レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年05月08日
- 登録日時
- 2021/05/11 10:18
- 更新日時
- 2021/10/13 16:04
- 管理番号
- 埼熊-2021-003
- 質問
-
解決
龍脳が日本にどのように伝わったのか、また江戸時代にどのように入手できたのかを知りたい。
- 回答
-
以下の資料を紹介した。
『長崎貿易と大阪 輸入から創薬へ』(宮下三郎著 清文堂出版 1997)
p13「竜脳と樟脳」の項あり。
p16「日本へは仏教の香料としてもたらされた。揚州生まれの鑑真和尚は(中略)東征に成功したが、失敗に終わった第2次(734)の渡航のため準備した品目中に、麝香や沈香と共に「竜脳」があった。」とあり。
p28、p40-41にも竜脳の輸入に関する記述あり。
『くすりの歴史』(岡崎寛蔵著 講談社 1976)
p51「来日のとき鑑真の用意した薬物」に該当記述あり。
p65 平安の「輸入薬品」に竜脳香あり。
p111「御朱印船による輸入生薬」の項に「シャム 竜脳」あり。
p114 竜脳の値段あり。
『香の文化史 日本における沈香需要の歴史』(松原睦著 雄山閣 2012)
p24-27「正倉院の香」に該当記述あり。
p38-40「日宋貿易の展開」に「皇帝からの拝領の品に(中略)竜脳がみえ」とあり。
p118-121 江戸時代前期の香木の流通に関する記述中に「龍脳」あり。
『江戸時代、漢方薬の歴史』(羽生和子著 清文堂出版 2010)
p54-56 該当記述あり。
p123「江戸下し海陸荷物書状一件」に輸入唐薬として「竜脳」あり。
p159 大坂道修町文書の中の「江戸売買」に「竜脳」あり。
『楠 ものと人間の文化史 151』(矢野憲一[ほか]著 法政大学出版局 2010)
p67「日本での龍脳の製造は、明治三六年(中略)それ以前にはキク科の植物より製造されたものを輸入していた。」とあり。
《国立国会図書館デジタルコレクション》『樟脳専売史』(日本専売公社 1956)
p4『大同類聚方』に見える龍脳について記述あり。
p692-693 明治36年以前の龍脳の輸入に関する記述あり。
(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/9524472 国立国会図書館)20コマ、367コマ 国立国会図書館/図書館送信参加館内公開
- 回答プロセス
-
1 参考図書を調べる。
2 《国立国会図書館レファレンス協同データベース》(http://crd.ndl.go.jp/reference/ 国立国会図書館)を〈龍脳〉で検索する。
「江戸時代(富山が越中と呼ばれていた時代)の、富山の置き薬の原料となる生産地はどこだったのか知りたい。薬の種類は全般で、主なものでもよい。」(埼玉県立久喜図書館 https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000150646)
3 《国立国会図書館リサーチ・ナビ》(http://rnavi.ndl.go.jp/rnavi/ 国立国会図書館)を〈龍脳〉で検索する。
4 NDC分類〈499〉〈652〉〈653〉〈792〉の資料を確認する。
5 《Google ブックス》(http://books.google.co.jp/ Google)を〈龍脳〉で検索する。
ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2018年5月8日。
- 事前調査事項
-
『木と日本人 木の系譜と生かし方』(上村武著 学芸出版社 2001)
- NDC
-
- 薬学 (499 9版)
- 香道 (792 9版)
- 参考資料
-
- 『長崎貿易と大阪 輸入から創薬へ』(宮下三郎著 清文堂出版 1997) , ISBN 4-7924-0431-2
- 『くすりの歴史』(岡崎寛蔵著 講談社 1976)
- 『香の文化史 日本における沈香需要の歴史』(松原睦著 雄山閣 2012) , ISBN 978-4-639-02212-1
- 『江戸時代、漢方薬の歴史』(羽生和子著 清文堂出版 2010) , ISBN 978-4-7924-0925-8
- 『楠 ものと人間の文化史 151』(矢野憲一[ほか]著 法政大学出版局 2010) , ISBN 978-4-588-21511-7
- キーワード
-
- 漢方薬-歴史
- 香-歴史
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 医学
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000298145