レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012/10/01
- 登録日時
- 2013/05/02 15:05
- 更新日時
- 2021/10/16 12:23
- 管理番号
- edo2012-03
- 質問
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「大東京名物・空気の缶詰」とはどんなもので、いつ頃発売されたのか?
- 回答
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1960年代、東京や大阪などの都市部では、自動車の排気ガスや工場からの排煙による“スモッグ”、大気汚染の問題が深刻化していました。(参考『東京広報』’68増刊号“特集・都市公害”他) 昭和43(1968)年に発売された≪大東京名物 空気の缶詰≫は、そんな都会の汚れた空気を詰め込んで東京名物とする、シャレを効かせた商品であったようです。
- 回答プロセス
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1)『昭和・平成家庭史年表1926-1995』には、昭和43年(1968)に初登場した商品のひとつとして“東京の空気の缶詰(東京タワーの土産物店から)”と、記されています。
2)「朝日新聞[東京]」昭和43(1968)年9月6日朝刊 には、土産物店で目についたものとして、“サケかんほどの大きさで、1個 百二十円。横腹に「大東京名物、汚れた空気のカン詰め、田舎では得られない珍品」とある。売り出してから一週間ほどになり、買い手はポツポツとか。……浅 草のブロマイド屋さんのアイデアで、ねらいは、世の中に、笑いのタネをまくことだという。”と、写真入りの記事が掲載されています。
3)東京都江戸東京博物館では≪大東京名物 空気の缶詰≫を所蔵しており、収蔵品検索(https://www.edohakuarchives.jp/detail-19088.html)で、その写真を見ることができます。収蔵品のデータから、製作元は“MARUBERUDO”(マルベル堂)であることがわかります
≪大東京名物 空気の缶詰≫とは別に、平成2(1990)年頃に富士山で売り出された空気の缶詰がありました。山小屋経営者の発案で、登山道に捨てられた空き缶を洗浄して飲み口をシールでふさぎ、富士山の絵柄のラベルをつけて≪富士山のおいしい空気だよ≫という名称で販売されました。価格は一缶100円。購入した人がすぐにポイ捨てをしないように、ラベルには “80歳になるまで開けてはいけない”とプリントされていたそうです。(参考「読売新聞」平成2(1990)年8月17日朝刊(『月刊百科No.339』に記事の引用あり))
(参考文献・ウェブサイト)
1)『昭和・平成家庭史年表 1926-1995』下川耿史編 河出書房新社 1997 (2107 / 371 / 97) p.367
2)「朝日新聞[東京]マイクロフィルム版昭和43年(1968)9月(上)」より、昭和43年9月6日朝刊(FAS / 1 / 729 )
3)江戸東京博物館収蔵品検索 デジタルアーカイブス https://www.edohakuarchives.jp/detail-19088.html
4)「読売新聞 マイクロフィルム版 平成2年(1990)(中)」より、平成2年8月17日朝刊(FYO / 1 / 1278)『月刊百科 No.339』平凡社 1991 p.43
- 事前調査事項
- NDC
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- 観光事業 (689 9版)
- 商業経営.商店 (673 9版)
- 環境工学.公害 (519 9版)
- 参考資料
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- 『昭和・平成家庭史年表 1926-1995』下川耿史編 河出書房新社 1997年
- 「朝日新聞[東京]マイクロフィルム版昭和43年(1968)9月(上)」より、昭和43年9月6日朝刊
- 「読売新聞 マイクロフィルム版 平成2年(1990)(中)」より、平成2年8月17日朝刊
- 『月刊百科 No.339』平凡社 1991年
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TOKYO DIGITAL MUSEUM(トーキョーデジタルミュージアム)
http://digitalmuseum.rekibun.or.jp/edohaku/app/collection/detail?id=0199000849
(最終アクセス日:2013年4月27日)
- キーワード
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- 土産物
- 観光
- 大気汚染
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000130958