レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20111113
- 登録日時
- 2011/12/22 02:01
- 更新日時
- 2011/12/22 15:32
- 管理番号
- B2011口頭1113
- 質問
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解決
メタン(Methane)の燃焼熱(Heat of Combustion)を知りたい。
- 回答
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ご照会の事項について、以下のとおり回答します(【 】内は当館請求記号です)。
メタンの燃焼熱について記載している資料(1)-(4)がありましたので、ご案内します。
また、『化学大辞典. 6』【PA2-G24】「ねんしょうねつ 燃焼熱」(p.897)に、"工学用語としては(主として燃料に対して)発熱量ということばが用いられる。"、『標準化学用語辞典』【PA2-H47】「燃焼熱」(pp.507-508)に、"定圧下で行われれば燃焼エンタルピーに等しい"とあります。
発熱量と燃焼エンタルピーについても調査したところ、資料(5)-(11)に発熱量を、資料(12)とデータベース(13)に燃焼エンタルピーを掲載していましたので、ご案内します。
(1)『化学大百科』(朝倉書店 1997.10 【PA2-G27】)
「燃焼(燃料)」(pp.734-736)のp.735に、「表1 燃料中によく見られる化学元素と化合物の燃焼の物性」を掲載しています。メタンの燃焼熱(Btu/ft^3)はグロス(高)が1012、ネット(低)が911、燃焼熱(Btu/lb)はグロス(高)が23,875、ネット(低)が21,495とあります。
(2)『常用化学定数表』(第3版 広川書店 1989.5 【PA2-E29】)
pp.36-37に、「4.1 燃焼熱(有機化合物)」を掲載しています。
メタンはp.37に記載しており、気体状態における燃焼熱は890.31 kJ/molとあります。
(3)『油化学便覧』(丸善 2001.11 【PA2-G84】)
pp.284-285に、「表 3・199 化合物の燃焼熱」を掲載しています。
メタンはp.284に記載しており、気体状態における燃焼熱は890.4 kJ/molとあります。
(4)『CRC Handbook of Chemistry and Physics』(91st ed. CRC Press 【Z63-C694】)
p.5-68に、「Heat of Combustion(燃焼熱)」を掲載しています。メタンの燃焼熱は、890.8kJ/molとあります。
(5)『実用化学辞典』(新装版 朝倉書店 2007.11 【PA2-J3】)
「メタン」はp.700に記載しており、発熱量は8985 kcal/㎥とあります。
(6)『化学大辞典. 8』(縮刷版 共立出版 1964.2(第34刷:1993.6) 【PA2-G24】)
「メタン」はpp.121-122に記載しており、物理的性質の項目(p.122)に、"発熱量(真) 8107 kcal/㎥"とあります。
(7)『化学大辞典』(東京化学同人 1989.10 【PA2-E25】)
「メタン」はp.2324に記載しており、発熱量は8107 kcal/㎥とあります。
(8)『化学の単位・命名・物性早わかり』(改訂版 オーム社 1992.8 【PA23-E74】)
「3・20 燃料成分の燃焼定数」(pp.128-129)では、25℃(298K)における発熱量などを表にまとめています。
メタンはp.128に記載しており、発熱量(モル)は高位が890.32 kJ/mol、低位が802.29 kJ/mol、発熱量(質量)は高位が55510 kJ/kg、低位が50020 kJ/kg、発熱量(体積)は高位が39800 kJ/N ㎥、低位が35900 kJ/N ㎥とあります。
(9)『物理データ事典』(朝倉書店 2006.7 【MC2-H14】)
pp.203-204に、「表 10.1 各種物質の発熱量」を掲載しています。
メタンはp.204に記載しており、気体状態における高発熱量は890.3 kJ/mol、55.51 kJ/g、低発熱量は802.3 kJ/mol、50.01 kJ/gとあります。
(10)『火の百科事典』(丸善 1999.3 【PA2-G50】)
p.471に「炭化水素燃料の発熱量」を掲載しており、メタンの発熱量は、高発熱量が55.51KJ/g、
低発熱量が50.01KJ/gとあります。
(11)『環境圏の新しい燃焼工学』(フジ・テクノシステム 1999.12 【PA571-G5】)
p.796に「表6 単純ガスの完全燃焼表」を掲載しており、メタンの発熱量は、高発熱量が39.72 MJ/N ㎥、低発熱量が35.79 MJ/N ㎥とあります。
(12)『Chemical properties handbook : physical, thermodynamic, environmental, transport, safety, and health related properties for organic and inorganic chemicals』(Carl L. Yaws McGraw-Hill c1999 【PA2-A137】)
pp.585-602に、「Table 26-1 Enthalpy of Combustion - Organic Compounds(有機化合物の燃焼エンタルピー)」を掲載しています。
メタンはp.585に記載しており、気体状態、77 Fにおける燃焼エンタルピーは802.3 kjoule/mol、50009.3 kjoule /kg、21504.0 BTU/lbとあります。
(13)Reaxys(当館契約データベース:館内限定)
「Substances and Properties」から構造式、名称、CAS番号などを入力して検索すると、物性値や利用例などを調べられます。
「Methane」の検索結果から、「Physical Data」、「Enthalpy of Combustion」の順にクリックすると、測定値、引用文献などが表示されます。
調査済資料・データベース
・『有機化合物辞典』(講談社 1985.11 【PA2-181】)
・『Dictionary of organic compounds』(Chapman and Hall 1996- 【PA2-A119】)
・『Dictionary of common names』(Wiley-VCH 2001 【PA2-A144】)
・『Dictionary of alkaloids』(CRC Press 2010 【YU111-B934】)
・『Comprehensive heterocyclic chemistry III』(Elsevier 2008 【PA325-B29】)
・『Lange's handbook of chemistry』(16th ed. McGraw-Hill c2005 【PA2-B22】)
・理科年表プレミアム(当館契約データベース:館内限定)
「2011:物理/化学部:燃焼エンタルピー(燃焼熱)」を収録していますが、メタンは掲載していません。
データベースの最終アクセス日は、2011年11月21日です。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 有機化学 (437)
- 参考資料
- キーワード
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- 燃焼熱
- 燃焼エンタルピー
- 発熱量
- Heat of Combustion
- Enthalpy of Combustion
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000098812