レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015年07月14日
- 登録日時
- 2018/03/09 11:06
- 更新日時
- 2019/01/30 15:51
- 管理番号
- 企-170006
- 質問
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純文学と大衆文学の違いはなにか知りたい。(辞書的な意味だけでなく、文献の記述もあれば。)
- 回答
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以下の図書を紹介した。
○「文学用語解説辞典」(福田陸太郎著 東京堂出版 1971)
○「純文学と大衆文学の間」(日沼倫太郎著 弘文堂新社 1967)
○「大衆文学」(尾崎秀樹著 紀伊国屋新書 1964)
○「文学入門」(桑原武夫著 岩波書店 1954)
○「文学を考える」(日本アジア・アフリカ作家会議編 毎日新聞社 1978)
○「日本文学全集 1」(筑摩書房 1970)
- 回答プロセス
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キーワード「純文学」「大衆文学」で所蔵資料を検索した。
ネットの情報を検索し、純文学について紹介された資料の現物にあたった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 文学理論.作法 (901)
- 日本文学 (910)
- 参考資料
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○「文学用語解説辞典」(福田陸太郎著 東京堂出版 1971)
https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/detail/R300000001-I000001255747-00
p.118~119 「純文学」について記述有。
「大衆文学が読者の慰安を目的として興味本位に書かれているのに対して、作者の芸術的感興のおもむくままに書かれた小説を純文学と呼ぶ。(省略)」
p.155~156「大衆文学」について記載あり。
「狭義には通俗的歴史小説、すなわち時代小説をいうが、広義では通俗的娯楽文学の総称として、探偵小説、通俗恋愛小説、科学小説、怪奇小説、ユーモア小説、家庭小説、冒険小説その他を含むものである。(省略)」 -
○「純文学と大衆文学の間」(日沼倫太郎著 弘文堂新社 1967)
https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/detail/R300000001-I000001091039-00
第一章「純文学と大衆文学の間」で、純文学と大衆文学がどうちがうか、作家の内部意識、想像力の構造について述べている。約35ページ。 -
○「大衆文学」(尾崎秀樹著 紀伊国屋新書 1964)
https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/detail/R300000001-I000001054796-00
p.19 「2 大衆文学の成立」より
大衆文学の成立の過程を歴史的背景とともに解説。大正12年に関東大震災が起こり、生死存亡の境において文芸に対する意識が変化していく過程を解説。 -
○「文学入門」(桑原武夫著 岩波書店 1954)
「第三章 大衆文学について」p.84~
大衆文学流行の理由を9点挙げ、そのなかの1点を「純文学の衰退と堕落」とし要約している。 -
○「文学を考える」(日本アジア・アフリカ作家会議編 毎日新聞社 1978)
https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/detail/R300000001-I000001380070-00
p.95「少数派の表現 -純文学と大衆文学の間-」小中陽太郎 より
「純文学、大衆文学、ドキュメント」という章で、ジャンル分けについて書かれている。
その中で、純文学について「北村透谷から始まって、永井荷風そして現代に至るまでずっと続いている。」とあり。 -
○「日本文学全集 1」(筑摩書房 1970)
北村透谷が明治26年2月に執筆した「人生に相渉るとは何の謂ぞ」に純文学の定義が書かれている。
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○「文学用語解説辞典」(福田陸太郎著 東京堂出版 1971)
- キーワード
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- 純文学
- 大衆文学
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 高校生
- 登録番号
- 1000232326