レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015/06/16
- 登録日時
- 2016/04/01 00:30
- 更新日時
- 2017/02/24 10:53
- 管理番号
- 千県東-2015-0012
- 質問
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解決
竹で作った工芸品に漆を塗りたい。塗り方や、乾かし方が載っている資料を見たい。
- 回答
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次の資料を提供した。
【資料1】『漆の技法 「炎芸術」工芸入門講座』(柴田克哉著 阿部出版 2012.9)
p40-53に「木地溜め塗りと目はじき塗り」の作業工程がある。工程自体は竹ではなく木製小皿だが、木地溜め塗りの作品例として竹に塗ったものも挙げられている。
個人で漆塗りを楽しむための図書で、家庭で作れる漆風呂(漆を塗った器物を入れて乾燥させる室)も載っている。
【資料2】『竹の手芸』(池田瓢阿著 婦人画報社 1977)
p132「あと始末の仕方」に、竹細工の漆拭きについて簡単な手順と考え方が載っている。
この資料で記載されている漆拭きの具体的な手順は、【資料1】『漆の技法 「炎芸術」工芸入門講座』p31-34に紹介されている。
【資料3】『人間国宝シリーズ 25 高野松山 ‐蒔絵‐ 磯井如真 ‐蒟醬‐』(岡田譲編集代表 講談社 1978)
竹の編み目を出さないで塗る「蒟醤(きんま)」の作業工程が紹介されている。
麻布貼りの具体的な手順は、【資料1】『漆の技法 「炎芸術」工芸入門講座』p81-82が参考になる。
【資料4】『漆芸事典』(光芸出版編 光芸出版 2004.1)
p43-45、p122-127、p313-314に籃胎漆器についての記載が有り、作業工程が紹介されている。
【資料5】『カラー日本の工芸 5 竹工』(淡交社 1978)
籃胎漆器の作品・作業工程の写真と、p113-117に作業工程の説明がある。
なお、県立及び県内公共図書館で未所蔵だが、
『新潟の漆器 : 竹塗の製作工程』(新潟市教育委員会 1983)
を紹介した。
千葉県内では国立歴史民俗博物館図書室が、県外では新潟県立図書館などが所蔵している。
また、次のサイトでも手順が紹介されている。
「蒟醤1:香川の3技法:香川県漆芸研究所」
http://www.pref.kagawa.lg.jp/sitsugei/technique/kinma/index.html
(インターネットの最終アクセス:2016年2月9日)
- 回答プロセス
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竹細工、漆細工の資料を中心に書架で確認する。
『漆器入門』(淡交社 1981.1)のp134-136「香川」p137-138「福岡」の項目に伝統工芸の籃胎漆器の写真と説明があり、p137には「籃胎を漆で塗りつぶすのではなく、外からみて竹の編目がはっきりみえるように塗るのがここの特徴で、これを久留米塗とよんでいる。」と書かれていた為、籃胎漆器や久留米塗などの伝統工芸の資料も確認する。
インターネットで、上記キーワードなどを検索すると、工房などがヒットし簡易的な手順が載っている。
- 事前調査事項
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和竿の本に漆の塗り方があったが、竹細工などへの漆の塗り方が見つからない。
1.『「和竿」づくりの本』(鈴木秋水著 築地書館 1999)
2.『寿晴の実践・変わり塗り』(寿晴著 つり人社 2006)
- NDC
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- 漆工芸 (752 9版)
- 木竹工芸 (754 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】『漆の技法 「炎芸術」工芸入門講座』(柴田 克哉著 阿部出版 2012.9)|2102529422
- 【資料2】『竹の手芸』(池田瓢阿著 婦人画報社 1977)|9103940680
- 【資料3】『人間国宝シリーズ 25 高野松山 ‐蒔絵‐ 磯井如真 ‐蒟醬‐』(岡田譲編集代表 講談社 1978)|9102641354
- 【資料4】『漆芸事典』(光芸出版編 光芸出版 2004.1)|2101689261
- 【資料5】『カラー日本の工芸 5 竹工』(淡交社 1978)|1100262626
- キーワード
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- 漆器(シッキ)
- 漆塗(ウルシヌリ)
- 竹細工(タケザイク)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 一般
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000190620