次の文献、情報を紹介しました。
○肉体的な変化について
・『からだの年齢事典』鈴木隆雄、衞藤隆編 朝倉書店 2008
p.i「序」の記述によると、「身体と精神の機能やそれらの特徴が各年齢あるいはライフステージでどのように現れているか?そしてそれらはどのように変化してゆくか?その変化を修飾する生活習慣や環境要因などがどのように関わっているか?などについてできるだけ丁寧に系統的にまとめた」資料です。
・『人のからだ ポプラディア情報館』坂井建雄監修 ポプラ社 2006
「6章 誕生から死まで」にp.140~153「人の人生とからだの変化」の項目があり、「乳児期(0~およそ1歳)」から「老年期(およそ70歳以上)」までのからだの変化について解説されています。
・『成人発達とエイジングの心理学』西村純一著 ナカニシヤ出版 2018
p.39~164「第2部 領域別にみた加齢変化」には、以下の領域の加齢による変化がデータやグラフ等を交えて解説されています。
「3章 身体の加齢変化(外見、体型・運動調節系、内臓機能、脳神経系)」
「4章 感覚・知覚の加齢変化(視覚、聴覚、味覚、嗅覚、皮膚感覚)」
「5章 記憶・学習の加齢変化」
「6章 知能・知恵・創造性の加齢変化」
「7章 パーソナリティの加齢変化」
「8章 成人のキャリア発達と生産性の加齢変化」
p.151~164「8章 成人のキャリア発達と生産性の加齢変化」には、組織(職場)内キャリア限定ではありますが、職業選択期から退職までの発達ステージに応じた「直面する問題」や「具体的な課題」が記述されています。
○精神的な変化について
・『シリーズ心理学と仕事5 発達心理学』二宮克美、渡辺弥生編 北大路書房 2017
「はじめに」のp.v「7.本書の構成」によれば、「人間の一生涯を本書では、胎児期・乳児期、幼児期、児童期、青年期前半(中学生・高校生)、青年期後半(大学生・有職青年)、そして成人期の6つの段階に分け(中略)発達のそれぞれの時期の特徴や様子がわかる」よう構成されています。
・『成人発達臨床心理学ハンドブック 個と関係性からライフサイクルを見る』岡本祐子編著 ナカニシヤ出版 2010
p.i「まえがき」によると、「本書は(中略)成人期の心の発達・変容と、成人期に体験されやすい臨床的問題の発達臨床的理解と援助について論じたもの」です。
・『老化とストレスの心理学』福川康之著 弘文堂 2007
p.iii~iv「はじめに」には、「本書で示した著者の実証的研究は、ライフイベント体験と心の健康との関連を明らかにすることを目的」とし「加齢という時間軸と、対人関係という環境軸とが交差する地点で、人間がストレスと出合う様々な可能性や運命に関する考察」しているとあります。
○その他(ライフイベント、悩みなど)
・『生涯発達と生涯学習』堀薫夫著 ミネルヴァ書房 2010
p.31「表3-1 ハヴィガーストのみる発達課題のリスト(ハヴィガースト、1997より作成)」にアメリカの教育社会学者ハヴィガーストによる幼児期から老年期までの発達段階と発達課題のリストがあります。
・『平成28年 国民生活基礎調査 第2巻』厚生労働省政策統括官(統計・情報政策担当)編 厚生労働統計協会 2018
p.70~71「第12表 世帯人員(12歳以上)、悩みやストレスの有-悩みやストレスの原因(複数回答)-無・性・年齢(5歳階級)別」に、悩みやストレスについて年齢別・男女別の調査結果があります。
当館では『国民生活基礎調査』を昭和61年度版より所蔵しており、厚生労働省のホームページでは平成7(1995)年以降の「国民生活基礎調査の概況」をインターネットで公開しています。
(
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/20-21kekka.html)
・『エイジング大事典』G.L.マドックス編 早稲田大学出版部1990
489項目、日本語50音順の「エイジング=年をとること」に関する事典です。p.v「序文」より、「エイジングについての基本事項や問題について、また人口が世界的に高齢化するにつれて出現してきた法律や公的・私的組織の基礎構造の、簡潔でかつ信頼できる解説を必要とする」人に向けて書かれています。
・『発達科学ハンドブック 第3巻 時間と人間』子安増生、白井利明編 新曜社 2011
「第Ⅱ部 各発達期における時間」は「赤ちゃんの時間」「子どもの時間」「青年の時間」「大人の時間」「高齢者の時間」の5章から成り、各年齢における時間意識やそれにともなう身体の発達等について述べられています。
・『発達科学ハンドブック 第5巻 社会・文化に生きる人間』氏家達夫、遠藤利彦編 新曜社 2012
「第Ⅱ部 発達文脈としての社会・文化」に収録されている「発達早期」「児童期・青年期の家族システム」「成人期・高齢期」の各章では、発達段階における問題や人間関係の変化について述べられています。