レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年07月13日
- 登録日時
- 2022/09/18 09:53
- 更新日時
- 2022/11/08 17:33
- 管理番号
- 2022014
- 質問
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解決
野上彰の『阿波祈祷文』という詩に「ああ しんだ ああ しんだ」という一文が出てくる。
この阿波弁(徳島の方言)で書かれた詩には標準語がついており、「ああ つかれた ああ つかれた」と
なっていた。
「しんだ」は「つかれた」ということだが、阿波弁で実際にそう言うのか。
恐らく、「しんだ」は「しんどい」に由来するかと思われるが、どうなのか知りたい。
- 回答
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当館所蔵の『改訂 阿波言葉の辞典』、『徳島の方言』に、徳島県では「疲れた」と表現する際、
「しんだ(またはしんどい)」という言葉を使用すること、また「しんだ」の由来は「しんどい」
という言葉から由来するという内容の記載を確認したので、上記2冊を紹介した。
また、『改訂 阿波言葉の辞典』が当館の電子図書館でも閲覧可能であることも併せてお伝えした。
- 回答プロセス
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当館の検索システムで、キーワード「徳島(とくしま)」「方言(ほうげん)」で検索し、以下の資料が該当した。
中を確認し、以下の記述を確認した。
『改訂 阿波言葉の辞典』 金沢治著 (116ページ)
「シンダイ【形】シンドイ
①身体のだるいこと(略)
②物事のひきしまらぬこと(略)
③退屈なこと(略)
④じれったいこと(略)
⑤馬鹿らしいこと―アアシンダ、セッカクココマデキテ忘レモノトリニカヘラナイカン」
「シンドイ【形】=シンダイ
①疲れること
②疲労に対してそれに応ずる効果がないこと (注意)アアシンド(アアシンダ)ともいう(以下略」
『徳島の方言』 髙田豊輝著 (163ページ)
「シンダ【辛労い(しんどい)】」
①疲れた! しんどい。
②つまらない。タッスとも言う。はりあいがない。
上記の2冊を紹介した。
併せて、『改訂 阿波言葉の辞典』が当館の電子図書館でも閲覧できることをお伝えした。
- 事前調査事項
- NDC
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- 方言.訛語 (818)
- 参考資料
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金沢治著 , 金沢, 治. 阿波言葉の辞典 改訂版. 徳島市中央公民館, 1972. (徳島市民双書, 6)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I004177780-00 -
高田豊輝 著 , 高田, 豊輝, 1937-. 徳島の方言. 高田豊輝, 1985.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001809275-00
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金沢治著 , 金沢, 治. 阿波言葉の辞典 改訂版. 徳島市中央公民館, 1972. (徳島市民双書, 6)
- キーワード
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- 阿波弁
- 徳島県の方言
- しんどい
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000321445