レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/09/20
- 登録日時
- 2022/10/04 00:30
- 更新日時
- 2022/10/20 20:12
- 管理番号
- 12893761
- 質問
-
解決
電話応対の音声などを対象に、録音された音声ファイルから滑舌を工学的に測定する方法を知りたい。理論的な解説だけでなく、プログラムのサンプルコードやソースコードがあればなお良い。
- 回答
-
ご紹介の事項について、「滑舌度」、「発話」、「発話構音テスト」、「明瞭度」、「検査」、「articulation rate」などのキーワードを組み合わせて、当館所蔵資料、当館契約データベースおよびインターネット資料を調査したところ、「Praat」というソフトウェアプログラムを用いて発話を測定した旨の記載がある資料1が見つかりましたので、ご紹介します。資料1の参考文献リストには、「articulation rate」をタイトルに含む論文が複数掲載されています。
また、インターネット情報1には、Praatのマニュアルや、開発者の一人であるPaul Boersmaのアルゴリズムに関する論文へのリンクなどがあります。
資料1
タイトル:Measuring Articulation Rate: A Comparison of Two Methods
著者名:Marjan Cosyns, Myriam Meulemans, Ellen Vermeulen, Lauranne Busschots, Paul Corthals, John Van Borsel
掲載誌:Journal of speech, language, and hearing research : JSLHR
巻号:61(11)
年月日:2018 Nov 8
doi:10.1044/2018_jslhr-s-17-0251
ページ:2772-2778
※資料1の書誌的事項は、PubMed( https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/ )にて確認しました。
※資料1はEBSCOhost Academic Search Ultimate[当館契約データベース]にて全文の閲覧ができます。
インターネット情報1
Praat: doing phonetics by computer( https://www.fon.hum.uva.nl/praat/ )
続いて、発話された音声データの識別器として機械学習モデル「support vector machine (SVM)」を利用して、滑舌度などを測定した研究報告であるインターネット情報2をご紹介します。
インターネット情報2
KAKEN( https://kaken.nii.ac.jp/ja/index/ )
>話者の音声認識エンジンに対する適応を促進するための基本技術に関する研究
( https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-19700182/ )
>研究成果報告書
( https://kaken.nii.ac.jp/ja/file/KAKENHI-PROJECT-19700182/19700182seika.pdf )
最後に、構音障害患者の発話明瞭度を評価するという観点から書かれたものとして、資料2をご紹介します。
資料2
当館請求記号:Z19-734
タイトル:音声認識ソフトウエアを利用した客観的発話明瞭度評価(原著論文)
著者名:山口 優実(九州大学病院 リハビリテーション部), 荒川 友美, 川口 美奈子, 東野 好恵, 松本 希, 中川 尚志
掲載誌:耳鼻と臨床(0447-7227)
巻号・年月日:64巻4号(2018.07)
ページ:Page121-129
※資料2の書誌的事項は、医中誌Web[当館契約データベース]にて確認しました。
※資料2はJ-STAGE( https://doi.org/10.11334/jibi.64.4_121 )にて全文の閲覧ができます。
[調査済み資料、データベースおよびインターネット情報]
【 】内は当館請求記号です。
・標準ディサースリア検査 西尾正輝 著. インテルナ出版, 2004.6 【SC651-H32】
・標準ディサースリア検査 Ver.1.5 西尾正輝 著. インテルナ出版, 2008.6 【YH241-J115】
※電子資料です。当館音楽映像資料室での利用となります。
・標準ディサースリア検査-評価用基準スピーチ・サンプル集 西尾正輝 著. インテルナ出版, 2009.8 【YMC11-J26559】
※録音資料です。当館音楽映像資料室での利用となります。
・標準ディサースリア検査を円滑に行うポイント(解説) 中西 俊二(三喜会鶴巻温泉病院 リハビリテーション部) ディサースリア臨床研究(2186-7186) 2巻1号 pp.56-57(2012.12) 【Z74-H320】
※書誌的事項は、医中誌Web[当館契約データベース]にて確認しました。
・今日のリハビリテーション指針 伊藤利之, 江藤文夫, 木村彰男 編集. 医学書院, 2013.5 【SC557-L15】
・神経原性発声発語障害dysarthria 苅安誠 著. 医歯薬出版, 2017.4 【SC367-L352】
・行動分析学事典 = Behavior Analysis 日本行動分析学会 編. 丸善出版, 2019.4 【SB2-M1】
・Kanae Amino 1, Takashi Osanai. Cross-language differences of articulation rate and its transfer into Japanese as a second language. Forensic science international, Ireland. 2015 Apr;249:116-22. doi:10.1016/j.forsciint.2015.01.029. Epub 2015 Feb 3.
・JIN式発声発語・器官検査(2020版)について : 発声発語検査と発声発語器官検査 (JIN式発声発語・器官検査(2020版)) 道関 京子 臨床言語研究 = JIST journal / 「臨床言語研究-JIST Journal」編集委員会 編 19:2020 p.5-12 【Z74-D942】
・国立国会図書館オンライン ( https://ndlonline.ndl.go.jp/ )
・国立国会図書館サーチ ( https://iss.ndl.go.jp/ )
・医中誌Web[当館契約データベース]
・CiNii Books ( https://ci.nii.ac.jp/books/ )
・J-STAGE ( https://www.jstage.jst.go.jp/ )
・カーリル ( https://calil.jp/ )
・東京都立図書館 蔵書検索 ( https://catalog.library.metro.tokyo.lg.jp/winj/opac/search-detail.do )
・日本ディサースリア臨床研究会ホームページ( https://www.dysarthrias.com/wp/ )
※現行“標準ディサースリア検査”の簡単な説明があります( https://www.dysarthrias.com/wp/disastersia/amsd/ )。
インターネットおよびデータベースの最終アクセス日は2022年9月15日です。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
-
関連すると思われる雑誌『音声研究』の発行団体である「日本音声学会」に連絡し、利用者に照会できるか否かを判断しようと考えている。
- NDC
-
- 技術.工学 (500 10版)
- 参考資料
- キーワード
-
- 滑舌
- articulation rate
- 明瞭度
- 発話
- Praat
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 科学技術(レファレンス)
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000322148