レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015/06/05
- 登録日時
- 2015/07/09 00:30
- 更新日時
- 2021/09/12 12:23
- 管理番号
- 6000022301
- 質問
-
解決
河川沿いに植生されている松の木について。
河川沿いの松の木は防風林としての効果があると聞いていますが、それ以外に松または木を植えることによって護岸を強化する意味があるかどうか知りたいです。
市内に限らずです。
- 回答
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『河川内に生育する樹木について』に「樹木の根が護岸強化の役割を果たす」と書かれている。
市外の例については下記ウェブサイトを紹介した。
神奈川県「酒匂川の松並木(大井町)」 https://www.town.oi.kanagawa.jp/site/kanko/sakawagawanamiki.html(20210912確認)
金沢市公式HP「並木町だより」
http://www4.city.kanazawa.lg.jp/22050/kyuchomei/chiiki/namiki/tayori-namiki.html(20150715確認)
松に限定した防風林、護岸強化については参考として下記を紹介した。
『堤防に沿った樹林帯の手引』p.74表「各生殖帯で用いられる主な植栽樹種」にアカマツあり「生育環境はやや乾性、根系型は深根型」
p.26-28代表的な水防林としてアカマツ、クスノキがあげられている。
『日本の原点シリーズ 木の文化3 松』p.11島根県出雲地方の家々に防風林築地松、p.18北海道えりも岬緑化事業で強風を封じ込めるためクロマツを主体にカシワ、アキグミ、イタチハギ等を植栽樹種に選んだと書かれている。
『わたしたちのまち 高川』p.24神崎川の水があふれることで高川、天竺川の堤防がながされた。それを防ぐために堤防をだんだん高く積み上げ、松の木をうえて強くした、ということが書かれている。
『有用樹木図説』p.50アカマツ「根系は深根性で直根がよく発達し、側根は非常に長大となる」
p.65クロマツ「主として海岸地の防潮林として造成されることが多い。/気候や土壌などに対する適応性強く乾燥ならびに湿気に対する抵抗力は非常に強い。また潮風に対する抵抗力もいちじるしく強い。」
『根の事典』p.199-200樹木の根系の形態は根の直径と伸長方向で特徴づけられる。アカマツは根の形態が大径の垂下根型。根の深さは高木類でも根の最大深さ1~2m程度だがアカマツやクロマツは最大3mにたっするものがある、と書かれている。
- 回答プロセス
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書架から『河川内に生育する樹木について』を見つけたが松については記載なし。
堤防や防風林などのキーワードで検索して出てきた本を調べても記載なし。
『堤防に沿った樹林帯の手引』を他市から借用した。
樹木やマツで検索して調べると護岸に限らず防風林に松がよく使われていることが書かれていたが、護岸を強化するうえで松がよい理由ははっきりと書かれていなかった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 河海工学.河川工学 (517 9版)
- 参考資料
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- 『河川内に生育する樹木について』リバーフロント整備センター/編集 リバーフロント整備センター
- キーワード
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- 護岸(ゴガン)
- 松(マツ)
- 河川(カセン)
- 防風林(ボウフウリン)
- 木(キ)
- アカマツ(アカマツ)
- クロマツ(クロマツ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 庁内
- 登録番号
- 1000176970