レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年05月23日
- 登録日時
- 2010/05/23 13:44
- 更新日時
- 2019/06/27 09:39
- 管理番号
- 11382
- 質問
-
解決
過去の南海地震(白鳳・安政・昭和)の香川県(讃岐)における被害について、記述のある資料はあるか。
- 回答
-
1 白鳳南海地震(684年11月29日)
・『最新版*日本被害地震総覧-「416」-2001』(宇佐美龍夫/著 東京大学出版会 2003年)
〔当館請求記号:4532 U1 3-3A〕
4被害地震各論の白鳳南海地震の項に、讃岐(当時)の被害については記述がない。(37頁)
・『新収日本地震史料 第1巻自允恭天皇五年至文禄四年』(東京大学地震研究所/編・発行 1981年)
〔当館請求記号:4532 T2 2-1〕
本書は、日本の古代からの地震とそれにともなう津波に関係する史料を収集・解読・整理して収録したもの。
市町村史に収録された地震史料についても採録している。
白鳳南海地震 については、本書の天武天皇十三年十月十四日(684・11・29)〔南海道〕(3~5頁)が
該当するが、讃岐(当時)の被害についての史料は採録していない。
・『香川県史 別編2(年表)』(香川県/編 四国新聞社 1991年)
〔当館請求記号:2100 K3 4-17〕
本書の684年の項に、白鳳南海地震に関する記述はない。
・『香川県史 1(通史編 原始・古代)』(香川県/編 四国新聞社 1988年)
〔当館請求記号:2100 K3 4-1〕
本書に、白鳳南海地震に関する記述はない。
上記のようなことから、白鳳南海地震の当地での被害について記録したものを見つけることはできなかった。
2 安政南海地震(1854年11月4~5日)
・『最新版*日本被害地震総覧-「416」-2001』(宇佐美龍夫/著 東京大学出版会 2003年)
〔当館請求記号:4532 U1 3-3A〕
4被害地震各論の安政東海地震の項に被害一覧表(154~163頁)を掲載していて、表中に、小豆島、丸亀藩、
高松藩、多度津藩、金刀比羅宮、直島諸島の被害をまとめている。なお、安政東海地震と安政南海地震の発生の
時間差が32時間と短く被害が重なり合っていて分離が難しいことから、被害を安政東海地震の項の表にまとめている
とのこと。(表中、当地に関わる部分は159,160頁)
・『新収日本地震史料 第5巻 別巻5-2(安政元年11月4,5,7日)』(東京大学地震研究所/編・発行 1987年)
〔当館請求記号:4532 T2 2-5H〕
讃岐における安政南海地震の被害について、「靖公実録」といった高松藩の記録を翻刻したものや、『丸亀市史』を
はじめ県内の市町史に翻刻して収録された古文書を多数採録している。(1910~1958頁)
・『新収日本地震史料 補遺 別巻(元禄16年11月23日.宝永4年10月4日.寛政4年4月1日.
天保元年7月2日.弘化4年3月24日.安政元年11月4・5・7日.安政2年10月2日)』
(東京大学地震研究所/編・発行 1987年)〔当館請求記号:4532 T2 2-6B〕
本書にも、県内各地に伝わる安政南海地震の被害について記録のある古文書を翻刻している。(547~570頁)
・『「日本の歴史地震史料」拾遺 別巻』(宇佐美龍夫/編集 日本電気協会 1999年)
〔当館請求記号:4532 U1 7〕
本書には、『新収日本地震史料』に収録されていない讃岐における安政南海地震の被害に関する史料を収録している。
『香川県史 4(通史編近世2)』(香川県/編 四国新聞社 1989年)、『香川県史 10(資料編近世史料2)』
(香川県/編 四国新聞社 1987年)、『長尾町史 上 改訂』(長尾町史編集委員会/編・発行 1986年)など
の安政南海地震に関する内容も収められている。(671~677頁)
・『歴史地震 第17号』(佐竹健治/編 歴史地震研究会 2002年)
〔当館請求記号:4532 R2 1-17〕
本書に、「記録に基づく四国4県の歴史地震津波に関する被害状況」(山本尚明,村上仁士,島田富美男/[他]著)が
掲載されていて、香川県の歴史地震津波に関する被害状況と題する記述もある。(117~126頁)
・『歴史地震 第19号』(佐竹健治/編 歴史地震研究会 2004年)
〔当館請求記号:4532 R2 1-19〕
