レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012/07/17
- 登録日時
- 2012/11/24 02:00
- 更新日時
- 2012/12/09 19:39
- 管理番号
- 横浜市中央2147
- 質問
-
解決
化学物質の製造工程について調べたい。次に挙げてある化学物質の原料、産地、工業的な製造工程についての書籍を紹介して欲しい。
・ビタミンC
・シランガス(SiH4)
・トリメチルガリウム、トリメチルインジウム
・アンモニアガス(NH3)、半導体製造用のサファイア
・半導体製造用のシリコン(Si)
以下の資料は参照済み
『はじめての化学工学』(化学工学会編)
『結晶成長の基礎』(培風館)
- 回答
-
化学物質の原料、産地、工業的な製造工程について調べることができる資料をご紹介します。
1 辞典類で調べる。
(1)物質の特徴や、精製方法など知ることができます。
『材料名の事典』長崎誠三/ほか編 アグネ技術センター 2005
p.24 :インジウム
p.48 :ガリウム
p.95 :サファイア
p.114:シラン
p.115:シリコーン(→p72:ケイ素)
(2)物質の特徴や、用途について調べることができます。
『工業材料大辞典』工業調査会 1997
p106:インジウム
p257:ガリウム
p451:サファイア
p566:シラン
*同じページにシラン処理(IC製造に必要な高純度シリコンを作ること。シラン法(モノ
シランを1123~1173Kで熱分解して、シリコンを製造する方法の一つ。)の項目も
あります。
p569:シリコン
(3)原料、製法が掲載されています。
『有機化合物辞典』有機合成化学協会/編 講談社 1985
p.22 L-アスコルビン酸(ビタミンC)
p.635 トリメチルインジウム
p.636 トリメチルガリウム
(4)物質の性質等についての記述があります。
『半導体用語大辞典』半導体用語大辞典編集委員会/編 日刊工業新聞社 1999
p.213 アンモニア
p.386 ケイ素(シリコン)
p.454 サファイア
*p.155にSOS(シリコンオンサファイア:半導体製造技術の一つ)についての記述もあります。
p.526 シラン
p.787 トリメチルガリウム
2 半導体材料について調べる。
次の4冊には、半導体製造用のシリコン(Si)について、原料、産地、工業的な製造工程が掲載
されています。
(1)『図解入門よくわかる最新半導体プロセスの基本と仕組み
プロセスの全体を俯瞰する半導体の秘密』 佐藤淳一/著 秀和システム 2010
(2)『図解 わかる電子材料 シリコンから有機エレクトロニクスまで』
上西勝三/著 工業調査会 2005
(3)『はじめての半導体製造材料 ビギナーズブックス 24』
遠藤伸裕/著 , 小林伸好/著 , 若宮亙/著 工業調査会 2002
(4)『半導体シリコン結晶工学』志村史夫/著 丸善 1993
3 化学工学関係の図書で調べる。
(1)ビタミンCの製造法について記述があります。
『重点解説 最先端化学技術のエッセンス サステイナブル社会の実現に向けて』
先端科学技術研究会/編著 工業調査会 2009
p.187~191:ビタミンCの生産と動向
(2)アンモニアの製造工程等について記述があります。
『新しい 工業化学』足立吟也、岩倉千秋、馬場章夫/編 化学同人 2004
p.41~48:「第4章 水素・アンモニア・肥料」に「4.3アンモニア」があります。
Kellogg Brown & Root社がカナダに建設したアンモニア製造プラントの工程図が出ています。
(3)アンモニアの性質、用途、製造法について記述があります。
『無機工業化学 応用化学シリーズ 1』太田健一郎/〔ほか〕著 朝倉書店 2002
p25~28:「1.酸・アルカリ工業」に「1.2.2アンモニア」があります。
(4)かなり古いものですが、アンモニアの製造プロセスについて記述があります。
『化学工学の実際 化学技術者の活動』ゴードン・ノンヘーブル/著 ,
勝木紘一/訳 共立出版 1978
p.121~131:「第8章 化学工学のの事例史(Ⅰ)アンモニアと都市ガス」
(5)こちらも古いものですが、性状、用途、製法等について記述があります。
『115の工業用ガス 特殊材料ガス・高純度汎用ガス』化学工業日報社 1986
p.23~26:アンモニア
p.53~55:シラン
p.67 :トリメチルインジウム
p.67 :トリメチルガリウム
(6)アンモニアの精製プロセス等の記述があります。
『化学便覧 応用化学編 1』日本化学会/編 丸善 2003
p.578~582:「Ⅲ基礎化学品 12章 無機基礎化学薬品」に「12.3.1アンモニア」があります。
4 特許情報について調べる。
「IPDL特許電子図書館(http://www.ipdl.inpit.go.jp/homepg.ipdl)」では、
様々な製法について調べることができます。
今回は、トップページの「初心者向け検索」の「許・実用新案を検索する」の
ページで、検索窓に、各化学物質の名前を入れて検索しました。
検索結果の概要を見て、製造方法について書かれている特許の
「特許・実用新案の番号」を調べ、「特許・実用新案公報DB
(http://www.ipdl.inpit.go.jp/Tokujitu/tjsogodb.ipdl?N0000=101)」
の画面で検索すると、PDFを表示することができます。
表示した次のPDFを添付しておりますのでご参考ください。
(1)L-アスコルビン酸の製造方法
(2)モノシラン生成装置およびモノシラン生成方法
(3)トリメチルガリウム、その製造方法およびそのトリメチルガリウムから
得られた窒化ガリウム薄膜
(4)トリメチルインジウムの精製方法
(5)サファイア単結晶の製造方法、サファイア基板および半導体発光素子
5 関連情報
あまり新しい情報でないものもありますが、関連情報が掲載されている資料を紹介します。
(1)『図解入門 よくわかる最新電子材料の基本と仕組み』
武野泰彦/著 , 佐藤淳一/著 秀和システム 2010
p61:「半導体ガス材料」について記載があります。
(2)『半導体工場ハンドブック 2011』産業タイムズ社 2010
p87:「第3部 新技術・材料・プロセスに挑む装置・材料メーカー」に「16 半導体材料
ガス」があります。
(3)『図解 半導体業界ハンドブック』半導体産業新聞編集部/著
東洋経済新報社 2008
p62:「装置・材料業界は日本勢が大活躍」
(4)『化合物半導体最前線 2005』産業タイムズ社 2005
p273:「第5章 材料メーカーの企業戦略」
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 化学工業 (570 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000114704