レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019/08/09
- 登録日時
- 2021/05/29 00:30
- 更新日時
- 2021/05/29 11:00
- 管理番号
- 所沢所分-2021-002
- 質問
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解決
鎌倉彫の「具利(ぐり)」について載っている本を探している。
文様の写真か図が載っているもの。
- 回答
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「具利(ぐり)」では見つかりませんでしたが、「屈輪(ぐり)」あるいは「俱利(ぐり)」では記載がありました。
下記資料に記載があります。
〇『現代の鎌倉彫』 木内晴岳/著 マコー社 1980年
〇『漆の器を知る』 灰野昭郎/執筆 新潮社 1997年
〇『鎌倉彫初歩技法』 吉川創雲/著 美術出版社 1994年
〇『これからの鎌倉彫教室』 日貿出版社 1981年
〇『鎌倉彫手鏡文様集』 木内晴岳/著 マコー社 1987年
- 回答プロセス
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1.所蔵資料の内容確認
〇『現代の鎌倉彫』 木内晴岳/著 マコー社 1980年
p.53 「屈輪(ぐり)彫り」に「もとは中国の彫漆に彫られた、ぐりぐりといわれる文様を彫ったもので、文様の形態は雲形、ハート形、メガネ形、わらび手といわれる唐草調のものなどです。抽象的な連続文様の構成でリズム感を生かした彫り手法といえます。」との記載あり。また、文様の写真(白黒)・文様の図(わらび型・ハート型)の記載あり。
p.110 「屈輪(ぐり)文 鉢の製作-屈輪彫り-」に「屈輪文は中国から伝えられた曲線文様で、グリグリと曲ったその文様は、堆朱、堆黒、によく用いられています。パターンの繰り返しにより、リズム感を出します。鎌倉彫にも初期の頃から現在まで使われています。」との記載あり。また、材料・図付けについての説明・写真(白黒)の記載あり。
〇『漆の器を知る』 灰野昭郎/執筆 新潮社 1997年
p.66-67 「屈輪彫漆盆(ぐりちょうしつぼん)」として、説明と写真(白黒)の記載あり。
〇『鎌倉彫初歩技法』 吉川創雲/著 美術出版社 1994年
p.30 「グリ(屈輪, 俱利)彫り」に「グリ彫りとは、雲型文様を繰り返し発展させた連続模様で、曲線で構成されています。グリ文は、中国の宋、元の時代の図案と彫りです。」との記載あり。また、文様の写真(白黒)3種あり。
p.84 「グリ彫りとキメ彫り 菓子器」として、荒彫り・仕上げ彫りの作例の記載あり。
〇『これからの鎌倉彫教室』 日貿出版社 1981年
p.54 「俱利」に「俱利(ぐり)とは、俗に”ぐりぐり”と呼ばれる文様のことで、「俱利」のほか「屈輪」または「曲輪」という書き方もあります~(後略)」との記載あり。
p.54-57 「彫りの特色及び要点」・「彫りの技法(金蓮寺俱利)」の記載、また下記の写真(白黒)と説明あり。
「金蓮寺俱利彫香盒」、「知恩寺俱利彫香盒」、「円覚寺俱利彫香盒」、「泉湧寺俱利彫香盒」
p.124 「俱利文の近代化図案」の図あり。
〇『鎌倉彫手鏡文様集』 木内晴岳/著 マコー社 1987年
p.114-115 「俱利文手鏡<冬・他>」の項に図と彫りあがり・塗り上がり写真(白黒)の記載あり。
- 事前調査事項
- NDC
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- 木彫 (713 9版)
- 漆工芸 (752 9版)
- 参考資料
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- 現代の鎌倉彫 木内晴岳/著 マコー社 1980.1 713
- 漆の器を知る 灰野昭郎/執筆 新潮社 1997.8 752 4-10-601864-0
- 鎌倉彫初歩技法 吉川創雲/著 美術出版社 1994.2 713 4-568-32165-4
- これからの鎌倉彫教室 日貿出版社 1981.6 713
- 鎌倉彫手鏡文様集 木内晴岳/著 マコー社 1987.4 713 4-8377-0387-9
- キーワード
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- 漆
- 漆器
- 鎌倉彫
- ぐり
- 具利
- 俱利
- 屈彫
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 図・絵・写真
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000299457