レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年09月05日
- 登録日時
- 2018/09/05 15:42
- 更新日時
- 2018/12/06 11:28
- 管理番号
- 京高図司-2018-夏1
- 質問
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解決
「地球温暖化の原因である二酸化炭素の全排出量の7割が、微生物から出されている」というのは本当か?
- 回答
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参考資料2『環境と微生物の事典』p327に「二酸化炭素の環境への放出源は、人為起源が圧倒的であり、微生物の呼吸や有機物分解の寄与は小さいとされる」と記述されていること、参考資料3『地球温暖化&エネルギー問題総合統計』p52の1990年代の炭素循環の図表からも、土壌・海洋微生物起源の二酸化炭素排出量は人為起源の二酸化炭素排出量より少ないことがわかるので、本当ではない。
- 回答プロセス
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国立国会図書館関西館の資料、データベースを用いて調査した。
二酸化炭素が地球温暖化の原因であることを確認し、 二酸化炭素の全排出量とその発生源別排出量がわかるデータを探した。
【資料1】p656 「地球温暖化ガス」の語句説明あり。二酸化炭素が地球温暖化の原因となる温室効果ガスの一つであることを確認。
【資料2】p326~327 「地球温暖化と微生物」についての記述あり。
・温室効果ガス(地球温暖化への寄与率が高いもの)として、①二酸化炭素 ②メタン ③一酸化二窒素 が挙がっており、その発生源・年間排出量のグラフがあった。二酸化炭素の主な発生源は人為起源、土壌起源、海洋起源である。
・p327 「二酸化炭素の環境への放出源は、人為起源が圧倒的であり、微生物の呼吸や有機物分解の寄与は小さいとされるが、土壌は有機態炭素の貯蔵庫として有機農業や不耕起栽培技術(土壌を耕起せず地表に有機物層ができる)の効果が期待されている。」と記述されていた。
【資料3】p52 1990年代の炭素循環の図表あり。土壌・海洋微生物起源の二酸化炭素排出量は人為起源の二酸化炭素排出量より少ないことがわかった。
質問内容の情報源や、根拠となるデータにたどりつくことはできなかった。
- 事前調査事項
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質問内容はテレビ番組の中で報告されていたということである。
- NDC
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- 気象学 (451)
- 工業基礎学 (501)
- 環境工学.公害 (519)
- 参考資料
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【資料1】吉田邦夫 監修 , 吉田, 邦夫, 1938-. 環境大事典. 工業調査会, 1998.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002756437-00 , ISBN 4769370679 -
【資料2】日本微生物生態学会 編 , 日本微生物生態学会. 環境と微生物の事典. 朝倉書店, 2014.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I025561894-00 , ISBN 9784254171587 -
【資料3】地球温暖化&エネルギー問題総合統計 = Databook of global warming & energy problems 2017-2018. 三冬社, 2017.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I028073591-00 , ISBN 9784865630244
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【資料1】吉田邦夫 監修 , 吉田, 邦夫, 1938-. 環境大事典. 工業調査会, 1998.
- キーワード
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- 地球温暖化
- 温室効果ガス
- 二酸化炭素
- 炭素
- 炭素循環
- 微生物
- 土壌微生物
- 海洋微生物
- 環境
- 地球環境
- 環境問題
- 排出量
- Co2
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000241956