レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年08月01日
- 登録日時
- 2021/12/21 14:45
- 更新日時
- 2021/12/21 14:45
- 管理番号
- 市川20210801-6
- 質問
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解決
正倉院宝物の一つである「木画紫檀碁局(もくがしたんのききょく)」という囲碁の碁盤を過去に正倉院から
持ち出した歴史上の人物を知りたい。
- 回答
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『正倉院の謎』(由水常雄/著 中央公論社 1987)p.145に、①鳥羽法皇の開封について「宝物の中、聖武天皇の王冠及び鞍、御被、枕、棊局、(中略)、侍臣等がこれを運び置く。」(『本朝世紀』)と記載がある。
次に、p.161に、②足利義教の開封について「義教は春日神社に詣でた帰り、正倉院を開封させて宝物をみたが、このとき、碁石の黒を二つと赤を一つ、沈香を二片二寸ばかり召されたとあり」(『満済准后日記』)とあり、碁盤ではないが碁石の持ち出しについて記載がある。また、p.168に、③織田信長の開封について「北の倉を探したところ口径一尺、長さ四尺ばかりの香があり、囲碁盤と一緒に入っていた。寺の三人がついて、多門山へもっていった。」(『天正截香記』)」と記載がある。
なお、『囲碁の文化誌』(水口藤雄/著 日本棋院 2001)p.62の18「正倉院の碁盤の謎」の箇所によると、正倉院には木画紫檀棊局のほかに桑木木画棊局(くわきもくがのききょく)と称する碁盤が二面存在するとあるが、『正倉院の謎』に記載されている碁盤がどちらの碁盤であるかは確認できなかった。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 囲碁 (795 10版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000309349