、「日本人名大辞典 3」では“名月”と記載されています。
以下、当館所蔵の参考資料になります。
上野人物志 p.140
上州の俳諧 p.117
日本人名大事典 3 p.227
“明月”が“名月”と表記
西馬發句集
- 回答プロセス
-
当事例回答中に“安政5年に旅の途中、加賀においてコレラによって51歳で亡くなっており、その際に残した句が辞世の句といわれています。”と記載していたが、後日調査した別事例『江戸後期、高崎出身の俳人志倉西馬の没年は安政5(1858)年の8月で当時流行のコレラによると言われています。亡くなったのは行脚中の加賀という説、江戸という説、二つありますが、どちらが真実なのでしょうか?』(https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000293562 2021.2.6:最終確認)により、亡くなった場所に2説あることがわかったため回答内容を修正した。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 詩歌 (911 9版)
- 参考資料
-
-
岡部 福蔵/著. 上野人物志. 群馬県文化事業振興会, 1973.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I049884619-00 (当館資料番号 111265369) -
清水, 寥人, 1920-1994. 上州の俳諧. あかぎ出版, 1992.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002171366-00 (当館資料番号 111309043) -
日本人名大事典 第3巻 (サ~タオ). 平凡社, 1979.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001498852-00 (当館資料番号 120068697) - 西馬著. 西馬發句集. 上原喜曽八, 1934. (当館資料番号 110332822)
-
岡部 福蔵/著. 上野人物志. 群馬県文化事業振興会, 1973.
- キーワード
-
- 志倉西馬
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 2021.2.6:回答を修正、回答プロセスを追加。
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000182584