レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/12/13
- 登録日時
- 2017/12/14 14:09
- 更新日時
- 2018/03/25 10:36
- 管理番号
- 島根参2017-12-003
- 質問
-
解決
フランス語の数字の表現は 「70」 を 「60と10」 と言ったり「80」 を 「20×3」 と言ったりするらしい。なぜそうなったのか知りたい。
- 回答
-
以下の記述によると、フランス語には、中世で広く用いられてきた数の数え方の名残が今も残っているようです。
【資料1】 『フランス語のしくみ 新版』 (白水社 2015)
p124~129 「数のしくみ」
p128 「 ・・・ じつはフランス語には 「70」 という語は存在しないのです。 時刻のことを考えてください。 古代ローマで広く用いられていた60進法が今でもことばのなかに生きているのです。 ・・・」
【資料2】 『フランス語のシッフル(数字)なんてこわくない!』 (駿河台出版社 2002)
p19~20 「知っていましたか フランス語でもっとも厄介な事柄のひとつ」
「70、80、90という数について、フランス語圏における我々の隣人、ベルギーとスイスは、ラテン語や十進法に歩調を合わせることを優先しており、 ・・・ フランスにおけるフランス語はこの点では不規則な性格を露呈しているが、これはたいそう昔の、今日ではすたれてしまった語法の名残にすぎないようだ。 中世においては20を1単位として数える習慣があり、その上ときどき、恣意的に10が加えられることもあった。」
<参考>
『フランス語の数詞について』 松田 孝江 『大妻女子大学紀要. 文系 27, 19-32, 1995-03』
Ciniiオープンアクセス https://ci.nii.ac.jp/els/contents110000529671.pdf?id=ART0000921862
大妻女子大学学術情報リポジトリ https://otsuma.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=3017&item_no=1&page_id=29&block_id=56
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 論文集.評論集.講演集 (804 8版)
- フランス語 (850 8版)
- 参考資料
-
-
【資料1】佐藤康 著. フランス語のしくみ 新版. 白水社, 2015.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I026002145-00 , ISBN 9784560086841 (p128 当館請求記号 850/サ15) -
【資料2】ファビエンヌ・ギュマン 著 , Guillemin, Fabienne. フランス語のシッフル(数字)なんてこわくない!. 駿河台出版社, 2002.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000003690169-00 , ISBN 4411004879 (p19 当館請求記号 855.2/ギ02)
-
【資料1】佐藤康 著. フランス語のしくみ 新版. 白水社, 2015.
- キーワード
-
- フランス語
- 数詞
- 数え方
- 60進法
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000226395