レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2020/12/10 17:02
- 更新日時
- 2021/04/02 13:24
- 管理番号
- 中央-般-2020-0011
- 質問
-
解決
下水道処理の際に入れる微生物について、つりがねむし、ラッパムシ以外にどのような種類があるのか知りたい。
- 回答
-
以下の資料①~⑨に微生物の記載がありましたが、資料④⑤についてはラテン語の学名のみの記載でした。
- 回答プロセス
-
1.自館所蔵資料を「下水道」のキーワードで検索したところ、以下の資料が見つかりました。
①『上下水道が一番わかる』 長澤 靖之/監修・著,井端 和人/著,片岡 利夫/著 技術評論社 2012年
p.101「浄化は微生物の力で!」「図3-9-2下水処理で活躍する微生物の例」
繊毛虫類のアキネタ、ボルティセラの写真が掲載されていました。
p.106「活性汚泥方式とは、活性汚泥という細菌類や原生動物(ゾウリムシやツリガネムシなど)が大量に生息している褐色の泥を活用した下水を浄化する技術です。」と記載がありました。
2.自館所蔵資料を「下水処理」のキーワードで検索したところ、以下の資料が見つかりました。
②『よくわかる最新水処理技術の基本と仕組み』 和田 洋六/著 秀和システム 2008年
p.145「活性汚泥生物と糸状細菌の概略図」
活性汚泥微生物として、フロック形成細菌のズーグレア、繊毛虫類のボルティセラ、カルケシウム、後生動物のロタリアの記載がありました。
3.自館所蔵資料を「活性汚泥」分類「519」のキーワードで検索したところ、以下の資料が見つかりました。
③『廃水の活性汚泥処理』改訂版 中塩 真喜夫/著 恒星社厚生閣 1978年
p.165「9・3・2活性汚泥より検出される細菌」
ズーグレア・ラァミゼェラア、スフェロチルス・ネェタンスの記載がありました。
p.167「図9-7原生動物の模型図の名称」
鞭毛虫類(むちげ)、繊毛虫類(ぞうりむし)、肉質虫類(アメーバ)の記載がありました。
p.168「表9-7活性汚泥中に普通に出現する原生動物の運動様式による分類した代表的なもの」
アメーバ等34種類の原生動物名の記載がありました。
p.168「図9-9活性汚泥性生物」
ボルティセラ(つりがねむし)、エピィスティルス(むれけむし)、アスピディスカ(まるいたけむし)、アメーバの記載がありました。
p.170「図9-10中間汚泥性生物」
リイノタアス(ほそながけむし)、ロクソオフイラム、キロドネラァ(ひらたはいけむし)、オクシトリカ(はりがねわらじむし)の記載がありました。
p.171「図9-11非活性汚泥性生物」
コルピディウム(げすいけむし)、グローコオマ(ぐらうこまけむし)、オイコモナス(おいこむちげ)、ペラネエマ(げすいむちげ)、パラメシウム(ぞうりむし)の記載がありました。
④『活性汚泥の細菌学』 Ir.H.W.van Gils/著 須藤 隆一/監訳 産業用水調査会 1973年
p.12「2・1活性汚泥の細菌学的研究」
活性汚泥の細菌に、Zoogloeaの記載がありました。
4.自館所蔵資料を「微生物」「廃水」のキーワードで検索し、あわせて書棚を確認したところ、以下の資料が見つかりました。
⑤『廃水の生物処理』 高原 義昌/編著 地球社 1980年
p.17「図2-6活性汚泥に出現する原生動物の一例」
11種の微生物がラテン語の学名で記載されていました。
p.18「図2-7活性汚泥に出現する後生動物の一例」
4種の微生物がラテン語の学名で記載されていました。
5.レファレンス協同データベースで「活性汚泥」のキーワードで検索したところ、以下の事例が見つかりました。
豊中市立図書館「水処理に用いる微生物についてわかる資料はあるか。できれば個々の微生物の写真を見たい。」
(https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000104091 最終確認日:2021.3.5)
参考資料のうち、自館所蔵の以下の資料を確認しました。
⑥『休み時間の微生物学』
北元 憲利/著 講談社 2008年
p.100「環境浄化と微生物」
「微生物を利用した廃水処理の実例」a)活性汚泥法
細菌-アルカリゲネス、バチルス、コリネバクテリウム、大腸菌群、フラボバクテリウム、ノカルディア
酵母-サッカロミセス・セレビシア、カンジタ・ユリチス、カンジタ・リポリティカ
原生動物-ゾウリムシ、ツリガネムシ
後生動物-ワムシ類、線虫類、緑藻類(クロレラ)
光合成細菌-紅色硫黄細菌
の記載がありました。
