レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20200818
- 登録日時
- 2021/12/17 00:30
- 更新日時
- 2021/12/17 19:55
- 管理番号
- 中央-2021-33
- 質問
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解決
学校の宿題で、24面よりも面が多い正多面体を作りたい。作り方の載っている本はあるか。
- 回答
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都立図書館蔵書検索を<多面体><20面体><二十面体><数学><じてん>等のキーワードを組み合わせて検索し、該当した資料を調査した。
(1)24より面が多い多面体
資料1、2によると、厳密な意味での正多面体は20面までしか存在しない。
資料1『算数・数学活用事典』p.26
多面体は「いくつかの多角形で囲まれた立体」であり、そのうち、それらの多角形が「すべて合同な正多角形」で「角の点に集まる面の数が同じ」で「くぼみがない」場合を正多面体というと書かれている。
「正多面体は右の5つだけです」と、正四面体、正六面体、正八面体、正十二面体、正二十面体を紹介している。
(上記の記述から、<20面体><二十面体>のキーワードを得た。)
資料2『文様の幾何学』p.62-64「3.3 プラトンの正多面体」
「凸多面体において,各面がすべて等しい正多角形で,各頂点を囲む正多角形の個数がすべて等しいものを正多面体という.」と定義し、正多面体が5種類に限られるという定理と証明を紹介している。
資料3に「準正多面体」、資料4に「半正多面体」「アルキメデス双対」「星形正多面体」が紹介されている。これらは24より面が多い場合がある。
資料3『朝倉数学辞典』p.293-294「正多面体」
2種類以上の正多角形でできた凸多面体である「準正多面体」が紹介されている。
資料4『数学デッサン教室』p.48-51
2種類以上の正多角形でできた「半正多面体」(資料3の「準正多面体」に同じ)とそれらの頂点を重心に作られる「アルキメデス双対」、凹面のある多面体である「星形正多面体」を紹介している。
(2)多面体の作り方
●展開図から作る
資料5『数学の広場 4』「第1章 正多面体」「第2章 準正多面体」には、正多面体、準正多面体の展開図が全て掲載されている。
ただし、のりしろはないため、自分で考える必要がある。
●折り紙で作る
資料6、7には、折り紙でくす玉のように複数のパーツを組み合わせて多面体を作る方法が掲載されている。
資料6『多面体の折紙』
正多面体の他に準正多面体、双対多面体(資料4のアルキメデス双対に同じ)の作り方が掲載されている。
資料7『みんなで楽しむ多面体おりがみ』
正多面体や星形正多面体の作り方が掲載されている。
●ストローで作る
資料8『ストローとモールでつくる幾何学オブジェ』にはストローとモールで正多面体を作る方法が掲載されている。
正多面体の他に準正多面体、デルタ多面体(正三角形による多面体。面の数は20以下)の作成方法が掲載されている。
参考文献のうち、資料1~4、6は都立中央図書館所蔵資料、資料5、7、8は都立多摩図書館所蔵資料である。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 幾何学 (414 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】算数・数学活用事典 / 武藤徹, 三浦基弘/著 / 日本評論社 / 2014.9 <410.0/5277/2014>
- 【資料2】文様の幾何学 文様における群作用と対称性 / 川崎徹郎/著 / 牧野書店 / 2014.12 <411.6/5046/2014>
- 【資料3】朝倉数学辞典 / 川又雄二郎, 坪井俊, 楠岡成雄, 新井仁之/編集 / 朝倉書店 / 2016.6 <R/410.3/5030/2016>
- 【資料4】数学デッサン教室 描いて楽しむ数学のかたち / 瑞慶山香佳/著 / 技術評論社 / 2019.1 <725.0/5082/2019>
- 【資料5】数学の広場 4 / 遠山啓/著, 何森仁, 小沢健一, 榊忠男/復刊版編 / 日本図書センター / 2013.7 <410.8/5030/4>
- 【資料6】多面体の折紙 正多面体、準正多面体およびその双対 / 川村 みゆき/著 / 日本評論社 / 1995.12 <7548/3041/95>
- 【資料7】みんなで楽しむ多面体おりがみ 知恵のおもちゃ箱 / 布施 知子/[著] / 日本ヴォーグ社 / 2012.1 <754/5119/ 2012>
- 【資料8】ストローとモールでつくる幾何学オブジェ 100均グッズで学ぶ多面体 / 日本数学検定協会/著 / 日本数学検定協会 / 2018.7 <507/5062/2018>
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000309178