レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011/2/16
- 登録日時
- 2006/12/08 02:12
- 更新日時
- 2023/12/24 00:30
- 管理番号
- M06081115353707
- 質問
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備中杜氏について知りたい。
- 回答
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杜氏とは『大辞泉』によれば酒つくりの職人の長を指す。『寄島町誌』によれば元禄年間、浅野弥治兵衛、通称忠吉が酒造技術を習得し、杜氏の資格を得たことを端緒とする。『岡山県大百科事典』によればこの人物は笠岡市正頭の出身で、遭難を契機に灘地方で酒造りを手伝い杜氏になったという。彼は各地で酒造りに勤しむ間、郷里の備中の人々を杜氏に育てていったという。備中杜氏の名を得たのは文化年間としている。また『岡山県史』によれば口碑で天保年間に数人、安政頃十数人、明治元年頃数十人であったという。『寄島風土記』では明治中期には杜氏が百人位、杜氏の下で働く蔵人が三千人といわれていたと記している。備中杜氏は農漁閑期(主に冬季)に酒造りを行う季節労働で、『鴨方町史』で「酒屋百日」、『岡山県史』で「冬季百日稼ぎ」と伝える出稼ぎであった。『寄島風土記』によれば冬の寒さと寝ずの番など重労働であったという。なお備中杜氏の出身地の主なものは井原、笠岡、寄島、大島、里庄、鴨方、金光、黒崎であった。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 食品工業 (588 9版)
- 参考資料
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藤沢晋『寄島町誌』町誌編纂委員会,1966.
岡山県史編纂委員会『岡山県史 第十五巻民俗Ⅰ』岡山県,1983.
寄島町文化財保護委員会『寄島風土記』寄島町教育委員会,1986.
鴨方町史編纂委員会『鴨方町史 民俗編』鴨方町,1985年.
岡山県大百科事典編集委員会『岡山県大百科事典 下巻』山陽新聞社,1980年.
『大辞泉』小学館,1995.
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藤沢晋『寄島町誌』町誌編纂委員会,1966.
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- M2006081115382153707
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 全年齢
- 登録番号
- 1000032233