レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 1997/08/11
- 登録日時
- 2007/03/24 02:10
- 更新日時
- 2015/09/25 14:27
- 管理番号
- 埼久-1997-046
- 質問
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解決
歌舞伎座で公演('97.8)されている「馬盗人」(巖谷小波)の原作を知りたい。
- 回答
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上演された歌舞伎のあらすじと同じ内容の資料は、次の2点が確認できた。
雑誌「中学世界」(M.39. 1.10)「馬盗人(うまぬすびと)」(国会図蔵)
「笑の国 : 休暇之友」(巌谷小波著 博文館 明39.7)p199-221「馬盗人(うまぬすびと)」《国会図デジタルコレクション》( http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/888741 国会図 2015/08/20最終確認)コマ番号105-116コマ
- 回答プロセス
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『演劇界 '97.8』の広告に「巖谷小波作 巖谷慎一脚色」とある。
「うまぬすびと」のふりがなあり。
『J-BISC』『日本戯曲総目録』『日本児童文学 '70.6(巖谷小波特集)』いずれもなし。
『近代文学研究叢書 35』(昭和女子大学近代文学研究室著 昭和女子大学近代文化研究所 1972)p64に、「狂言 馬盗人(大江小波)」(雑誌「中学世界 」(M.39. 1.10)に収録とあり(国会図所蔵)。
『巖谷小波お伽作品目録稿』(藤本芳則編 藤本芳則 1992)p78から、
「小波新お伽百話」(博文館 T.5)p210-215に「馬盗人(うまどろぼう)」が収録されていることがわかる(茨城県立図、大阪国際児童文学館所蔵)。
《歌舞伎公演データベース》( http://www.kabuki.ne.jp/kouendb/ 日本俳優協会 2015/08/20最終確認)を〈馬盗人〉で調べる。
1997年8月歌舞伎座で上演されたことがわかる。ふりがなは「ウマヌスビト」、「ならず者悪太」「百姓六兵衛」などが役名としてあり。
データベース上最も古い公演は「大阪歌舞伎座[千日前] 1956年7月」とあり。
『演劇界 1956年8月』(演劇出版社 1956)p43、p63に「馬盗人」1956年7月公演の写真と「馬盗人」のあらすじあり。
これによると歌舞伎で演じられた「馬盗人」は百姓が馬に化けた悪人に騙される話。
「小波山人が五十余年の昔、お伽狂言として書いたものを民話劇風の所作事に仕立てたもの。」とあり。
「狂言 馬盗人(大江小波)」(雑誌「中学世界 」(M.39. 1.10)に収録:国会図所蔵)
あらすじを確認すると、百姓が馬に化けた悪人に騙される話。
《Google BOOKS》(http://books.google.co.jp/ Google 2015/08/20最終確認)を〈馬盗人 & 小波〉で検索すると、「笑の國: 休暇之友 」に「馬盗人」が収載されている事がわかり、あらすじを確認。
《国会図デジタルコレクション》(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/888741 国会図 2015/08/20最終確認)「笑の国 : 休暇之友」(巌谷小波著 博文館 明39.7)コマ番号105-116で「馬盗人」を確認する。
百姓が馬に化けた悪人に騙される話。
「小波新お伽百話」(巌谷小波著 博文館 1916)(茨城県立図)のあらすじ確認を依頼する。
所収の「馬盗人(うまどろぼう)」は上記の「馬盗人(うまぬすびと)」とは異なり、馬を盗んだ犯人を三人兄弟が推測していくという話。
- 事前調査事項
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「日本文学全集目録」「明治文学全集」(筑摩書房)及び歌舞伎座の広報なし。
- NDC
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- 小説.物語 (913 9版)
- 児童文学研究 (909 9版)
- 演劇 (770 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 小説
- 巌谷 小波(イワヤ サザナミ)
- 児童文学
- 演劇
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 研究団体様より情報提供あり、再調査し回答を修正。(2015/08/20)
- 調査種別
- 書誌的事項調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000034108