レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年08月19日
- 登録日時
- 2017/01/24 18:41
- 更新日時
- 2017/01/26 10:08
- 管理番号
- 千県西-2016-0015
- 質問
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解決
虫にさされた皮膚の症状から、どんな虫が刺したか探せるような資料はあるか。蚊・ハチ・アブなど。虫にさされた自分の皮膚と比較したいので、虫さされ跡が写真で紹介されているとよい。
- 回答
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日本に生息する皮膚炎の原因となる主な虫と、虫によって引き起こされる皮膚炎の臨床像を収録した【資料1】『虫と皮膚炎 皮膚炎をおこす虫とその生態/臨床像・治療・対策』(夏秋優著 学研メディカル秀潤社 2013)を提供した。蚊はp72-75、ハチはp34-47、アブはp84-85にそれぞれさされた皮膚の写真付きで掲載されている。
複数種を比較できないが、さされ跡の写真が掲載されている資料もある。
【資料2】『痒みの強い皮膚疾患 部分改訂「痒みの治療-止痒効果のある薬剤」 鑑別と治療マニュアル』(石橋康正編 医薬ジャーナル社 2001)にはp40「毛虫皮膚炎」の項にチャドクガのみ写真がある。p42「虫刺症」の項には蚊、アブなどにさされた皮膚の写真が6点あるが、どの虫がさした跡か記述がない。
【資料3】『ダニ病学 暮らしのなかのダニ問題』(高岡正敏著 東海大学出版会 2013)にはp35にイエダニ、p37・39にシラミダニ、p42ミナミツメダニ、p49にツツガムシ、p63にイヌヒゼンダニ、p85にトリサシダニにさされた(吸血された)皮膚の写真が掲載されている。
【資料4】夏秋優「虫刺され」(『内科』 114巻6号 2014.12)p1175-1177にはハチにさされた後に起こる遅延型アレルギー反応の写真がある。
【資料5】夏秋優「内科医に役立つ皮膚科の知識 虫刺症」(『内科』102巻2号 2008.8)p376-382にはネコノミとチャドクガによる皮膚炎の写真が掲載されている。
以下は確認したが関連する記述のない資料。
『救急外来「まさか!」の症例53 日常にひそむ思考の落とし穴と診断のポイント』(千代孝夫編 羊土社 2008)
『覚えておきたい応急手当ゼミ あわてないための常備薬』(鈴川正之監修 財務省印刷局 2003)
『皮膚科カラーアトラス 臨床像と組織像』(石川治編著 中外医学社 2011)
『患者さんから浴びせられる皮膚疾患100の質問 続 達人はどう答え、どう対応するか』(宮地良樹編 メディカルレビュー社 2013)
『家庭の医学 新赤本』(保健同人社 2008)p1050「虫さされ」、p58「虫に刺されたとき」 ともになし
『新家庭の医学』(堀原一監修 時事通信出版局 2005)p829「かゆみ」、p870「動物性皮膚疾患」 ともになし
『ダニ・マニア チーズをつくるダニから巨大ダニまで』(島野智之著 八坂書房 2015)
- 回答プロセス
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NDC分類494.8「皮膚病」、598.3「家庭医学」をブラウジングする。
【資料2】が見つかったが、写真の多くが虫とさされ跡が対照になっていない。
OPACで書名「むしさされ」と検索。
『救急処置「なぜ・なに」事典 外傷編2 「なぜ・なに」事典シリーズ 刺し傷・熱傷・虫刺され・咬み傷・眼・鼻血・口腔・歯・爪』(大谷尚子編著 東山書房 2008)[当館所蔵なし]がヒットし、本書の件名「救急療法」を得る。
OPACで件名「救急療法」、全項目「むし」で検索。以下2点の資料を確認したが、記載なし。
『救急外来「まさか!」の症例53 日常にひそむ思考の落とし穴と診断のポイント』(千代孝夫編 羊土社 2008)
『覚えておきたい応急手当ゼミ あわてないための常備薬』(鈴川正之監修 財務省印刷局 2003)
OPACを全項目で「外傷 虫」「虫 診断」「発疹」と検索するが見つからない。
ヒントを得るためインターネット検索をする。
Googleで「むしさされ」と検索。「虫さされ-皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)」(https://www.dermatol.or.jp/qa/qa16/q01.html)がヒット。虫刺されは「皮膚炎」と表記されることがわかった。
再度OPACで全項目「皮膚炎 虫」と検索。【資料1】がヒット。
類似事例があるかレファレンス協同データベースを検索する。キーワード「皮膚炎」で検索すると「ダニ、ノミによって引き起こされる皮膚の病気についての本はあるか。」(https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000177376)という事例あり。
紹介されている【資料3】に記載あり。『ダニ・マニア チーズをつくるダニから巨大ダニまで』(島野智之著 八坂書房 2015)には写真の掲載なし。
雑誌記事に掲載があるか調べるため、国立国会図書館サーチで「むしさされ」と検索。42件の検索結果で自館所蔵資料うち、【資料4】が掲載あり。【資料1】、【資料4】の著者である夏秋優を含めて、キーワード「夏秋優 虫」で再度国立国会図書館サーチを検索。【資料5】がヒット。
(インターネットの最終アクセス:2017年1月7日)
- 事前調査事項
- NDC
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- 外科学 (494 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】『虫と皮膚炎 皮膚炎をおこす虫とその生態/臨床像・治療・対策』(夏秋優著 学研メディカル秀潤社 2013)(1102342127)
- 【資料2】『痒みの強い皮膚疾患 部分改訂「痒みの治療-止痒効果のある薬剤」 鑑別と治療マニュアル』(石橋 康正編 医薬ジャーナル社 2001)(1101739915)
- 【資料3】『ダニ病学 暮らしのなかのダニ問題』(高岡正敏著 東海大学出版会 2013)(1102340202)
- 【資料4】夏秋優「虫刺され」(『内科』 114巻6号 2014.12)p1175-1177
- 【資料5】夏秋優「内科医に役立つ皮膚科の知識 虫刺症」(『内科』102巻2号 2008.8)p376-382
- キーワード
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- 皮膚科学
- 虫さされ
- 皮膚炎
- 衛生害虫
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000207249