レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020年3月22日
- 登録日時
- 2020/03/22 10:25
- 更新日時
- 2020/06/03 18:47
- 管理番号
- 蒲郡-2020-03221-般
- 質問
-
解決
「マール」とは何か。
『小説新潮』2020年 1月号 p.49に掲載されている小説「すごく暗くて、明るかった森」(島本理生/著)の登場人物のセリフ「あ、マールがあるな」を見ての質問。
- 回答
-
「marcマール」は、「eau-de-vie de marcオー・ド・ヴィー・ド・マール」(ぶどうかすでつくったブランデーの意)の略称。赤ワインをつくるため葡萄を果皮ごと発酵させてから、ワインを搾りわけたあとの粕、あるいは白ワイン用に葡萄を搾って果汁をとったあとの粕を原料としてつくった粕ブランデー。
- 回答プロセス
-
①前後の文脈を確認すると、このセリフはフルーツカクテルやワインを扱うバーの客が店員に酒を注文するために発したものである。カクテルの材料やワインの名称と推測。
②「マール␣カクテル」「マール␣酒」などでyahoo!検索したが、個人のブログなどがヒットするのみ。
③「酒␣じてん」でOPAC検索してヒットしたうちの2冊
『世界の名酒事典 2004年版』
p.109の項目「マール&グラッパ」に「ワイン生産国では、ワイン醸造の際に生ずるぶどう果の絞り残しの部分を、ブランデーに蒸留して売り出しているところが多い」「フランスのものは、正式にはオー・ド・ヴィー・ド・マールEau-de-Vie de Marc(ぶどうかすでつくったブランデーの意)」「略してマールともいう」
『ワイン用語辞典』
p.156の項目「eau-de-vie de marcオー・ド・ヴィー・ド・マール」に「粕ブランデー、略してマールmarcともいう。赤ワインをつくるため葡萄を果皮ごと発酵させてから、ワインを搾りわけたあとの粕、あるいは白ワイン用に葡萄を搾って果汁をとったあとの粕を原料としてつくったブランデー」
p.213の項目「marcマール」に「葡萄あるいは赤ワインの発酵醪の搾り粕のこと。また、これを原料としてつくった粕ブランデーの略称(⇒eau-de-vie de marc)」
以上2冊を提供。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 食品工業 (588)
- 参考資料
-
-
『小説新潮』2020年1月号
新潮社 74号 通巻908 -
世界の名酒事典 2004年版. 講談社, 2003.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000004303059-00 , ISBN 4062120372 -
菅間誠之助 著 , 菅間, 誠之助, 1926-. ワイン用語辞典. 平凡社, 1998. (平凡社ライブラリー)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002723408-00 , ISBN 4582762646
-
『小説新潮』2020年1月号
- キーワード
-
- マール
- 酒
- カクテル
- ワイン
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 酒
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000276273