レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年07月22日
- 登録日時
- 2022/07/22 15:29
- 更新日時
- 2022/10/17 17:28
- 管理番号
- 20220722-1
- 質問
-
未解決
千利休の言葉「叶ふはよし、叶いたがるは悪しし」について知りたい。
- 回答
-
以下の資料がみつかった。
『南方録』には、千利休が「こころにかなふがよし。しかれどもかないたがるはあしし」と言ったと記載があった。【1】
しかし、茶道の古典『南方録』は、成立について研究者間で見解がわかれており、利休が言った言葉かどうかについては、確認ができなかった。
<『南方録』の記載>
【1】『南方録』立花実山[原編] ; 西山松之助校注 岩波書店 , 1986.5. - (岩波文庫 ; 青-27-1)
本館請求記号:000 - 岩波文庫(青) - 27-1
p.11 覚書 四「易の云、いかにも互のこころにかなふがよし。しかれどもかないたがるはあしし」
脚注 「適うはよし適いたがるは悪し」
※「易」は、千宗易(利休)を指す。
p.355-378 解説
『南方録』について、従来の研究史について述べられており、研究者によって、真偽の見解がわかれている。
それらの研究を踏まえて、校注者(西山松之助)は、「『南方録』は偽書であるが、(略)茶道古典としての価値は大きく最も重要なものとされてきたのもまた当然のことなのである」と述べている。
『利休聞き書き「南方録覚書」 : 全訳注』 筒井紘一 [著] 講談社 , 2016.7. - (講談社学術文庫 ; [2375])
本館請求記号:000 - 講談社学術文庫 - 2375 09209123
『現代語訳南方録』 [南坊宗啓原著] ; [立花実山作] ; 熊倉功夫著 中央公論新社 , 2009.7
本館請求記号:791 - Ku33
p.27-28 四 客と亭主は自然と相手の心にかなうのがよい
※原文「カナフハヨシ、カナイタガルハアシゝ」、現代語訳、解説がある。
<論文・記事>
筒井 紘一 「『南方録』の虚像と実像 」(「茶書古典集成(全17巻シリーズ)」11巻 『南方録と立花実山茶書』によせて)
『淡交』75 (11), p.156-165, 2021-11
<デジタルコレクション>
『南方録』 上 南坊宗啓 [著][他] (審美書院, 1917) 国立国会図書館/図書館・個人送信限定
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1185607 (2022/07/29 確認)
『南方録』 下 南坊宗啓 [著][他] (審美書院, 1917) 国立国会図書館/図書館・個人送信限定
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1185619 (2022/07/29 確認)
<国立公文書館デジタルアーカイブ>
『南方録』5
階層 内閣文庫和書和書(多聞櫓文書を除く)南方録
請求番号 199-0313
冊次 0005
利用制限の区分 公開
SEQ 0005
https://www.digital.archives.go.jp/item/4351521.html (2022/07/29 確認)
- 回答プロセス
-
<コトバンク>
千利休(読み)せん・りきゅう
朝日日本歴史人物事典「千利休」の解説
千利休
https://kotobank.jp/word/%E5%8D%83%E5%88%A9%E4%BC%91-18237 (2022/07/29 確認)
「没年:天正19.2.28(1591.4.21) 生年:大永2(1522) 桃山時代の茶人。」
南方録 なんぽうろく 日本大百科全書(ニッポニカ)「南方録」の解説
https://kotobank.jp/word/%E5%8D%97%E6%96%B9%E9%8C%B2-108975 (2022/07/29 確認)
南方録・南坊録(読み)なんぼうろく
精選版 日本国語大辞典「南方録・南坊録」の解説
なんぼうろく ナンバウロク【南方録・南坊録】
https://kotobank.jp/word/%E5%8D%97%E6%96%B9%E9%8C%B2%E3%83%BB%E5%8D%97%E5%9D%8A%E9%8C%B2-2070604 (2022/07/29 確認)
- 事前調査事項
- NDC
-
- 茶道 (791)
- 参考資料
- キーワード
-
- 千利休
- 南方録
- 茶道
- 立花実山
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 書誌的事項調査 所蔵調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 学生
- 登録番号
- 1000319077