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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000264903
提供館
(Library)
京都府立京都学・歴彩館 (2110022)管理番号
(Control number)
京歴-465
事例作成日
(Creation date)
2018年11月16日登録日時
(Registration date)
2019年11月08日 17時04分更新日時
(Last update)
2019年11月08日 17時53分
質問
(Question)
西京新聞(明治12年)を読んでいたら、「軽運車」という語が出てきた。これはどういうものか。「人力車」と並列するような文脈にあった。
回答
(Answer)
軽運車に関する明治期の京都府の条例等や、国語辞典の記述をまとめると、「軽運車」とは、物を運ぶ際に用いる人力の四輪の荷車で、車輪が小さく、車体が低いもの(「地車」)のうち、小型のものを指す。「小地車」とも称される。

鹿島建設株式会社HP「鹿島の軌跡 第44回 JR高尾駅 ―大正天皇御大喪仮停車場の今―」( https://www.kajima.co.jp/gallery/kiseki/kiseki44/index-j.html )に、写真「奉持車と軽運車が乗った遷車台」がある。ただし、詳しい説明はないため、どの部分が軽運車なのか、はっきりとはわからない。(最終確認日:2019-10-18.)
回答プロセス
(Answering process)
『広辞苑』(①)や『日本国語大辞典』(②)、『世界大百科事典』(③)、『国史大辞典』(④)、『日本史モノ事典』(⑤)、『日本史モノ事典 続』(⑥)には「軽運車」の項目はなく、レファレンス協同データベースとリサーチ・ナビで検索しても出てこない。

人力車に近い乗り物か運搬車と当たりをつけ、「運輸・交通」(日本十進分類法(NDC)680)の棚を探してみたが、めぼしい資料は見つからなかった。

当館の資料・デジタル画像検索システム「京の記憶アーカイブ」で「軽運車」を検索すると、行政文書「軽運車荷台切りつめ猶余願について」(明治9年2月4日,諸規則、⑦)や古文書「軽運車冥加書」(明治9年5月30日、⑧)などが出てくる。
運輸・交通関係の条文の用語を確認するため、『京都府百年の資料 7 建設.交通.通信編』(⑨)で、京都府の明治初期の条例等を調べたところ、以下の記述が見つかった。

p.321の「396 軽運車冥加金改正ノ事」(明治6年2月「府令書」第62号)の中に、「小地車と号し人乗車様之輪を用ひ荷車に製作したるものハ前布告之金高を改め減し一輌に付一ヶ月金貳拾五銭之道路修繕費用を納む扁し 但以後軽運車と称す扁し」とあり、「小地車」という荷車の所有者に対し、道路修繕費用として一両につき1ヶ月25銭を納めさせること、この小地車を「軽運車」と称することが書かれている。

p.321の「395 運輸諸車冥加金改正ノ事」(明治6年1月「府令書」第46号)に「諸車之内牛車地車は重荷を積立殊に運搬繁く最道路之損害甚しく候條向後冥加金相増可差出事(中略)一 諸地車 壹輌に付 一ヶ月 金90銭宛」とあり、地車は重荷を積んで運搬し、道路を傷めるため一両に付き一ヶ月90銭を納めることが記されている。

p.291の「335 地車運輸三條五條橋上通行規則」(明治2年10月10日「京都府日誌」)「一 地車ハ橋上通行之度毎に必ず銭五拾文を出し橋損しの入費を助く扁し」とあり、地車は三条橋・五条橋を通行する際に、橋の修繕費用として50文を支払うことが記載されている。

「小地車」という語を辞典等で確認したところ、小地車では項目がなかったが、「地車」について以下のような記述が見つかった。
『日本国語大辞典 6』(②)p.588「地車」(じぐるま)「重い物を運ぶのに用いる車。車体が低く四輪のもの。」

『国史大辞典 6』(④)p.942「車」の項において、人力の荷車で、大型の物を運ぶ際に用いる車輪の小さな、車体が低い四輪のものを台車、地車などということが書かれている。

インターネットで「“軽運車”」(完全一致)を検索したところ、鹿島建設株式会社HP「鹿島の軌跡 第44回 JR高尾駅 ―大正天皇御大喪仮停車場の今―」(⑩)で軽運車の写真が掲載されているのを見つけた。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
陸運.道路運輸  (685)
参考資料
(Reference materials)
① 新村出編.広辞苑.岩波書店,2018. (当館請求記号:||813.1||Ko39||1)
② 日本国語大辞典第二版編集委員会,小学館国語辞典編集部編.日本国語大辞典 6.小学館,2009. (当館請求記号:||813.1||N71||6)
③ 世界大百科事典.平凡社,2007. (当館請求記号:||031||Se22||)
④ 国史大辞典編集委員会編.国史大辞典 6.吉川弘文館,1985. (当館請求記号:||210.033||Ko53||6)
⑤ 平凡社編.日本史モノ事典.平凡社,2017. (当館請求記号:||210.036||H51||1)
⑥ 平凡社編.日本史モノ事典 続.平凡社,2018. (当館請求記号:||210.036||H51||2)
⑦ 行政文書「軽運車荷台切りつめ猶余願について」 (簿冊番号:明08-0028,簿冊名:諸規則,明治08年度,件名番号82,データID:0000291409)
⑧ 古文書「軽運車冥加書」 (資料管理番号:館古388,資料群名:鈴木家文書・甲,文書番号:1535,年月日:明治9年5月30日)
⑨ 京都府立総合資料館編.京都府百年の資料 7 建設.交通.通信編.京都府,1972. (当館請求記号:MK0||216.206||Ky6||1)
⑩ 鹿島建設株式会社HP「鹿島の軌跡 第44回 JR高尾駅 ―大正天皇御大喪仮停車場の今―」
キーワード
(Keywords)
軽運車
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
言葉
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000264903解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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