6.インターネットで「下水道」「活性汚泥処理」「微生物」をキーワードで検索したところ、以下のサイトが見つかりました。
⑦東京都下水道局公式ホームページ「微生物図鑑」
下水処理で活躍している微生物を写真や動画で紹介されていました。
(https://www.gesui.metro.tokyo.lg.jp/living/kids/corner/biozukan/ 最終確認日:2021.3.5)
⑧横浜市公式ホームページ「活性汚泥の微生物はどんなもの?」
下水処理に使われる活性汚泥の微生物について紹介されていました。
(https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/kasen-gesuido/gesuido/gesuidofaq/gesui/001.html 最終確認日:2021.3.5)
7.インターネットで広島市公式ホームページを「微生物」のキーワードで検索したところ、以下のサイトが見つかりました。
⑨広島市公式ホームページ「知って楽しい下水道!!」
「微生物ってどんな生き物?」
顕微鏡でよく見ることができる微生物について紹介されていました。
(https://www.city.hiroshima.lg.jp/site/gesuido/2642.html 最終確認日:2021.3.5)
以下の資料では確認できませんでした。
『下水道年鑑 平成30年度版』 水道産業新聞社/編 水道産業新聞社 2018年
『下水道の維持管理』 下水道実務研究会∥編 山海堂 1999年
『絵で見る下水道と下水処理の歴史』 申 丘【チョル】/共著,佐藤 和明/共著 技報堂出版 2010年
『トコトンやさしい下水道の本』 高堂 彰二/著 日刊工業新聞社 2012年
- 事前調査事項
- NDC
-
- 衛生工学.都市工学 (518 9版)
- 環境工学.公害 (519 9版)
- 微生物学 (465 9版)
- 参考資料
-
-
長澤靖之 監修・著 , 井端和人, 片岡利夫 著 , 長澤, 靖之 , 井端, 和人 , 片岡, 利夫. 上下水道が一番わかる : 浄水から循環利用まで最重要インフラの上下水道を理解する. 技術評論社, 2012. (しくみ図解 ; 028)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I023833289-00 , ISBN 9784774152257 -
和田洋六 著 , 和田, 洋六, 1943-. よくわかる最新水処理技術の基本と仕組み : 用水、排水処理、リサイクル-水処理の基本を学ぶ : 循環型社会の基礎. 秀和システム, 2008. (図解入門)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000009684017-00 , ISBN 9784798020785 -
中塩 真喜夫/著 , 中塩‖真喜夫. 廃水の活性汚泥処理 改訂版. 恒星社厚生閣, 1978.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I005610814-00 -
H.W.van Gils 著 , 須藤隆一 監訳 , Gils, Hans Willen van, 1933- , 須藤, 隆一, 1936-. 活性汚泥の細菌学. 産業用水調査会, 1973.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001144073-00 -
高原義昌 編著 , 高原, 義昌. 廃水の生物処理. 地球社, 1980. (応用微生物学シリーズ ; 3)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001456481-00 -
北元憲利 著 , 北元, 憲利. 休み時間の微生物学. 講談社, 2008. (休み時間シリーズ)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000009335941-00 , ISBN 9784061557079
-
長澤靖之 監修・著 , 井端和人, 片岡利夫 著 , 長澤, 靖之 , 井端, 和人 , 片岡, 利夫. 上下水道が一番わかる : 浄水から循環利用まで最重要インフラの上下水道を理解する. 技術評論社, 2012. (しくみ図解 ; 028)
- キーワード
-
- 下水道
- 下水処理
- 活性汚泥
- 微生物
- 廃水
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000290522