レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021/03/19
- 登録日時
- 2021/04/02 00:30
- 更新日時
- 2021/07/29 12:25
- 管理番号
- 9257060
- 質問
-
未解決
江戸時代の鉄砲研究者、嶋津長右エ門の名前が出てくる文献や経歴がわかる資料をご教示ください。
- 回答
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大蔵虎明(1597-1662)の『わらんべ草』に名前のみえる嶋津長右衛門について調査しましたが、『わらんべ草』以外に名前が出てくる文献は見当たりませんでした。
※ 日本古典籍総合目録データベース わらんへ草
著作URL: http://dbrec.nijl.ac.jp/KTG_W_1874620
また、経歴がわかる文献も確認できませんでした。
〔主な調査済み資料・ウェブサイト〕
米倉利昭 著『わらんべ草(狂言・昔語抄)研究』風間書房, 1973【KD471-3】
* 前編「第二章 わらんべ草の著者大蔵虎明考」(pp.86-126)と、後編「第二章 わらんべ草の典據」(pp.267-347)「五 武道伝書の摂取状況」(pp.320-332)に「わらんべ草五」の「ゆるし共、取し覚」への言及があります。嶋津長右衛門から学んだとされる「たねが嶋、小筒」ほか、兵法関係を大蔵虎明が習得した時期に関して、「軍法のみは壮年期以後で、他は(中略)若い頃の修行とみられる」(pp.120-121)との記載があります。
大蔵弥太郎 編『大蔵家伝之書古本能狂言 第6巻』臨川書店, 1976【KD471-13】
* 「わらんべ草」の影印が収録されています。
芸能史研究会 編『日本の古典芸能 4』平凡社, 1970【KD22-1】
* 松田修「『わらんべ草』の世界」(pp.147-170)が収録されており、p.160に「大蔵虎明の免許類(『わらんべ草』より)」として収録された影印図版中に嶋津長右衛門の名がみえますが、経歴等の説明はありません。
杉森美代子 著『狂言研究 : 考察と鑑賞』桜楓社, 1969【KD471-1】
* 考察篇「一 江戸初期刊本による「わらんべ草」成立過程の考察」の項(pp.11-31)があり、「ゆるし共取し覚」の引用中に嶋津長右衛門の名がみえます(p.15)が、経歴等の説明はありません。
全国大学国語国文学会研究史大成編纂委員会 編『国語国文学研究史大成. 第8』三省堂, 1961【910.8-Z24k】
* 「わらんべ草」の翻刻、注、索引が収録されています(pp.405-672)。うち、p.608(315コマ)に「嶋津長右衞門」の記載はありますが、経歴等の説明はありません。
* 国立国会図書館デジタルコレクション(国立国会図書館/図書館送信参加館内公開)
関屋俊彦 著『狂言史の基礎的研究 続』関西大学出版部, 2015.3【KD471-L6】
* 第II篇「七、大蔵虎明と『わらんべ草』」(pp.140-143)の項があり、印可状列挙への言及があります。
日本人名情報索引(人文分野)データベース https://rnavi.ndl.go.jp/jinmei/
加来耕三 編『日本武術・武道大事典』勉誠出版, 2015.6【FS2-L11】
* 砲術の項(pp.368-379)と巻末の人名索引を確認しています。
笹間良彦 著『図説日本武道辞典 普及版』柏書房, 2003.5【FS2-H2】
日本古武道協会 編『日本古武道総覧 平成9年度版』島津書房, 1997.4【FS37-G195】
* 「一〇 日本の砲術」の項(pp.149-155)があります。
武道書刊行会 編『新編武術叢書 増補版』新人物往来社, 1995.7【FS37-E481】
* 『本朝武芸小伝』の「巻の八 砲術」の項(pp.101-104)、『新撰武術流祖録』の「砲術」の項(pp.179-183,184-185)を確認しました。
横瀬知行 著『日本の古武道』日本武道館, 2000.12【FS37-G520】
* 「關流炮術」の項(pp.387-399)があります。
『日本伝承武芸流派読本 (別冊歴史読本 ; 36号. 読本シリーズ ; 7)』新人物往来社, 1994.3【Y94-L44388】
* 砲術として、「陽流砲術」(pp.204-207)、「関流炮術」(pp.208-211)の項があるほか、稲富流砲術の大沢無手右衛門、稲富一夢(pp.372-375)が取り上げられています。
綿谷雪, 山田忠史 共編『武芸流派辞典』人物往来社, 1963【789-W98b2】
* 国立国会図書館デジタルコレクション(国立国会図書館/図書館送信参加館内公開)
今村嘉雄 [ほか]編『日本武道大系 第5巻』同朋舎出版, 1982.6【FS37-279】
* 「砲術」の項(pp.3-210)を通覧したところ、「日本の砲術とその特色」(pp.5-17)に概説があり、江戸時代初期には十指にも満たなかった砲術流派が、寛政以降急激に増え、幕末近くに二百余流に及んだことや流派の名称が列挙されていました(pp.7-9)。当館のレファレンスでは、本文を精読しての調査はできません。
人間文化研究機構国立歴史民俗博物館 編『歴史のなかの鉄砲伝来 : 種子島から戊辰戦争まで』人間文化研究機構国立歴史民俗博物館, 2006.10【PS141-J9】
宇田川武久 編『日本銃砲の歴史と技術』雄山閣, 2013.9【PS141-L9】
宇田川武久 [著]『鉄炮伝来 : 兵器が語る近世の誕生』講談社, 2013.5【GB235-L13】
安斎実 著『砲術家の生活』雄山閣出版, 1989.7【GB97-E5】
安斎実 著『砲術 : その秘伝と達人』雄山閣出版, 1965【559.1-A538h】
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- 回答プロセス
- 事前調査事項
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野々村戒三「能楽雑爼」
- NDC
-
- 武術 (789 10版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 人文(レファレンス)
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000296287