本書に、「瀬戸内海の歴史南海地震津波について」(山本尚明/著)が掲載されていて、こちらにも過去の南海地震
による津波被害についての記述がある。(153~160頁)
3 昭和南海地震(1946年12月21日)
・『最新版日本被害地震総覧-「416」-2001』(宇佐美龍夫/著 東京大学出版会 2003年)
〔当館請求記号:4532 U1 3-3A〕
4被害地震各論の昭和南海地震の項に被害一覧表(339頁)が掲載されていて、香川県下の死傷者数や住宅被害などが
まとめられている。
・『南海道大地震調査概報-昭和21年12月21日』(中央気象台/編・発行 1947年)
〔当館請求記号:4535 C1 2〕
昭和21年12月21日南海道地震災害地踏査報告の章 香川県及び高知県踏査報告(48~52頁)及び
四国地方各県踏査報告-高松管区気象台,室戸岬測候所,松山測候所-(54~56頁)が、該当箇所。
・『香川県史 7(通史編 現代)』(香川県/編 四国新聞社 1989年)
〔当館請求記号:K2100 K3 4-7〕
序章戦後の再出 第三節 混乱期の県民生活 五、南海地震(37~39頁)に、被害状況の記述がある。
・『川島郷土誌』(川島郷土誌編集委員会/編 川島校区地域おこし事業推進委員会 1995年)
〔当館請求記号:K2310 K3〕
第三十二章春日川と災害 第四節地震と大雪に、昭和南海地震による被害について記述がある。
(720頁)
・『三木町史』(三木町史編集委員会/編 三木町 1988年)
〔当館請求記号:K2331 M1 2〕
第一編地誌 第三章自然の災害 五.昭和二一年の南海地震に、昭和南海地震による被害について
記述がある。(45~46頁)
・『飯山町誌』(飯山町誌編さん委員会/編・発行 1988年)
〔当館請求記号:K2525 H2〕
第1編地誌 第5章気象 第三節自然災害に、昭和南海地震による被害について記述がある。
(44頁)
・『かがわ・一ノ谷の歴史』(一ノ谷郷土史研究会/編・発行 2001年)
〔当館請求記号:K2710 I2〕
第六章現代 戦後の地域の進展 第一節終戦直後の一ノ谷 二インフレと災害 台風・地震に、
昭和南海地震による被害について記述がある。(366頁)
・『高瀬町史 通史編』(高瀬町/編・発行 2005年)
〔当館請求記号:K2721 T4 1-1〕
現代 第一章終戦後の村 第一節戦後の混乱 三、災害の発生に、昭和南海地震による被害について
記述がある。(610頁)
・『三野町誌』(三野町誌編集委員会/編 三野町役場 1980年)
〔当館請求記号:K2723 M1〕
第一編地理 第4章自然の災害 第三節地震災害に、昭和南海地震による被害について記述がある。
(93~96頁)
・前記『歴史地震 第17号』の「記録に基づく四国4県の歴史地震津波に関する被害状況」及び
『歴史地震 第19号』の「瀬戸内海の歴史南海地震津波について」も参考になると思われる。
- 回答プロセス
-
日本に被害をもたらした地震を概括したものとして、『最新版*日本被害地震総覧-「416」-2001』を紹介した。
当時の記録については、日本の古代からの地震とそれにともなう津波に関係する史料を多数収集・解読・整理して収録した『新収日本地震史料』、『「日本の歴史地震史料」拾遺』を紹介した。
県史、市町史については、当館ウェブサイトの「地域の本棚」で公開している、県史・市町村史誌の目次により地震関連の記述を探し出し紹介した。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 地震学 (453 8版)
- 参考資料
- キーワード
-
- 南海地震
- 香川県
- 災害予防
- 地震-日本-歴史
- 照会先
- 寄与者
- 備考
-
(関連情報)
・県内襲った地震克明に/県立文書館で記録展 四国新聞 2013/11/14
http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/culture/20131114000134
「・・・主に取り上げるのは、国内最大級とされる1707(宝永4)年の宝永地震、1854(嘉永7)年の安政南海地震、1946(昭和21)年の昭和南海地震。香川県内の庄屋に伝わる文書など資料17点を展示した。・・・」
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000067069